サウンドトラック新譜リリース情報

(2000年11月7日)


以下はユニバーサルミュージックより入手した来年1月発売予定の国内盤新譜情報です。

アントワーヌ・デュアメル、フィリップ・サルド、エリック・ドマルサンといったフランスの実力派フィルムコンポーザーの名盤が次々とリリースされます。

個人的には、ジャン=ピエール・メルヴィル監督の傑作フィルムノワール「影の軍隊」と「仁義」にドマルサンが書いたスコア、それに長らくCD化されなかったサルドの傑作「テス」(しかもComplete Score)のリリースが嬉しい!

音楽の内容に関するレビューはリリースされ次第別途掲載します。


フレンチ・シネマ・ミュージック・コレクション パート1
French Cinema Music Collection Part 1

2001年1月25日発売

各税込定価¥2,243(税抜価格¥2,136) レーベル:EmArcy

フランス映画の知る人ぞ知る名サウンドトラック盤を発掘するシリーズ。映画を離れても、ジャズ/ラウンジ/ムード・ミュージックとして楽しめる、一味違ったシネマ・ミュージック・コレクションです。

●24BITデジタル・リマスター
●作曲者・監督のインタビューによるオリジナル・ライナー翻訳付き
●日本オリジナル・ライナー:作曲家バイオグラフィー&主要作品フィルモグラフィー付き

 

『ピエロ・ル・フー』〜『ウィークエンド』:アントワーヌ・デュアメル作品集
Le Cinema d'Antoine Duhamel

音楽:アントワーヌ・デュアメル Antoine Duhamel

CD:UCCM-1009

・ゴダール、トリュフォーなど様々な監督の映画音楽を手がける人気作曲家アントワーヌ・デュアメルの作品を集めたコンピレーション。
・ ジャン・リュック・ゴダール『ピエロ・ル・フー(旧タイトル:気狂いピエロ)』(65)、『ウィークエンド』(68)、フランソワ・トリュフォー『家庭』(70)、パトリス・ルコント『リディキュール』(96)など、デュアメルが音楽を手掛けた映画11作品のテーマ曲を収録。
・人気歌手アンナ・カリーナのヴォーカル曲を2曲(1曲は完全未発表曲)収録しているのが大きな話題です。
演奏:アンナ・カリーナ他

 

『テス(Tess)』+『テナント/恐怖を借りた男(Le Locataire)』 オリジナル・サウンドトラック

音楽:フィリップ・サルド Philippe Sarde

CD:UCCM-1004

・ 1945年6月21日パリ生まれ。クロード・ソーテ、ジョルジュ・ロートネル、ロマン・ポランスキーなど数々の映画監督作品の音楽を手掛け、ジョルジュ・ドルリューやミシェル・ルグランと並びフランス映画音楽界を代表する重鎮フィリップ・サルド。
・美しい映像とロマンティックなストーリーで大ヒットしたロマン・ポランスキー監督/ナスターシャ・キンスキー主演の名作『テス』(79)と、同じくポランスキー監督作品『テナント』(76)のサウンドトラックをカップリング。
・80年度アカデミー作曲賞にノミネートされた『テス』はノスタルジックなクラシック風スコアが美しい最高にロマンティックな名サントラ盤。今回が初CD化です。サルドがこの映画のために書き下ろした楽曲をすべて集めた完全盤です。

 

『警部(Flic ou Voyou)』+『ジャン・ポール・ベルモンドの道化師/ドロボー・ピエロ(Le Guignolo)』 オリジナル・サウンドトラック

音楽:フィリップ・サルド Philippe Sarde

CD:UCCM-1005

・ジョルジュ・ロートネル監督、ジャン・ポール・ベルモンド主演作2作品のサントラをカップリング。
・『警部』(78)にはチェット・ベイカーを中心としてヒューバート・ルイス、ロン・カーター、ラリー・コリエルなどジャズ・ミュージシャンが演奏に参加。『ジャン・ポール・ベルモンドの道化師/ドロボー・ピエロ』(80)ではトゥーツ・シールマンスがハーモニカで全面参加。どちらもジャジーなサウンドを展開し、シネ・ジャズの名盤といえます。
演奏パーソネル:
『警部』:チェット・ベイカー(tp)、ヒューバート・ルイス(fl)、ロン・カーター(b)、ラリー・コリエル(g)、ビリー・コブハム(ds)、モーリス・ヴァンデール(チェンバロ)、ユベール・ロスタン(cl)、ガブリエリ弦楽四重奏団
『ジャン・ポール・ベルモンドの道化師』:トゥーツ・シールマンス(ハーモニカ)、ロンドン交響楽団

 

『プリンセシーズ(Princesses)』+『アン・フレール(Un Frere)』オリジナル・サウンドトラック

音楽:フィリップ・サルド Music by Philippe Sarde

CD:UCCM-1006

・注目の若手女性監督シルヴィ・ヴェレイドの長編映画2作のサントラをカップリング。
・『プリンセシーズ』(2000)にはモダン・ジャズ・カルテットが参加、『アン・フレール』(97)にはロン・カーターがピッコロ・ベースで参加。さらにボーナストラックとしてハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター等ジャズの巨匠による未発表セッション曲2曲を追加。
・エマ・ドゥ・コーヌ、ジャン=ユーグ・オングラート主演の『プリンセシーズ』は先日開催された2000年東京国際映画祭でコンペティション作品として上映され、2001年一般公開が予定されています(配給:日活)。
演奏パーソネル:
『プリンセシーズ』:ジョン・ルイス(p)、ミルト・ジャクソン(vibe)、パーシー・ヒース(b)、コニー・ケイ(ds)、ラファエル・ピドゥー弦楽合奏団
『アン・フレール』:ロン・カーター(ピッコロ・ベース)他
「シルヴァー・アイズ」(ボーナス・トラック):ハービー・ハンコック(p)、クラーク・テリー(tp)、ウェイン・ショーター(ss)、ラリー・コリエル(g)、トゥーツ・シールマンス(ハーモニカ)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)

 

『影の軍隊(L'Armee des Ombres)』オリジナル・サウンドトラック

音楽:エリック・ドマルサン Eric Demarsan

CD: UCCM-1007

・1938年10月パリ生まれ、60年代からテレビCMやドキュメンタリーの音楽を手がけるフランスの作曲家エリック・ドマルサン。J.P.メルヴィル監督作品をはじめ映画音楽も多数担当してきた。
・ジャン・ピエール・メルヴィル監督、リノ・バンチュラ、シモーヌ・シニョレ主演のフィルム・ノワールの傑作映画(69年作)のコンプリート・サントラ盤。
・オーケストラ中心に、サスペンス感たっぷりのスコアを展開している。

 

『仁義(Le Cercle Rouge)』オリジナル・サウンドトラック

音楽:エリック・ドマルサン Eric Demarsan

CD:UCCM-1008

・ジャン・ピエール・メルヴィル監督、イヴ・モンタンとアラン・ドロンという2大人気俳優の初の共演映画として人気の『仁義』(70)のコンプリート・サントラ盤。『影の軍隊』と並んでフィルム・ノワールの傑作映画です。
・ダニエル・ユメール(ds)、ジョルジュ・アルヴァニタス(p)などヨーロピアン・ジャズの実力派ミュージシャンをフィーチャーし、迫力あるジャズ・サウンドを展開しています。
演奏パーソネル:
ダニエル・ユメール(ds)、ガイ・ペデルセン(b)、ジョルジュ・アルヴァニタス(p)、ベルナール・リュバ(vib)、ライモン・グイオ(fl)、ジョス・バセリ(アコーディオン)他


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