レイ・クック
 Ray Cook

Date of Birth: 1938/12/30
Place of Birth: Australia
Date of Death: 1989/3/20
Mini Biography:
Ray Cook was a novice film composer when he was brought on board to score "Careful, He Might Hear You"(1984). He had moved from Australia to London in 1960 and made a name for himself as a pianist, conductor and arranger, working on more than forty West End musicals. He composed only one other feature film - "Rebel" in 1985.

 


(未公開)少年の瞳 CAREFUL, HE MIGHT HEAR YOU

作曲・指揮:レイ・クック
Composed and Conducted by RAY COOK

(米Varese Sarabande / VCL 1106 1058)

1984年製作のオーストラリア映画(日本では劇場未公開でビデオ発売済)。監督は「第七の予言」(1988)「(TV)謎の遺産」(1989)「(TV)インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険」(1992)等のカール・シュルツ。出演はウェンディ・ヒューズ、ロビン・ネヴィン、ニコラス・グレッドヒル、ジョン・ハーグリーヴス、ジェラルディン・ターナー、イザベル・アンダーソン、ピーター・ホイットフォード、コリーン・クリフォード、エドワード・ハウェル、ジャクリーン・コット他。サムナー・ロック・エリオットの自伝的原作を基にマイケル・ジェンキンスが脚本を執筆。撮影はジョン・シール。恐慌時代のオーストラリア。母と死に別れ、父は行方不明の“P.S.”と呼ばれる少年(グレッドヒル)は、優しい叔母ライラ(ネヴィン)に育てられたが、叔母の夫が失業したことをきっかけに、もう一人の叔母で富豪のヴァネッサ(ヒューズ)に引き取られることになる。そこでは、紳士としての英才教育の毎日で、P.S.はライラの下に帰りたくてしょうがない。そんな中、行方不明だった彼の父ローガン(ハーグリーヴス)が突然現れる……。

音楽は、オーストラリア出身の作曲家レイ・クックが担当しているが、彼が生涯に手がけた映画音楽はこの作品と、「(未公開)レベル・反逆者(Rebel)」(1985)の2本のみである。ここではオーケストラによるオーソドックスでドラマティックなタッチのスコアを提供している。「Main Theme」は、繊細なストリングスによるイントロから、フル・オーケストラによる雄大でドラマティックなメインの主題へ展開。この主題が全編を通して繰り返し登場する。「P.S. Overhears Lila and George」は、ややトラジックなタッチ。「P.S. and Lila」は、ストリングスとギターによるリリカルな曲。「The Meeting」は、オーケストラとコーラスによる神秘的で美しい曲。「Vanessa's Mansion」は、躍動的なタッチ。「P.S. Saying His Prayers」は、ややサスペンス調。「The Cricket Match」は、繊細なタッチ。「P.S.' Piano Practice」は、少年がピアノを練習するシーンのリリカルなワルツ。メトロノームの音が印象的。「P.S. Meets His Father」は、少年が行方不明だった父と会うシーンのドラマティックな曲。「Logan Confronts Vanessa」は、トラジックなタッチから後半はメインの主題に。「Railway Station」は、ダークで重苦しい曲。「The Birthday Party」は、ドラマティックなタッチで、後半オーケストラにより盛り上がる。「The Ferry Ride」は、サスペンス調。「Who Am I?」は、メインの主題によりドラマティックに締めくくる。これは米Varese Sarabandeレーベルが2006年に「CD Club」の1枚としてリリースしたもので、1,000枚の限定プレス。
(2006年12月)

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