スタンリー・クラーク
 Stanley Clarke

Date of Birth: 1951/6/30
Place of Birth: Philadelphia, Pennsylvania, USA
Mini Biography:
Stanley Marvin Clarke is one of the world's most celebrated bass players, has amassed an impressive list of composing credits for feature films including "The Best Man," "Down in the Delta," "Higher Learning," "What's Love Got to Do With It?" "Boyz 'N The Hood," "The Five Heartbeats," "Passenger 57," "Poetic Justice," "B.A.P.S." and  "Dangerous Ground." His credits also include the television movies "Marciano," "Funny Valentines," "The Cherokee Kid," "Relentless: The Mind of a Killer," "The Court Martial of Jackie Robinson," "Final Shot: The Hank Gathers Story," and "Blue Bayou." Among his many honors is a Grammy Award for the critically acclaimed album "No Mystery." He has been nominated for an additional seven Grammys plus three Emmy Awards. Also a philanthropist, he is a member of several non-profit organizations, such as the Jimi Hendrix Foundation, that enable young talent to pursue a career in the arts.

 


トランスポーター  THE TRANSPORTER

作曲・指揮:スタンリー・クラーク 、レプリカント
Composed and Conducted by STANLEY CLARKE, REPLICANT

(仏Eastwest / 5050466096128)

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「レオン」「フィフス・エレメント」「ジャンヌ・ダルク」等のリュック・ベッソンが日本に設立した映画会社ヨーロッパ・コープ ジャパンとしての日本初公開作品(2003年2月全国松竹・東急系ロードショー)。ベッソンはこの映画の製作と脚本を担当している。監督はこれが長編デビューとなるルイ・レテリエ。出演はジェイスン・ステイサム、スー・チー、マット・シュルツ、フランソワ・ベルレアン、リック・ヤン、ダグ・ランド、ディディエ・サン・ムラン、ヴァンサン・ネメス、ジャン=イヴ・ビリアン他。脚本はベッソンとロバート・マーク・ケイメン。共同プロデューサーはスティーヴン・チャスマン、撮影はピエール・モレル。激しい格闘シーンのアクション演出を香港映画界のベテラン、コーリー・ユンが担当している。「契約厳守」「名前は聞かない」「依頼品は開けない」という3つのルールを自分に課し、ワケありの依頼品を高額の報酬と引き換えに目的地まで運ぶプロの“トランスポーター”フランク・マーティン(ステイサム)。しかし、あるデリバリーの途中、彼は自らに課したルールに反してトランクの中の依頼品を開けてしまう。そこで彼が目にしたのは若く美しい女ライ(スー・チー)だった……。

オリジナル・スコアを担当しているのは世界的なベーシストとして知られるスタンリー・クラーク。ここで紹介しているスコア盤CDにはクラークのスコアが7曲収録されているが、冒頭の「Mission」は格闘シーン等に流れるシンセとオーケストラの組み合わせによるサスペンスフルでストイックなタッチの曲。同じフレーズの繰り返しが8分以上続くのはちょっと冗長に感じるが、うまく変化をつけている。「Serenity」はフランクとライが南仏の海中を泳ぐシーンの幻想的な曲で、エリック・セラ風(この海中シーンの撮影はベッソンが自らカメラを回した)。「Frank Tries to Leave」「Gives Package a Drink」「It's All Over」等はリリカルなタッチで、こういうリラックスした部分がクラークの本領なのだろう。一方、レプリカント(Replicant)という作曲家が「Transfighter」「Love Rescue」の2曲のスコアを提供しているが、このうち前者はラストのカーチェイス・シーンでのオーケストラ+シンセによるアクション音楽で、アルバム全体で最も激しいアンダースコアとなっている。その他、D.J.Pone & Drixxxeによるロック曲が3曲と、映画のエンドクレジットに流れる「Life of a Stranger」が収録されているが、この最後の曲を歌っているナディア・ファレスはマチュー・カソヴィッツ監督の「クリムゾン・リバー」や「スズメバチ」等に出演しているフランスの女優で、「トランスポーター」の共同プロデューサーであるスティーヴン・チャスマンの妻でもある。ドスのきいた歌声が印象的。尚、この映画のサントラCDには挿入歌を集めたコンピレーション・アルバムが別途リリースされている。
(2002年11月)

 

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パッセンジャー57  PASSENGER 57

作曲・編曲:スタンリー・クラーク
Composed and Arranged by STANLEY CLARKE

(米Slamm Dunk/Epic / EK 53232) 1992

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1992年製作のアメリカ映画。監督はケヴィン・フックス。出演はウェズリー・スナイプス、ブルース・ペイン、トム・サイズモア、アレックス・ダッチャー、ブルース・グリーンウッド、ロバート・フックス、エリザベス・ハーレイ、アーニー・ライヴリー他。スチュワート・ラフィルとダン・ゴードンの原案を基にデヴィッド・ローヘリーとダン・ゴードンが脚本を執筆。撮影はマーク・アーウィン。テロ対策の専門家だったが、妻が強盗に殺されてから一線を退いていたカッター(スナイプス)は、航空会社重役の友人の勧めにより、航空テロ対策の職に就くためジャンボ機でロサンゼルスに向かう。が、同じ旅客機でFBIにより護送されているテロリスト、レーン(ペイン)の仲間がその機をハイジャックし、カッターは単身テロリストたちと戦うことになる……。

スタンリー・クラークのスコアは、冒頭の「Lookin' Good (Cutter's Theme)」を含め基本的にロック調だが、「Fight」「Skyjack」「What Is the Plan?」「Big Fall」「"Let Me Tell Him"」「"Anything Wet"」「Flight Fight」等ではオーケストラとシンセの組み合わせによるハイテンションなサスペンス音楽を提供している。特に「Ferris Wheel」「Chaos on the Tarmac」等でのビジーでダイナミックなアクション・スコアは、劇中でも効果的にドラマを盛り上げていた。このアルバムでスタンリー・クラークはテナー・ベース・ギター、エレクトリック・ベース・ギター、ピッコロ・ベース・ギター、アコースティック・ベース・ギターとシンセサイザーを演奏している。

スタンリー・クラークが担当したその他の作品には、「(TV)ロンリーガール・ブルース」(1989)「(TV)メリー・クリスマスを君に」(1989)「Book of Love/あの日の恋」(1990)「(TV)ラブ・キルズ」(1991)「ボーイズ’ン・ザ・フッド」(1991)「クール・アズ・アイス」(1991)「ロイス」(1993)「ポエティック・ジャスティス/愛するということ」(1993)「ティナ」(1993)「リトル・ビッグ・フィールド」(1994)「(TV)フォー・エバー・ライフ」(1995)「THE SHOW」(1995)「パンサー」(1995)「ハイヤー・ラーニング」(1995)「(TV)バッドアウトロー」(1996)「デンジャラス・グラウンド」(1996)「エディー/勝利の天使」(1996)「バップス」(1997)「スプラング/お前にゾッコン」(1997)「(TV)デッドライン」(1997)「ベストマン」(1999)「(TV)ファミリー・ハート 愛のかけら」(1999)「(TV)ロッキー・マルシアーノ 伝説のチャンプ」(1999)「ロミオ・マスト・ダイ」(2000)「(TV)ジェシカおばさんの事件簿/ふたつの墓の謎」(2001)等がある。
(2002年11月)

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