スコット・ウォーカー
 Scott Walker

Date of Birth: 1943/1/9
Place of Birth: Hamilton, Ohio, USA
Mini Biography:
Scott Walker (born Noel Scott Engel) is an American-born British singer-songwriter, composer and record producer. He is noted for his distinctive baritone voice and for the unorthodox career path which has taken him from 1960s pop icon to 21st-century avant-garde musician. First coming to fame in the mid-1960s as frontman of the successful pop music trio The Walker Brothers, Walker began a solo career with 1967's Scott, moving toward an increasingly challenging baroque pop style on late '60s albums such as Scott 3 (1969) and Scott 4 (1969). His solo work drew acclaim but resulted in diminished commercial sales, leading him to reunite with Walker Brothers in the mid-1970s. Since the mid-1980s, Walker has revived his solo career while moving in an increasingly avant-garde direction that has been likened to "Andy Williams reinventing himself as Stockhausen." Walker continues to release solo material and is currently signed to 4AD Records. As a record producer or guest performer he has worked with a number of artists including Pulp, Ute Lemper, Sunn O))) and Bat For Lashes. Walker's success has largely been in the United Kingdom, where his first 3 solo albums reached the top ten. Walker has lived in the UK since 1965; he became a British citizen in 1970.

Scott Walker(Allmusic): http://www.allmusic.com/artist/scott-walker-mn0000253142



シークレット・オブ・モンスター  THE CHILDHOOD OF A LEADER

作曲:スコット・ウォーカー
Composed by SCOTT WALKER

指揮:マーク・ウォーマン
Conducted by MARK WARMAN
 

(英4AD / CAD 3620CD)

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2015年製作のイギリス=ハンガリー=フランス合作映画(日本公開は2016年11月25日)。監督は「サンダーバード」(2004)「メランコリア」(2011)「エスコバル 楽園の掟」(2014)等に俳優として出演し、本作が長編初監督作品となるブラディ・コーベット(1988〜)。出演はベレニス・ベジョ、リーアム・カニンガム、トム・スウィート、ロバート・パティンソン、ステイシー・マーティン、レベッカ・ダヤン、ソフィー・レイン・カーティス、キャロライン・ブールトン、ルカ・ベルコヴィッチ、ヨランド・モロー他。フランスの哲学者・小説家ジャン=ポール・サルトル(1905〜1980)の短編小説『一指導者の幼少時代』から着想を得て、モナ・ファストボルドとブラディ・コーベットが脚本を執筆。撮影はロル・クロウリー。第一次世界大戦が終戦を迎えた1918年。ヴェルサイユ条約締結を目的にフランスに送り込まれたアメリカ政府高官(カニンガム)。彼には、神への深い信仰心をもつ妻(ベジョ)と、まるで少女のように美しい息子プレスコット(スウィート)がいた。だがその少年は終始何かに不満を抱え、教会への投石や部屋での籠城など、その不可解な言動の数々に両親は日々頭を悩ましていた。そんな周囲の心配をよそに、彼の性格は次第に恐ろしいほど歪み始めてゆく。やがてようやくヴェルサイユ条約の調印を終えたある夜、ついに彼の中の怪物がうめき声を上げる……。2016年度インディペンデント・スピリット賞の初長編作品賞と撮影賞にノミネートされている。

音楽は、アメリカの歌手・作曲家で、映画音楽では「ポーラ X」(1999)のスコアも手がけているスコット・ウォーカー(1944〜)。46人の弦楽器と16人の金管楽器で構成されたオーケストラによる演奏。冒頭のチューニングするオーケストラのサウンド「Orchestral tuning up」に続く「Opening」は、切りつけるような重低音のストリングスによるスリリングで不吉なタッチのオープニング曲。「Dream sequence」「The meeting」は、不気味な不協和音による曲。「Village Walk」「Down the stairs」「Up the stairs」「The letter」「Boy,Mirror,Cars arriving」は、不吉なタッチのストリングスによる曲。「RUN」「Cutting flowers」は、ドラマティックな曲。「Versailles」は、ダークで荘厳な曲。「Printing press」は、リズミックでサスペンスフル。「On the way to the meeting」「Post meeting」は、ダイナミックでスリリング。「Finale」は、ダークで重厚なイントロからサスペンスフルなタッチへと展開するフィナーレ。ラストの「New dawn (synth layout for cut scene)」は、未使用シーン用のシンセ・レイアウトで、大らかでジェントルな曲。バーナード・ハーマンのタッチを意識しているように思えるスコアだが、劇中ではセリフや効果音とのバランスを考慮せずかなりのヴォリュームで流れ、強烈な印象を残す。

スコット・ウォーカー(本名ノエル・スコット・エンゲル)は、ゲイリー・リーズ(後のゲイリー・ウォーカー)やジョン・ウォーカーと共にウォーカー・ブラザースを結成し、イギリスでフィリップス・レコードと契約して1965年2月にシングル「Pretty Girls Everywhere」でデビュー。2ndシングル「Love Her」は全英チャート20位を、3rdシングル「涙でさようなら」は全英チャート1位のヒットを記録した。以降、「太陽はもう輝かない(全英チャート1位、全米チャート13位)「孤独の太陽」「ダンス天国」等のヒットを放ち、イギリスのみならず日本、ヨーロッパ、オセアニア諸国で高い人気を得た。ウォーカー・ブラザース解散後もイギリスに活動拠点を置き、1967年にソロアルバム「Scott」を発表。1968年、キャリア最大のヒットとなるシングル「Joanna」が全英チャート7位、アルバム「Scott 2」は全英チャート1位を記録。1969年にリリースされたアルバム「Scott 3」も全英チャート3位を記録するヒットとなった。1970年にはジュリー・クリスティ主演の映画「恋」でミシェル・ルグラン作曲の主題歌を担当。1975年にウォーカー・ブラザースを再結成し、1977年まで活動した。1999年には映画「ポーラ X」の音楽を手掛ける。2007年、ドキュメンタリー映画「スコット・ウォーカー 30世紀の男」が全英公開された。与えた影響は、デヴィッド・ボウイ、ブライアン・イーノから、トム・ヨーク、パルプのジャーヴィス・コッカー、アークティック・モンキーズのアレックス・ターナーら次世代のアーティストにまで及んでいる。
(2016年12月)

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