Date of Birth: 1944/6/2
Place of Birth: New York, New York, USA
Mini Biography:
Hamlisch was raised in a household that inspired musical genius. He was playing the piano by the age of 4. At 6 and half, the youngest student ever admitted there, he began his twelve years of Juilliard training. He later obtained a B.A. degree cum laude from Queens College where he studied theory and modern music. At the age of 8, he started to write songs - and at 16 he had his first hit "Sunshine, Lollipops and Rainbows" recorded by Lesley Gore. Just after his graduation from Queens College in 1967, he arranged the dance music for the Broadway show "Henry, Sweet Henry" and the following year did the dance music arrangements for the Broadway production "Golden Rainbow". One night in 1967, he was asked by a friend to play the piano at a cocktail party given by movie producer Sam Spiegel. During the evening he heard that Spiegel was looking for a composer for his new Burt Lancaster movie "The Swimmer". Three days later he presented the theme song to Spiegel who immediately hired him. This success led to scores for many other films, such as Woody Allen's comedies "Take the Money and Run" and "Bananas", the Jack Lemmon productions "The April Fools" and "Save the Tiger", "Ordinary People", "Seems Like Old Times", "Sophie's Choice" and "A Streetcar Named Desire". On April 2, 1974, he was catapulted to overnight star status when he won an unprecedented three Academy Awards for Best Original Song, "The Way We Were", and Best Scoring for the adaptation of Scott Joplin's ragtime music into the score of "The Sting". After marching to the stage for the third time, he turned to the audience and said, "I think now we can talk to each other as friends."
ソフィーの選択 SOPHIE'S CHOICE
作曲・指揮:マーヴィン・ハムリッシュ (米Southern Cross / SCCD 902) 1984 |
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1982年製作のアメリカ映画。監督は「パララックス・ビュー」(1974)「大統領の陰謀」(1976)「推定無罪」(1990)「隣人」(1992)「ペリカン文書」(1993)「デビル」(1997)等のアラン・J・パクラ。出演はメリル・ストリープ、ケヴィン・クライン、ピーター・マクニコル、リタ・カリン、スティーブン・D・ニューマン、グレタ・ターケン、ジョシュ・モステル、マーセル・ローゼンブラット、モイシュ・ローゼンフェルド、ロビン・バートレット、ユージーン・リピンスキー、ジョン・ロスマン、ジョセフ・レオン、デヴィッド・ウォール、ジョセフ・ソマー他。ウィリアム・スタイロンの原作を基にアラン・J・パクラが脚本を執筆。撮影はネストール・アルメンドロス。過去にナチス・ドイツの収容所に捕らえられていたポーランド人女性ソフィー(ストリープ)は、ネイザン(クライン)とスティンゴ(マクニコル)の2人の男性の間で揺れ動くが、やがて彼女が収容所で強いられた残酷な“選択”の事実が明かされる……。1982年度アカデミー賞の主演女優賞、脚色賞、撮影賞、作曲賞、衣裳デザイン賞にノミネートされ、メリル・ストリープが主演女優賞を受賞した作品。
