Date of Birth: 1907/3/26
Place of Birth: Salt Lake City, Utah, USA
Date of Death: 1969/12/10
Mini Biography:
A graduate of the University of Utah, Harline was a musical director for local LA radio when he was tapped by Walt Disney to score the Silly Symphonies cartoon series in 1932. He had nothing to do with the first hit song from the Disney factory, "Who's Afraid of the Big Bad Wolf," but he made up for this oversight with "Snow White and the Seven Dwarfs". In collaboration with Frank Churchill, Larry Morey, and Paul J. Smith, he was responsible for such immortal tunes as "I'm Wishing," "Whistle While You Work," "Heigh Ho" and "Some Day My Prince Will Come." Immensely satisfied with this Hit Parade lineup, Disney retained his services for his next cartoon feature, "Pinocchio"(1939). In collaboration with Ned Washington and Paul J. Smith, he won an Academy Award for the Pinocchio opening-credits song "When You Wish Upon a Star," which would later become Disney's signature theme for his TV series. He collaborated on songs for "Snow White" and for "Pinocchio" he wrote the melody for "When You Wish Upon a Star", a tune that became a virtual Disney trademark. He, unfortunately, received little recognition for his work at Disney, often writing music without credit for the company, and after "Pinocchio" he left the studio to work as a freelance composer in Hollywood. His early live action work included the "Blondie" comedies and numerous war pictures during World War II. He may have made his name in children's animation, but he developed a solid reputation as a dramatic composer for hard-hitting subjects including "The Desert Rats", "Pickup on South Street" and "House of Bamboo". He spent most of the '50s at 20th Century-Fox, then freelanced again, wrapping up his career in 1965 with the Universal Rock Hudson/Gina Lollobrigida comedy "Strange Bedfellows". In addition to over 100 uncredited stock music and cartoon scores dating from 1932, he also scored several TV series: "The Man from Blackhawk"(1959), "Ben Casey"(1961) and "Daniel Boone"(1964).
作曲:リー・ハーライン
Composed by LEIGH HARLINE
指揮:ライオネル・ニューマン
Conducted by LIONEL NEWMAN
(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 15)
1957年製作のアメリカ映画。製作・監督は「非常線」(1953)「征服者」(1955)「夜の乗合自動車」(1956)「追撃機」(1958)等のディック・パウエル(「悪人と美女」(1952)等に出演した俳優としても知られる)。出演はロバート・ミッチャム、クルト・ユルゲンス、アル・ヘディソン(デヴィッド・ヘディソン)、セオドア・バイケル、ラッセル・コリンズ、フランク・アル、クルト・クリューガー、フランク・アルバートソン、ビフ・エリオット、デヴィッド・ブレアー、ジミー・ベイツ、ジェフ・デイリー、ピーター・デイン、アラン・デクスター、アーサー・ラ・ラル、ラルフ・マンザ、ダグ・マクルーア他。D・A・レイナーの原作を基に「翼よ!あれが巴里の灯だ」(1957)「或る殺人」(1959)「脱走特急」(1965)「危険な道」(1965)「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)「狼よさらば」(1974)等のウェンデル・メイズが脚本を執筆。撮影はハロルド・ロッソン。第二次大戦中の南大西洋を舞台に、ミュレル艦長(ミッチャム)率いるアメリカ海軍の駆逐艦と、フォン・シュトルバーグ艦長(ユルゲンス)率いるドイツ海軍の潜水艦(Uボート)の息詰まる一騎打ちを描いた傑作。