Date of Birth: 1948/1/16
Place of Birth: Carthage, New York, USA
Mini Biography:
John Howard Carpenter was educated at Western Kentucky University and then the University of Southern California's film school in Los Angeles. He began making short films in 1962. He won an Academy Award for Best Short Subject (Live Action) in 1970, for "The Resurrection of Bronco Billy". He formed a band in the mid-1970s called "The Coupe de Villes". While at USC's film school, he began work on "Dark Star", a sci-fi comedy short that was later expanded to feature length (on a paltry $60,000 budget) and released theatrically in 1974. His second feature "Assault on Precinct 13" (1976), was an homage to his idol, Howard Hawks. His breakthrough film was "Halloween" (1978), the seminal "slasher" film made for $300,000; it was the most profitable independent movie of its day, and has spawned several sequels. He usually produces, directs, writes, and composes music for his films, and sometimes credited as Frank Armitage, John T. Chance, Rip Haight, and Martin Quatermass.
(未公開)ジョン・カーペンターの要塞警察 ASSAULT ON PRECINCT 13
作曲:ジョン・カーペンター (仏Record Makers / 3 700078 408971) 2003 |
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「ダーク・スター」(1974)「ハロウィン」(1978)「ザ・フォッグ」(1979)「ニューヨーク1997」(1981)「遊星からの物体X」(1982)「クリスティーン」(1983)「スターマン/愛・宇宙はるかに」(1984)「ゴースト・ハンターズ」(1986)「パラダイム」(1987)「ゼイリブ」(1988)「透明人間」(1992)「マウス・オブ・マッドネス」(1994)「光る眼」(1995)「エスケープ・フロム・L.A.」(1996)「ヴァンパイア/最期の聖戦」(1998)「ゴースト・オブ・マーズ」(2001)等、一貫してSF/ホラー/ファンタジーのジャンルの映画を撮りつづけているジョン・カーペンターが1976年に監督した長編第2作。出演はオースティン・ストーカー、ダーウィン・ジョストン、ローリー・ジマー、マーティン・ウェスト、トニー・バートン、チャールズ・サイファーズ、ナンシー・ルーミス、ピーター・ブルーニ、ジョン・J・フォックス、マーク・ロス、アラン・コス、ヘンリー・ブランドン、キム・リチャーズ他。カーペンターは監督以外に脚本、編集(ジョン・T・チャンス名)、音楽を担当。撮影はダグラス・ナップ。ハワード・ホークス監督の傑作西部劇「リオ・ブラボー」のシチュエーションを、現代のL.A.に置き換えたサスペンス・アクションで、警察署に立てこもった警官と犯罪者たちが、彼らを包囲して攻撃を仕掛けてくるストリートギャングと戦うという設定(カーペンターはホークスのファンで、後に「遊星よりの物体X」をリメイクしている)。わずか10万ドルの低予算で製作された映画だが、ギャングたちがサイレンサー付の銃で執拗に攻撃してくるシーンの不気味な演出等、乾いた緊張感がある作品で、いまだにカルト的な人気がある。ギャングの1人が、道を歩いてきた少女を何の理由もなく突然射殺するシーンが衝撃的で話題となった(カーペンターによると、このシーンは映倫の審査でひっかかったが、配給会社の入れ知恵により、取り敢えずこのシーンをカットして審査をパスし、公開時にはもとに戻して上映したという)。
音楽はジョン・カーペンター自身が作曲し、L.A.の倉庫で3日間で録音したシンセサイザー・スコア。カーペンター作曲の映画音楽というと、シンセサイザーによる独特のシンプルなメロディの繰り返しで有名だが、このスコアはその原点とも言える作品。基本的には冒頭の「Assault on Precinct 13 (Main Title)」で登場するメインの主題、「Napoleone Wilson」での第2主題、「Precinct 9 - Division 13」での第3主題の繰り返しにより全体で26分ほどのスコアが構成されている。カーペンター自身へのインタビューによると、メインの主題はラロ・シフリン作曲による「ダーティハリー」のテーマを単純化したものらしい。同様に、「Julie」「Walking Out」でも流れる第3主題は、「ダーティハリー」のエンドタイトルによく似ている。特にメインの主題が印象的で、個人的には数あるカーペンター作曲の主題の中でも好きな曲。このスコアは、以前に海賊盤のCDが出ていたが、今回初めて正規盤としてフランスからサントラCDがリリースされたもの。
ジョン・カーペンターは、原則として自分が監督する映画の音楽は自分で作曲しているが、いくつかの例外があり、「遊星からの物体X」(1982)はエンニオ・モリコーネ、「スターマン/愛・宇宙はるかに」(1984)はジャック・ニッチェ、「透明人間」(1992)はシャーリー・ウォーカーが作曲している。自分で音楽まで作曲する映画監督には、最近のクリント・イーストウッドや、アレハンドロ・アメナバール等がいるが、カーペンターはそのはしりだろう(ジョン・オットマンのように作曲家が本業で時々監督したり編集したりする人や、パトリック・ドイルのように俳優のキャリアがある作曲家というケースもある)。個人的にはこの「要塞警察」と「遊星からの物体X」が、カーペンターの(監督としての)傑作だと思うが、2004年に「要塞警察」のリメイクがイーサン・ホーク、ローレンス・フィッシュバーン主演、ジャン=フランシス・リシュー監督、ジェームズ・デ・モナコ脚本により予定されているほか、カーペンター自身も最近の雑誌インタビューで「物体X」の続編「THE
THING 2」の脚本ができているとコメントしており、製作に意欲を示しているらしい。
(2004年3月)
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