音楽は「追憶」(1973)「007/私を愛したスパイ」(1977)「コーラスライン」(1985)等のヒット作で知られるベテランのマーヴィン・ハムリッシュで、上記の通り彼はこのスコアでアカデミー賞にノミネートされている。冒頭の「Love
Theme」は、ストリングス主体のオーケストラによるリリカルで繊細なラブテーマ。この主題がスコア全体を通して繰り返し登場する。「Train
Ride to Brooklyn」も美しく情感豊かな曲。「Returning the Tray」はピアノ・ソロによるトラジックなタッチ。「Coney
Island Fun」は短いバロック調のオーケストラ曲。「Emily Dickinson」「Rite on the Brooklyn
Bridge」はメインの主題のバリエーション。「Aren't All Women Like You?」「Stingo: Polish
Lullaby」「I'll Never Leave You」「Stingo & Sophie Together」等はジェントルなタッチ。「Nathan
Returns」はメインの主題から後半躍動的なタッチへ。「Southern Plantation」は優雅なダンス音楽風。「Ample
Make This Bed」「End Credits」もメインの主題のリプライズ。中盤にメンデルスゾーンのピアノ曲「Songs Without
Words, Op30.No.1」のラルフ・グリーアソンのピアノによる演奏が収録されている。映画自体はかなり重いテーマの内容だが、音楽はこの作曲家らしくリリカルで聴きやすいスコアとなっている。
(2004年9月)
泳ぐひと THE SWIMMER 作曲:マーヴィン・ハムリッシュ 指揮:ジャック・ヘイズ (米Film Score Monthly / Vol.9 No.5) |
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1968年製作のアメリカ映画。監督は「リサの瞳のなかに」(1962)「去年の夏」(1969)「わが愛は消え去りて」(1970)「ドク・ホリディ」(1971)「バチカンの嵐」(1982)等のフランク・ペリー。出演はバート・ランカスター、ジャネット・ランドガード、ジャニス・ルール、トニー・ビックリー、マージ・チャンピオン、ナンシー・クッシュマン、ビル・フィオーレ、ジョン・ガーフィールド・Jr、キム・ハンター、ローズ・グレゴリオ、チャールズ・ドレイク、ダイアナ・マルダー、ジョーン・リヴァーズ、ドルフ・スウィート他。ジョン・チーバーの短編小説を基にエレノア・ペリーが脚本を執筆。撮影はデヴィッド・L・クエイドとマイケル・ネッビア。日曜日の午後、コネチカットの高級住宅地に水泳パンツひとつの姿で現れた広告会社の重役ネッド・メリル(ランカスター)は、近隣のプールを順々に泳ぎながら我が家へ帰りつこうとする。だが、彼が出会う人々の態度は次第に奇異なものとなっていく……。監督のフランク・ペリーが撮影を完了した後、シドニー・ポラックが雇われて追加撮影と編集を行っている。
音楽を作曲したのは、この作品が初の長編映画の仕事となった当時24歳のマーヴィン・ハムリッシュだが、エルマー・バーンステインの協力者として知られるレオ・シュンケンとジャック・ヘイズがアレンジャー/オーケストレーターとして参加しており、結果としてオーソドックスなタッチのドラマティック・アンダースコアとなっている。「Theme
From The Swimmer ("Send for Me in Summer") / Big Splash」は、センチメンタルでドラマティックな主題によるメイン・テーマ。「Easy
Four / Bubbles」はスタイリッシュなピアノ・ジャズ。「The Dive / Don't Come Back / Slow Walk /
The Horse」は、ジェントルなタッチから、激しいサスペンス調、躍動的なマーチ等、カラフルに展開していく。「Lucinda River /
Two People」はメインの主題のバリエーション。「Together / Hurdles」も、メインの主題の躍動的なアレンジメント。「Julie,
Julie / The Little Flute / The Goodbye」はジェントルなタッチ。「Carnival」「Lovely Hair」は、明るくリリカルな曲。「Down
the Steps / You Loved It / On the Road」は、ドラマティックなタッチからメインの主題のバリエーション、そしてサスペンス調へと展開。「My
Kids Love Me / Traveling Home / Closer to Home / Home / Marcia Funebre」は、メインの主題のダイナミックでドラマティックなアレンジメント。ラストはメイン・テーマのリプライズ「Theme