この時代のハリウッド製戦争映画としては珍しく、米独両軍を徹底的に公平に描いており、米軍艦長とその副官(ヘディスン)や船医(コリンズ)、独軍艦長とその副官(バイケル)の人間関係もきちんとイーヴンに描写している。両艦長が共に歴戦のベテランで、チェス・ゲームのように相手の出方を読みながら戦術を駆使して戦うストーリー展開が小気味良い。この映画のエンディングには、両艦長が最後に戦死するという反戦的トーンのものと、米軍艦長が沈没寸前の潜水艦から独軍艦長を救出するという2種類の結末が用意され、スニークプレビューで一般観客によるモニタリングを行ったところ、よりハッピーエンディング的な後者が採用されたという。第二次大戦をテーマにした娯楽映画、特に潜水艦映画のベストの1つだろう。この映画は1957年度アカデミー賞の特殊効果賞(音響)を受賞している。また、オリジナルの「(TV)スター・トレック(宇宙大作戦)」の第9話「宇宙基地SOS(Balance of Terror)」(1966/監督:ヴィンセント・マッケヴィーティ、脚本:ポール・シュナイダー)は、海洋での駆逐艦と潜水艦の戦いを宇宙での宇宙戦艦同士の戦闘に置き換えることで、この映画のストーリーをそのまま流用している。
スコアを担当しているリー・ハーラインは、何と言ってもディズニー映画「ピノキオ」の主題歌『星に願いを(When You Wish Upon a Star)』の作曲者として有名な人で、彼はこの「ピノキオ」で1940年度アカデミー賞の作曲賞と歌曲賞を受賞している。彼は初期のディズニー・アニメ以外にも、様々なジャンルの映画にドラマティック・アンダースコアを提供しているが、この「眼下の敵」は代表作の1つだろう。冒頭の「The Enemy Below (Main Title); Destroyer at Night」は、ヒロイックなマーチの主題によるメインタイトル。「Radar Contact」「Charting Tables」「Alert Ship; Target Diving; Ready Torpedoes」「Target Waiting」「Target Safe」は、駆逐艦と潜水艦が互いに相手をレーダーで発見し、潜水艦が後尾魚雷を発射して、駆逐艦がそれを間一髪でかわすまでの前半の見せ場の音楽。メインの主題を織り込んだサスペンス・スコアだが、レーダーやソナー音的なアクセントが入っているところが上手い(まさに“ミッキー・マウス”的手法だが)。「Ocean Bottom」「Decisions; Montage; Topedoes, LOS!!; Target Hit」「Abandon Ship」「Counter Attack」「Man the Life Boats; Rescue (part1); Rescue (part2); Escape」は後半の戦闘シーンのアクション・スコアで、メインの駆逐艦の主題と、重厚なブラスによる潜水艦の主題が効果的に組み込まれている。「The Enemy Below (End Title)」は激しい戦闘の後に、互いに敬意を表する両軍の艦長を描写したジェントルでヒロイックな主題からエンドタイトルへ展開。ボーナストラックには、Uボート内でドイツ軍兵士たちが歌う「"So Leben Wir"(Drinking Song)」等も収録されている。これは2004年に米IntradaレーベルがリリースしたサントラCDで、1,000枚の限定プレス。
リー・ハーラインが手がけた作品には「白雪姫」(1937)「ブロンディの仲人の巻」(1940)「ピノキオ」(1940)「バッタ君町に行く」(1941)「晴れて今宵は」(1942)「打撃王」(1942)「(未公開)陽気な女秘書」(1943)「(未公開)夫は還らず」(1943)「(未公開)腰抜けスパイ騒動」(1943)「キャグニイの新聞記者」(1943)「青空に踊る」(1943)「(未公開)ハネムーン騒動」(1945)「(未公開)生きていた良人」(1945)「(未公開)吸血鬼ボボラカ」(1945)「(未公開)時の終りまで」(1946)「(未公開)小さな愛の日」(1946)「(未公開)死を呼ぶ名画」(1946)「(未公開)ラスベガスの結婚騒動」(1946)「アラスカ珍道中」(1946)「(未公開)殺人夜想曲」(1946)「(未公開)クインシーの謎」(1946)「(未公開)僕の生命は二週間」(1947)「(未公開)どたばたハネムーン」(1947)「独身者と女学生」(1947)「タイクーン」(1947)「緑色の髪の少年」(1948)「(未公開)ビロードの手袋」(1948)「恋はかくの如く」(1948)「渓谷の銃声」(1948)「奇跡の鐘」(1948)「(未公開)ウチの亭主と夢の宿」(1948)「夜の人々」(1949)「春の珍事」(1949)「十三号桟橋」(1949)「(未公開)仮面の報酬」(1949)「(未公開)替え玉殺人計画」(1951)「(未公開)愛の十字路」(1951)「我が心の呼ぶ声」(1951)「犯罪都市」(1951)「(未公開)モンキー・ビジネス」(1952)「拾った女」(1953)「底抜けふんだりけったり」(1953)「砂漠の鼠」(1953)「折れた槍」(1954)「奥様は芳紀十七才」(1954)「(未公開)意外な犯行」(1954)「東京暗黒街・竹の家」(1955)「美わしき思い出」(1955)「(未公開)黒の誘拐」(1956)「瓶の底(脱獄囚)」(1956)「無法の王者ジェシイ・ジェイムス」(1957)「気まぐれバス」(1957)「眼下の敵」(1957)「フォート・ブロックの決斗」(1958)「秘めたる情事」(1958)「西部の人」(1958)「ワーロック」(1959)「(未公開)リオの若い恋人たち」(1959)「底抜け宇宙旅行」(1959)「よろめき珍道中」(1960)「ガールハント」(1961)「不思議な世界の物語」(1962)「ラオ博士の7つの顔」(1964)「マードックの拳銃」(1964)「お熱い出来事」(1964)等がある。ハーラインは、上述の「ピノキオ」での受賞の他に、1937年の「白雪姫」でアカデミー賞の作曲賞、1942年の「打撃王」で同作曲賞、同年の「晴れて今宵は」で同ミュージカル映画音楽賞、1943年の「キャグニイの新聞記者」で同作曲賞、同年の「青空に踊る」で同ミュージカル映画音楽賞、1962年の「不思議な世界の物語」で同音楽(編曲賞)にノミネートされている。
(2004年8月)
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