Date of Birth: 1931/4/27
Place of Birth: Poznan, Wielkopolskie, Poland
Date of Death: 1969/4/23
Mini Biography:
Krzysztof Komeda (born Krzysztof Trzciński) was a Polish film music composer and jazz pianist. He wrote the scores for Roman Polanski's films "Knife in the Water"(1962), "Cul-de-sac"(1966), "The Fearless Vampire Killers"(1967), and "Rosemary's Baby"(1968). His album "Astigmatic"(1965) is widely regarded as one of the most important European jazz albums. He grew up in Częstochowa and Ostrów Wielkopolski where in 1950 he graduated from the Gymnasium (high school) for Boys'. After high school he entered the Medical Academy in Poznań to study medicine. He finished his 6-year-long studies and obtained a medical doctor diploma in 1956. He took music lessons from early childhood; to become a renowned virtuoso was his dream. He became a member of the Poznań conservatorium at the age of 8, but World War II thwarted his plans. He explored the theory of music, and learned to play piano, during this period and later, until 1950. He met Witold Kujawski, a graduate of the same school and already a well-known swinging bass player, at the gymnasium in Ostrów Wielkopolski. It was Kujawski who acquainted Komeda with jazz, and took him to Kraków. He worked for some time with the first, postwar, pioneer Polish jazz band, a group called Melomani that was from Kraków and Łódź, whose mainstays were Matuszkiewicz, Trzaskowski and Kujawski. Krzysztof Trzciński used the stage name 'Komeda' for the first time when he worked at a laryngological clinic, and wanted to conceal his interest in jazz from co-workers. The Komeda Sextet became the first Polish jazz group playing modern jazz, and its pioneering performances opened the way for jazz in Poland.
Official website of Krzysztof Komeda: https://www.komeda.pl/
ローズマリーの赤ちゃん ROSEMARY'S BABY 作曲:クリストファー・コメダ |
1968年製作のアメリカ映画(日本公開は1969年1月)。監督は「水の中のナイフ」(1962)「吸血鬼」(1967)「チャイナタウン」(1974)「テス」(1979)「フランティック」(1988)「死と処女」(1995)「ナインスゲート」(1999)「戦場のピアニスト」(2002)「ゴーストライター」(2010)「おとなのけんか」(2011)「告白小説、その結末」(2017)等のロマン・ポランスキー(1933〜)。出演はミア・ファロー、ジョン・カサヴェテス、ルース・ゴードン、シドニー・ブラックマー、モーリス・エヴァンス、ラルフ・ベラミー、イライジャ・クック・Jr、パッツィ・ケリー、チャールズ・グローディン他。「(未公開)ブラジルから来た少年」(1978)「デストラップ・死の罠」(1982)「死の接吻」(1991)「硝子の塔」(1993)「ステップフォード・ワイフ」(2004)等のアイラ・レヴィン(1929〜2007)の原作を基にロマン・ポランスキーが脚本を執筆。撮影は「ブリット」(1968)「イルカの日」(1973)「エクソシスト2」(1977)「1941」(1979)「トゥームストーン」(1993)等のウィリアム・フレイカー。製作は「地獄へつゞく部屋」(1959)「(未公開)ティングラー/背すじに潜む恐怖」(1959)「血だらけの惨劇」(1963)「(TV)真夜中の恐怖」(1972〜1973)等のホラー作品を手がけたウィリアム・キャッスル(1914〜1977)。若手俳優のガイ・ウッドハウス(カサヴェテス)と妻のローズマリー(ファロー)が、マンハッタンの古いアパートに引越してきた。彼らの友人で前の家主であるハッチ(エヴァンス)からは、不吉な噂が耐えないアパートだから止めたほうがいいと忠告されていた。2人は隣人のローマン(ブラックマー)とミニー(ゴードン)のカスタヴェット夫妻と知り合い、夕食に招待される。ローズマリーはこの夫婦をあまり好まなかったが、何故かガイは親密な付き合いを始めており、急に「赤ちゃんを作ろう」と言い出した。ローズマリーは夕食時にミニーが出してくれたデザートが不味くて食べられなかったが、ガイに強く勧められて半分ほど食べ、意識を失ってしまう。その夜ローズマリーは悪夢にうなされ、目覚めると身体が引っ掻き傷だらけになっていた。そして、彼女は妊娠した……。1968年度アカデミー賞の脚色賞にノミネートされ、ルース・ゴードンが同賞の助演女優賞と同年のゴールデン・グローブの助演女優賞を受賞している。製作費は約230万ドル、全米興行収入は約3340万ドル。
音楽はロマン・ポランスキー監督と「水の中のナイフ」(1962)「袋小路」(1966)「吸血鬼」(1967)等でも組んでいるポーランド出身の作曲家クリストファー(クシシュトフ)・コメダ(1931〜1969)。前半の12曲は公開当時に米DOT
Recordsがリリースした再録音によるサントラLP(DLP
25875)のトラックを新たにリマスターしたもので、指揮はリチャード・ハザード。後半の17曲(13〜35曲目)は映画で使われたオリジナルスコアで、指揮はジャック・ヘイズ。
1曲目の「Lullaby From Rosemary's Baby, Part 1」は、ミア・ファローのヴォーカルによるメランコリックでホーンティングなメインの主題。ホラー映画の主題としては有名な曲だろう。編曲・指揮はジョージ・A・ティプトン、ハーモニカはトミー・モーガン、ハープシコードはマイケル・ウォフォードの演奏。「The
