ガスト・ワルツィング
 Gast Waltzing

Date of Birth: 1956
Place of Birth: Luxemburg
Mini Biography:
Gast Waltzing has written over 150 scores for film and television. He began studying music at the age of seven and was trained at the Conservatoire Royal de Brussels, Belgium, and Conservatoire National Superior de Paris, France. He was named Professor of Trumpet at the Conservatoire de Luxembourg in 1982, and founded its jazz department four years later. He is a prominent jazz musician and composer, having released several albums with his groups, and forming the Orchestra National du Jazz in 2005. As a film composer, he was nominated to the "Best Composer Award" at the European Film Awards in 1989, for "A Wopbobaloobop a Lopbamboom". Among his other credits are the TV series "Polizeiruf 110", and feature films "The Point Men" (starring Christopher Lambert), "New World Disorder" (starring Rutger Hauer) and "The Enemy" (starring Luke Perry and Roger Moore).

 


(未公開)ドラゴン 〜竜と騎士の伝説〜 GEORGE AND THE DRAGON

作曲・指揮:ガスト・ワルツィング
Composed and Conducted by GAST WALTZING

演奏:ルクセンブルグ・フィルハーモニー管弦楽団
Performed by Orchestre Philharmonique du Luxembourg

(スウェーデンMovieScore Media / MMS-07013)

2004年製作のアメリカ=ドイツ=イギリス合作映画(ドイツ語題名は「George und das Ei des Drachen」/日本では劇場未公開でビデオ発売済)。監督は「(未公開)フォートレス2」(1999)「ネバー・セイ・ダイ」(2001)「ドッグ・ソルジャー」(2002)等の製作を手がけているトム・リーヴ。出演はジェームズ・ピュアフォイ、パイパー・ペラーボ、パトリック・スウェイジ、マイケル・クラーク・ダンカン、ビル・トリーチャー、ジャン=ピエール・カスタルディ、ロロ・ウィークス、ポール・フリーマン、ステファン・ユルゲンス、ステファン・ワインナート、フィル・マッキー、キャロライン・カーヴァー、サイモン・キャロウ、ジョーン・プロウライト、ジャン・アレジ、ヴァル・キルマー(カメオ出演)他。脚本はマイケル・バークスとトム・リーヴ。撮影はユースト・ファン・シュターレンブルグ。十字軍の遠征に参加し、戦いに疲れたイギリス人の騎士ジョージ(ピュアフォイ)は、剣を捨てて北方のエドガー王(キャロウ)の地へと向うが、王は王女ルンナ(ペラーボ)の突然の失踪で困り果てていた。ジョージは王の願いにより、王女の行方を捜す旅に出る……。

音楽はルクセンブルグ出身のジャズ・ミュージシャンで映画音楽作曲家のガスト・ワルツィングが作曲。「Intro」は、ストイックなタッチの主題によるイントロダクション。続く「Titles」は、オーケストラにパーカッションとコーラスを加えた短いメインタイトル。「Celtic Monk」は、中世的味付けのリズミックな曲。「Coming Home」は、ジェントルでドラマティックな曲で、後半オーケストラにより盛り上がるが、この「ロード・オブ・ザ・リング」に似た主題は、「George and the King」「Meet Princess」等でも繰り返される。「Village Cabillo」は、ダイナミックな曲。「Search Loona」は、女声ヴォーカルを加えたジェントルなタッチ。「Battle of the Pics」「Egg Roll」は、快活で躍動的な曲。「Cave」は、サスペンス音楽。「Hunt Cabillo」は、オーケストラとコーラスによるストイックなタッチの曲。「Monastery」は、メランコリックなタッチ。後半の「Rescue Princess」「Heroes」「Battle and Birth」「Last Battle」は、ヒロイックでダイナミックなアクション音楽。「George and the Dragon」は、幻想的なタッチ。「Last Ride」も、ヒロイックなマーチ風の曲。ラストの「Love」は、ドラマティックに締めくくる。最後にマギー・パークのヴォーカルによる主題歌「It Will Always Be You」を収録。全体的に明るく快活なタッチが好感の持てるオーケストラル・スコア。スウェーデンのMovieScore Mediaレーベルによる「Discovery Collection Volume 2」で、500枚限定プレス。