From The Swimmer (Reprise)」により締めくくる。このスコアは公開当時に米ColumbiaレーベルよりサントラLPが出ていたが、今回の米Film
Score Monthlyレーベルによるリリースは追加曲を含む初CD化。
(2006年6月)
作曲:マーヴィン・ハムリッシュ
Composed by MARVIN HAMLISCH
演奏:ハリウッド・スタジオ交響楽団
Performed by the Hollywood Studio Symphony
(米Silva Screen / SILCD1298)
2009年製作のアメリカ映画。監督は「フル・フロンタル」(2003)「オーシャンズ12」(2004)「さらば、ベルリン」(2006)「オーシャンズ13」(2007)「チェ 28歳の革命」(2008)「チェ 39歳 別れの手紙」(2008)等のスティーヴン・ソダーバーグ。出演はマット・デイモン、ルーカス・キャロル、エディ・ジェミソン、ラスティ・シュウィマー、クレイグ・リッチ・シェイナック、トム・パパ、リック・オーヴァートン、メラニー・リンスキー、トム・ウィルソン、スコット・バクラ、スコット・アドシット、アン・ダウド、ジョエル・マクヘイル、クランシー・ブラウン、キャンディ・クラーク他。カート・アイヒェンヴァルトの原作を基にスコット・Z・バーンズが脚本を執筆。撮影はピーター・アンドリュース(ソダーバーグの別名)。製作総指揮にジョージ・クルーニーが参加している。農業関係の大企業アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)社で管理職を務めるマーク・ホイテカー(デイモン)は、工場で発生したウイルスによる損失の責任を問われて、ライバル企業の仕業であることと脅迫の存在を報告する。会社側は恐喝事件としてFBIに捜査を依頼するが、ホイテカーは訪れたFBIのシェパード捜査官(バクラ)に「ADM社が違法な価格協定を行っている」と内部告発する……。
音楽はベテランのマーヴィン・ハムリッシュが作曲。監督のスティーヴン・ソダーバーグは「チェ 28歳の革命」を撮影中のスペインでハムリッシュが音楽を手がけた「(未公開)ウディ・アレンのバナナ」(1971)を見て、彼にこの映画のスコアを依頼することを思いついたという。「The Informant」は、メランコリックなイントロからピアノ、トランペット、ハーモニカをフィーチャーしたジェントルでリリカルなメインの主題へと展開。洗練されたタッチがハムリッシュらしい。「Meet Mark」「Multi-tasking」「After Car」等は、明るく快活な曲。「Car Meeting」「Sellout」「Golf」は、犯罪映画調のジャズで、テレビの刑事ドラマやジェームズ・ボンド風のタッチが実に面白い。「The Raid」は、ジャズ・ベースのサスペンス音楽。「Polygraph」は、ウエスタン調の陽気な曲。「Boxes」「Triplets」は、メインの主題のジェントルなアレンジメント。「Trust Me」は、スティーヴ・ティレルのヴォーカルによるジェントルでリリカルな主題歌(作詞はアラン&マリリン・バーグマン)で、「Trust Me (Instrumental)」はそのインスト・バージョン。最後の「The Informant! (solo piano)」は、ソロ・ピアノによるジャズ。実にお洒落なスコア。
マーヴィン・ハムリッシュが手がけた作品には「泳ぐひと(The Swimmer)」(1968)「幸せはパリで(The April Fools)」(1969)「泥棒野郎(Take the Money and Run)」(1969)「(未公開)Move」(1970)「最後のインディアン(Flap)」(1970)「(未公開)ウディ・アレンのバナナ(Bananas)」(1971)「コッチおじさん(Kotch)」(1971)「(未公開)テキサス大強盗団(Something Big)」(1971)「おかしな関係・絶体絶命(The War Between Men and Women)」(1972)「史上最大のスーパー・チャンピオン(The World's Greatest Athlete)」(1973)「(未公開)セイブ・ザ・タイガー(Save the Tiger)」(1973)「(未公開/TV)Doc Elliot」(1973)「追憶(The Way We Were)」(1973)「スティング(The Sting)」(1973)「(未公開/TV)Ma and Pa」(1974)「(未公開/TV)Love from A to Z」(1974)「(未公開/TV)Hot L Baltimore」(1975)「(未公開)The Prisoner of Second Avenue」(1975)「(未公開/TV)Beacon Hill」(1975)「(未公開/TV)The Entertainer」(1976)「(未公開)The Absent-Minded Waiter」(1977)「007/私を愛したスパイ(The