Coven」は、呪文を唱えるような不気味な曲。「Moment Musical」は、ジェントルなジャズ。「Dream」「Expectancy」「Through
the Closet」は、不気味なサスペンス音楽。「Christmas」は、軽快でジェントルな曲。「Main
Title (Vocal)」は、メインの主題のリプライズ。「Panic」は、メインの主題を織り込んだサスペンス音楽。「Rosemary's
Party」は、コメダとハル・ブレアの作曲によるロックソングのソース曲。編曲・指揮はジミー・ハスケル。「What Have
You Done to Its Eyes」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「Happy News」は、メインの主題のリプライズ。
オリジナルスコアの1曲目「Main Title」は、ミア・ファローのヴォーカルによるメインタイトル。この主題は「Furnishing
the Apartment」「Lullaby」「Lullaby-Crib Sequence」「The Iron Bars / Elevator-Lift /
Dr. Sapirstein and Syringe」でも登場する。「Chanting」「Dream」は、呪文を唱えるような不気味な曲。「The
Pain / How to Prepare a Good Steak / The Ear」「After the Call to Hutch / Good
Appetite」「Scrabble」「The Horrible Doctor #2 / The Short Dream」「Path to Pit of
Evil #1」「Path to Pit of Evil #2、3」も、不気味なタッチのサスペンス音楽。「Book About
Witchcraft / The Horrible Doctor / The Fragrance」は、ジャズベースのサスペンス音楽。「What
Have You Done?」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「End Title」は、メインの主題のリプライズによるエンドタイトル。
これ以降はジャズやロックのソース曲「Moment Musical」「Bossa Nova」「TV Music」「Moment in
Time」「Moment Musical Jazz (With Piano Solo)」。ボーナストラックとして、メインタイトルの映画で流れたバージョン「Lullaby
From Rosemary's Baby (Main Title film soundtrack, excerpt)」と、公開当時に米DOT
Recordsがリリースしたシングル盤(45-17126)のB面の曲「Lullaby From Rosemary's Baby, Part 2
(Dot Records single, B-side)」を収録(A面の曲は1曲目の「Lullaby From Rosemary's
Baby, Part 1」)。全36曲/約71分収録で、3000枚限定プレス。
クリストファー・コメダ(本名クシシュトフ・トルチンスキ)は、ポーランドを代表するジャズ・ピアニストで作曲家。ジャズを嫌う共産党に目を付けられることを恐れ、ステージネームとしてコメダの名前を使用していた。コメダは元々医学を専攻しており、耳鼻咽喉科の医師の資格も持っていたが、1950年代後半からヨーロッパ各国でジャズ演奏の活動を始める。映画音楽作曲家としては、アンジェイ・ワイダ監督の「夜の終わりに」や、ロマン・ポランスキー監督の諸作品、バス・キューリック監督の「暴動」(ウィリアム・キャッスル製作)等を担当。1968年12月、夜中に酩酊してハリウッド・ヒルズを歩いているときに転倒して頭を強打。入院して脳内血栓の手術を受けるが昏睡状態に陥り、妻ゾフィアと祖国ポーランドに帰国した後、1969年4月に37歳で死去。
クリストファー・コメダが手がけた作品には
「タンスと二人の男(Dwaj ludzie z szafa)」(1958)
「(未公開)天使たちが失墜するとき(Gdy spadaja anioly)」(1959)
「(未公開)さよなら、また明日(Do widzenia,
do jutra...)」(1960)
「夜の終りに(Niewinni czarodzieje)」(1960)
「(未公開)Szklana góra」(1960)
「(未公開)Przejazdzka」(1960)
「(未公開)太った男と痩せた男(Le gros et le maigre)」(1961)
「(未公開)Cmentarz Remu」(1961)
「(未公開)Ambulans」(1961)
「(未公開)Wyrok」(1962)
「水の中のナイフ(Knife in the Water)」(1962)
「(未公開)Jutro premiera」(1962)
「(未公開)Mój stary」(1962)
「(未公開)哺乳動物たち(Ssaki)」(1962)
「(未公開/TV)Pistolet typu Walter P-38」(1962)
「(未公開)Piegowaty dzien」(1962)
「(未公開)Nad wielka woda」(1962)
「二十歳の恋(L'amour à vingt ans)」(1962)
「(未公開)Smarkula」(1963)
「(未公開)Zbrodniarz i panna」(1963)
「(未公開)Hvad med os?」(1963)
「(未公開)Niezawodny sposób」(1963)
「(未公開)Ubranie prawie nowe」(1964)
「世界詐欺物語(Les plus belles escroqueries du monde -
segment "La Rivière des Diamants")」(1964)
「(未公開)Prawo i piesc」(1964)
「(未公開)Przerwany lot」(1964)
「(未公開)Kattorna」(1965)
「(未公開)Pingwin」(1965)
「(未公開)Markiza de Pompadour」(1966)
「(未公開)Wieczór przedswiateczny」(1966)
「(未公開)Perly i dukaty」(1966)
「(未公開)Ping-pong」(1966)
「(未公開)Niekochana」(1966)
「(未公開)Sult」(1966)
「袋小路(Cul-de-sac)」(1966)
「(未公開)バリエラ(Bariera)」(1966)
「(未公開)Rondo」(1966)
「(未公開)Kolorowe klamstwa」(1966)
「(未公開)Le départ」(1967)
「(未公開)Klatki」(1967)
「吸血鬼(Dance of the Vampires, aka The Fearless Vampire
Killers)」(1967)
「花弁が濡れるとき(Människor möts och ljuv musik uppstår i hjärtat)」(1967)
「(未公開)The Fearless Vampire Killers: Vampires
101」(1967)
「ローズマリーの赤ちゃん(Rosemary's Baby)」(1968)
「(未公開)Mia and Roman」(1968)
「暴動(Riot)」(1969)
「(未公開)Qu'est-ce qui fait courir Jacky?」(1969)
等がある。
(2018年8月)
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