ガスト・ワルツィングが手がけた作品には「(未公開)A Wopbobaloobop a Lopbamboom」(1989)「(未公開/TV)Ex und hopp - Ein boses Spiel um Liebe, Geld und Bier」(1990)「(未公開)Three Shake-a-Leg Steps to Heaven」(1993)「(未公開)Rotwang mus weg!」(1994)「(未公開/TV)Die Manner vom K3 - Keine Chance zu gewinnen, - Tanz auf dem Seil(1993〜1994)「(未公開/TV)デッドショット(The Way to Dusty Death)」(1995)「(未公開)Back in Trouble」(1997)「(未公開/TV)Zwei Bruder - Nervenkrieg」(1997)「(未公開/TV)Kustenwache 」(1997)「(未公開/TV)Der Schnapper: Blumen fur den Morder」(1998)「(未公開)Une nuit de cafard」(1999)「(未公開)New World Disorder」(1999)「(未公開)The Enemy」(2001)「ネバー・セイ・ダイ(The Point Men)」(2001)「(未公開)Os Imortais」(2003)「(未公開)ドラゴン 〜竜と騎士の伝説〜(George and the Dragon)」(2004)「(未公開/TV)Utta Danella - Eine Liebe in Venedig」(2005)「(未公開/TV)Polizeiruf 110」(1998〜2005)等がある。
(2007年12月)

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その男ヴァン・ダム JCVD

作曲・指揮:ガスト・ワルツィング
Composed and Conducted by GAST WALTZING

(スウェーデンMovieScore Media / MMS-09002)

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2008年製作のベルギー=ルクセンブルグ=フランス合作映画。監督はマブルーク・エル・メクリ。出演はジャン=クロード・ヴァン・ダム、フランソワ・ダミアン、ジヌディーヌ・スーアレム、カリム・ベルカドラ、ジャン=フランソワ・ウォルフ、アンヌ・ポーリスヴィック、サスキア・フランダース、ディーン・グレゴリー、リリアーヌ・ベッカー、フランソワ・ブークレアー、ジョン・フランダース、キム・エルマン、スティーヴ・プレストン、ポール・ロッケンブロッド、アラン・ロゼット他。脚本はマブルーク・エル・メクリとフレデリック・ベヌディ。撮影はピエール=イヴ・バスタール。アクション・スターとしてハリウッドで成功を収めたベルギー出身の俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダムが、落ち目になった彼自身を自虐的に演じた異色作で、ヴァン・ダムは製作総指揮も担当している。役者としてスランプに陥り、私生活でも娘の親権争いや金銭トラブルに苦悩するジャン=クロード・ヴァン・ダムは、故郷ブリュッセルの郵便局で運悪く強盗団の襲撃に遭遇してしまう。地元の人たちは金に困ったヴァン・ダムが事件を起こしたと勘違いするが……。

音楽はルクセンブルグ出身のガスト・ワルツィングで、彼の本領であるクールなジャズによるスコアを展開。ラロ・シフリン作曲の「ダーティハリー」シリーズや、デヴィッド・シャイア作曲の「サブウェイ・パニック」、ドン・エリス作曲の「フレンチ・コネクション」等、1970年代犯罪アクション映画のスコアを強く意識したジャズによるスコアで、実に面白い。「JCVD Theme」は、ハードボイルドなタッチのメインの主題で、なかなかかっこいい。「Get Him」「Family Card」「Palindrome」「Negociator」「Hey Man!」「Menace and Execution」等は、緊張感のあるサスペンス音楽。「Eh, Monsieur Van Damme」は、メインの主題のバリエーション。「JCVD Theme II」も、ハードボイルドなタッチの第二主題。「Hoodheaded Fight / Gunshot」は、重厚なティンパニをフィーチャーしたダイナミックなジャズ。「Naked Parliament」「Discovered」は、気だるいタッチのジャズ。ラストの「JCVD Theme III」も、バウンシーでハードボイルドなタッチ。3本のトランペット、3本のトロンボーン、2本のフレンチ・ホルン、3本のサキソフォンにパーカッションとストリングスを加えたアンサンブルによる演奏。
(2009年10月)

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