Spy Who Loved Me)」(1977)「(未公開)セイム・タイム、ネクスト・イヤー(Same Time, Next Year)」(1978)「アイス・キャッスル(Ice Castles)」(1978)「結婚ゲーム(Starting Over)」(1979)「第2章(Chapter Two)」(1979)「(未公開)Gilda Live」(1980)「(未公開/TV)Omnibus」(1980)「普通の人々(Ordinary People)」(1980)「昔みたい(Seems Like Old Times)」(1980)「(未公開)ペニーズ・フロム・ヘブン(Pennies from Heaven)」(1981)「(未公開)デビルとマックス/悪魔が天使?(The Devil and Max Devlin)」(1981)「わたしは女優志願(I Ought to Be in Pictures)」(1982)「ソフィーの選択(Sophie's Choice)」(1982)「ロマンチック・コメディ(Romantic Comedy)」(1983)「(未公開/TV)Los Angeles 1984: Games of the XXIII Olympiad」(1984)「(TV)欲望という名の電車(A Streetcar Named Desire)」(1984)「ダリル/秘められた巨大な謎を追って(D.A.R.Y.L.)」(1985)「コーラスライン(A Chorus Line)」(1985)「(未公開/TV)The Morning Program - Episode #1.1」(1987)「(TV)グレンヴィル家の秘密(The Two Mrs. Grenvilles)」(1987)「(TV)バイオニック・ジェミー スペシャル/蘇えった地上最強の美女(The Return of the Six-Million-Dollar Man and the Bionic Woman)」(1987)「(未公開/TV)When the Time Comes」(1987)「スリーメン&ベビー(3 Men and a Baby)」(1987)「リトル・ニキータ(Little Nikita)」(1988)「(未公開/TV)David」(1988)「(未公開)エキスパーツ(The Experts)」(1989)「乙女座殺人事件(The January Man)」(1989)「旅する女/シャーリー・バレンタイン(Shirley Valentine)」(1989)「(TV)ラブ・アフェアー(Women and Men: Stories of Seduction)」 (1990)「(TV)フォーエバー・ファミリー/愛は運命を越えて(Switched at Birth)」(1991)「(未公開)Missing Pieces」(1991)「恋のためらい/フランキーとジョニー(Frankie and Johnny)」(1991)「(未公開/TV)Seasons of the Heart」(1994)「(未公開)Open Season」(1995)「マンハッタン・ラプソディ(The Mirror Has Two Faces)」(1996)「(未公開/TV)To Life! America Celebrates Israel's 50th」(1998)「(未公開/TV)Candles on Bay Street」(2006)「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢(Every Little Step)」(2008)「インフォーマント!(The Informant!)」(2009)等がある。
マーヴィン・ハムリッシュは1971年の「コッチおじさん」でアカデミー賞の歌曲賞(『Life
Is What You Make It』)、1973年の「追憶」で同作曲賞と歌曲賞(『The Way We Were』)、「スティング」で同ミュージカル映画音楽賞、1977年の「007/私を愛したスパイ」で同作曲賞と歌曲賞(『Nobody
Does It Better』)、1978年の「セイム・タイム、ネクスト・イヤー」で同歌曲賞(『The Last time I Felt Like
This』)、1979年の「アイス・キャッスル」で同歌曲賞(『Through the Eyes of Love』)、1982年の「ソフィーの選択」で同作曲賞、1985年の「コーラスライン」で同歌曲賞(『Surprise,
Surprise』)、1989年の「旅する女/シャーリー・バレンタイン」で同主題歌賞(『The Girl Who Used to Be
Me』)、1996年の「マンハッタン・ラプソディ」で同主題歌賞(『I Finally Found Someone』)にノミネートされ、1973年に「追憶」(2部門)と「スティング」で史上初の3オスカー同時受賞を果たしている。また、「コッチおじさん」「追憶」ではゴールデン・グローブの歌曲賞も受賞している。
(2009年12月)
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