バート・バカラック
  Burt Bacharach

Date of Birth: 1928/5/12
Place of Birth: Kansas City, Missouri, USA
Mini Biography:
Burt Freeman Bacharach studied cello, drums and then piano beginning at the age of 12. When he was 15, he started a 10-piece band with high school classmates and gained exposure playing parties and dances. After graduating from Forest Hills High School, he enrolled in the music studies program at McGill University in Montreal. He went on to study theory and composition at the Mannes School of Music in New York City; at the Berkshire Music Center; and at the New School for Social Research, where he studied under composers Bohuslav Martinu, Henry Cowell and Darius Milhaud. He was also awarded a scholarship to the Music Academy of the West in Santa Barbara. From 1950-52 he served in the Army, playing piano at the officer's club on Governor Island and concerts at Fort Dix. In 1957, he collaborated for the first time with lyricist Hal David, and they struck gold almost immediately with hits for Marty Robbins and Perry Como. He also scored a novelty hit with "Theme From The Blob," which reached No.33 in 1958. Through his wife Angie Dickinson, he moved into film scores. His credits include the tile song to "Alfie," a hit for Dionne Warwick, and film scores for "What's New, Pussycat?," (its title song a Top 5 hit for Tom Jones in 1965), "After The Fox," "Casino Royale" and "Butch Cassidy and the Sundance Kid," which spawned the No.1 hit "Raindrops Keep Falling on My Head" and earned him a pair of Oscars (Best Score and Best Theme Song) as well as a Grammy for best score. He & David also collaborated on the Broadway musical "Promises, Promises," with a book by Neil Simon and based on the 1960 Billy Wilder film "The Apartment." He and Elvis Costello collaborated on a rendition of "I'll Never Fall in Love Again" for the soundtrack to the Austin Powers sequel "The Spy Who Shagged Me," and the duo makes a cameo appearance in the film as well.

Official website of Burt Bacharach: http://www.bacharachonline.com/

 

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007/カジノ・ロワイヤル  CASINO ROYALE

作曲・指揮:バート・バカラック
Composed and Conducted by BURT BACHARACH

(米Varese Sarabande / 302 066 409 2)

cover
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1967年製作のイギリス映画。監督はジョン・ヒューストン、ケン・ヒューズ、ロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラス、ヴァル・ゲストの5人が分担。出演はピーター・セラーズ、アーシュラ・アンドレス、デヴィッド・ニーヴン、オーソン・ウェルズ、ジョアンナ・プティット、ダリア・ラヴィ、ウッディ・アレン、デボラ・カー、ウィリアム・ホールデン、シャルル・ボワイエ、ジョン・ヒューストン、クルト・カズナー、ジョージ・ラフト、ジャン=ポール・ベルモンド、テレンス・クーパー、バーバラ・ブーシェ、ジャクリーン・ビセット、アンナ・クエイル、トレイシー・リード、アンジェリカ・ヒューストン、バート・クォーク、デヴィッド・マッカラム、キャロライン・マンロー、ピーター・オトゥール、デヴィッド・プラウズ他。イアン・フレミングの原作を基に(は殆どなっていないが・・)ウォルフ・マンキウィッツ、ジョン・ロウ、マイケル・セイヤーズが脚本を執筆(クレジットにはないがウッディ・アレン、ベン・ヘクト、テリー・サザーンやビリー・ワイルダーまで脚本に参加していると言われている)。撮影は大御所ジャック・ヒルデヤード。ショーン・コネリー主演の“007シリーズ”が人気を博していた当時に、アルバート・ブロッコリのイオン・プロダクションが唯一映画化権を保有していなかったフレミングの『カジノ・ロワイヤル』を、プロデューサーのチャールズ・K・フェルドマンがコロンビアで映画化したパロディ作品。秘密組織スメルシュによって各国の諜報部員が次々と抹殺される。イギリス情報部は、007のコードネームを後輩に譲り隠居生活を送っているジェームズ・ボンド卿(ニーヴン)にスメルシュ打倒を依頼するが・・。今では考えられないような豪華キャストだが、スターの大半はほんの顔見せのカメオ出演だったりする。

音楽はバート・バカラックが担当しているが、これは彼が手がけた12本程度の映画音楽の中でも人気のあるスコア。ジャズをベースにした実に洒落た音楽で、この雑然としたパロディ映画の魅力の大半はバカラックのスコアにあると言ってもいいほど。冒頭の「Casino Royale Theme (Main Title)」はCatchyで楽しいメインテーマで、ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスの軽妙な演奏も素晴らしい(映画ではリチャード・ウィリアムスのアニメーションによるタイトルバックに流れた)。ダスティ・スプリングフィールドがセンシュアルに歌って大ヒットした主題歌「愛の面影(The Look of Love)」も秀逸。バカラックはこの曲でアカデミー賞の歌曲賞にノミネートされている。個人的に実に懐かしい曲。「Money Penny Goes for Broke」「Home James, Don't Spare the Horses」「Little French Boy」等でのコミカルなタッチはまさにバカラックの本領発揮で最高に楽しい。華麗で豪快なオーケストラによる「Le Chiffre's Torture of the Mind」や、リリカルなミミ(カー)の主題から勇壮なマーチ風に展開する「Sir James' Trip to Find Mata」、クールなジャズの「The Venerable Sir James Bond」等も面白い。マイク・マイヤーズ主演の「オースティン・パワーズ」シリーズはこの映画にかなり影響を受けていると思われるが、実際にバカラックは「オースティン・パワーズ」にカメオ出演している。尚、このCDは、以前に同じVarese Sarabandeレーベルからリリースされていたサントラアルバムを異なるジャケット・デザインで再リリースしたもの。

バート・バカラックが手がけたその他の映画音楽には、「何かいいことないか子猫チャン」(1965)「紳士泥棒/大ゴールデン作戦」(1966)「アルフィー」(1966)「幸せはパリで」(1969)「明日に向って撃て!」(1969)「ふたり自身」(1972)「失われた地平線」(1973)「ミスター・アーサー」(1981)「ラブINニューヨーク」(1982)「オフビート」(1986)「ミスター・アーサー2」(1988)等がある。バカラックは1965年の「何かいいことないか子猫チャン」、1966年の「アルフィー」、1967年の「007/カジノ・ロワイヤル(『恋の面影』)」でアカデミー賞の歌曲賞にノミネートされ、1969年の「明日に向って撃て!」で同賞の作曲賞と歌曲賞(『雨にぬれても』)、1981年の「ミスター・アーサー」で歌曲賞(『ニューヨーク・シティ・セレナーデ』)を受賞している他、「明日に向って撃て!」「ミスター・アーサー」ではそれぞれゴールデン・グローブの音楽賞、歌曲賞も受賞している。
(2003年1月)

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