ヴァンサン・ペレーズ

Vincent Perez


【プロフィール】

生年月日:1964年6月10日
出身地:スイス、ヴヴェ

父はスペイン人、母はドイツ人。15歳の頃から写真に興味を持ち始めるが、エリア・カザン監督によるマーロン・ブランド主演作(『波止場』『欲望という名の電車』)やミシェル・シモン(『どん底』)の演技を見て、役者を志す。ジュネーヴ演劇学校の予備コースを経て、パリのコンセルヴァトワールに入学。そこでパトリス・シェロー演出舞台などに主演する名優ジェラール・ドサルトについて学んだ。一方、1985年にTVに初出演、翌年には『夜の天使』で映画デビュー。同校を2年で辞め、当時のルームメイトであるジャン=フィリップ・エコフェが学んでいたシェローが総監督を務めるナンテール・アマンディエ劇場の俳優養成学校の第二期生に超難関を突破して1986年に入学。ここではブリューノ・トデスキーニ、ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ、エレーヌ・ドゥ・サン・ペールら19人の尖鋭たちと共にピエール・ロマンに師事。早速、シェローがチェーホフの『プラトーノフ』を現代的アレンジで映画化した『Hotel de France』に出演し、同年アヴィニヨン祭上演の『プラトーノフ』で本格的な舞台デビューを飾る。1988年、ジャクリーン・ビセット共演『La maison dejade』での演技が注目され、ジェラール・ドパルデュー主演『シラノ・ド・ベルジュラック』(1989)のクリスチャン役に抜擢される。一躍脚光を浴び、セザール賞の有望若手男優賞にノミネート。続いて、若手を開花させる名手クロード・ピノトー監督による軍隊を舞台に描く青春映画『La neige et le feu』の主演で高く評価され、1992年ジャン・ギャバン賞を受賞。カトリーヌ・ドヌーヴからの指名を得て、大作『インドシナ』に出演。この世界的成功により、スターダムに躍り出る。一方、同作のスタッフとキャスト(アンジェイ・セヴェリン、ドミニク・ブラン)と共に短編映画『L'echange』を監督。以降も、シェローの歴史文芸大作『王妃マルゴ』(1994)でラ・モール役を熱演し、ミケランジェロ・アントニオーニ監督『愛のめぐり逢い』(1995)の挿話に続いて、『THE CROW/ザ・クロウ』『輝きの海』といった英語作品にも主演。本国では、フィリップ・ド・ブロカの会心作『愛と復讐の騎士』(1997年/横浜フランス映画祭上映)と女装で挑んだシェローの力作『愛する者よ、列車に乗れ』で2年連続してセザール賞の助演男優賞にノミネート。1999年には、ピアニストのモレル役を演じた『見出された時〜「失われた時を求めて」より』、キム・ベイシンガー共演『永遠のアフリカ』と共に久しぶりの短編監督作『何も言わずに』(横浜フランス映画祭上映)をカリーヌ・シラ脚本・主演で撮り、その3作でカンヌ映画祭に参加。2000年はドラッグ乱用防止キャンペーン短編映画シリーズ『Scenario sur la drogue』の一編『Hier, tu m'as dit demain』を監督。2002年はシラとの共同脚本による『天使の肌』で長編映画に初めて挑み、『Saint-Cyr』(2000)での演技に注目したモルガーヌ・モレをヒロインに迎え、演劇学校時代からの友人たちを配して瑞々しい映画を完成させた。
2003年はギヨーム・ドパルデュー共演の『謎の薬剤師』(東京国際映画祭上映)、『花咲ける騎士道』のリメイク『ファンファン・ラ・チューリップ』、ソフィー・マルソー共演『Je reste!』、『プリシラ』のステファン・エリオット監督による『The Husband I Bought』、そして再びド・ブロカと組む『Vipere au poing』と次々に主演作をこなしている。
1998年12月にカリーヌ・シラと結婚し、3人の子供をもうけている。


【フィルモグラフィー】

●監督作品

= 短編映画 =

1991 『L'ECHANGE』

1999 『何も言わずに』 RIEN DIRE

2000 『HIER, TU M'AS DIT DEMAIN』(短編集「SCENARIO SUR LE DROGUE」より)

= 長編映画 =

2002 『天使の肌』 PEAU D'ANGE
    出演:モルガーヌ・モレ、ギヨーム・ドパルデュー


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