ビバ!マリア   VIVA MARIA!

作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed and Conducted by GEORGES DELERUE

(Mexico / 20196501)


ルイ・マル監督が1965年にブリジット・バルドージャンヌ・モローという当時のフランスを代表する二大女優を共演させて撮ったミュージカル・コメディ。共演はジョージ・ハミルトン、グレゴール・フォン・レッツォーリ、ポーレット・デュボスト、クラウディオ・ブルック、カルロス・ロペス・モクテズマ他。脚本はジャン=クロード・カリエールとルイ・マル。撮影はアンリ・ドカエ。革命のメキシコを舞台に、バルドーとモロー扮する同じマリアという名を持つ2人の歌手兼踊り子が、革命派の指導者(ハミルトン)に互いに惚れてしまったことで、恋と農奴解放の大闘争に参入していく・・。

ジョルジュ・ドルリューのスコアは、オーケストラによる勇壮でスケールの大きい劇伴音楽と、陽気なダンス音楽、そしていつものジェントルで美しいドルリュー節が混在した非常にカラフルな内容。「Overture/L'appel aux armes」は勇壮なマーチから壮大なテーマへと展開する。「Viva Maria」はギターとトランペットによる軽快なタッチが少しマカロニウエスタン調で面白い。「Le voyage」も西部劇調の豪快な音楽。最後の方の「La revolution en marche」「Finale」といった曲も力強いオーケストラルスコア。「Interieur roulotte」「Generique/L'Irlandaise」「Theme de Flores」等は一転して美しいドルリュー・タッチ。クラシカルな弦楽曲の「Dame Blanche」も良い。バルドーとモローのデュエットによる陽気な歌曲「Paris, Paris, Paris」「Les petites femmes」「Maria Maria」も収録されている。

このスコアはかつてUnited ArtistsレーベルからサントラLPが出ていたが、このMexicoというレーベルのCDは全20曲を収録したBootleg盤である(音質は良好。ジャケットもスティル写真が豊富で下手な正規盤より立派)。追加トラックとして、同じくドルリュー作曲の「しのび逢い」から5曲、「マキシー」「(未公開)Le bon plaisir」「(未公開)Jamais plus toujours」「(未公開)Oublie-moi mandoline」「1000日のアン」「ブルースが聞こえる」から各1曲が収録されている。
(2001年7月)

Georges Delerue

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