デサント・オ・ザンファー/地獄に堕ちて DESCENTE AUX ENFERS

作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed and Conducted by GEORGES DELERUE

(仏Music Box Records / MBR-004)

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1986年製作のフランス映画(日本初公開は1988年7月)。監督は「地獄の貴婦人」(1974)「(未公開)シルビア・クリステルのピンク泥棒」(1977)「華麗なる女銀行家」(1980)「見憶えのある他人」(1996)等のフランシス・ジロー。出演はソフィー・マルソー、クロード・ブラッスール、ベッツィ・ブレア、イポリット・ジラルド、ジェラルド・リナルディ、マリー・デュボワ、シディキ・バカバ、ウンバン・ウクセット、ジャン=バプティスト・ティエメル、ソティギ・クーヤト他。デイヴィッド・グーディスの原作を基にジャン=ルー・ダバディとフランシス・ジローが脚本を執筆。撮影はシャルル・ヴァン・ダム。製作はアリエル・ゼイトゥン。20歳の若妻ローラ(マルソー)を連れて真夏のハイチ島へやってきた40代の作家アラン・コルベール(ブラッスール)は、彼に対して全く無関心でホテルの若い男と浮気を重ねる妻の態度に焦立ち、酒に溺れる。ある夜、泥酔したアランは彼の財布を盗もうとした黒人の若者と争いになり、誤って相手を殺してしまう。やがて正当防衛のはずのアランのもとに目撃者から執拗な脅迫が届くようになる。一方、ローラは夫の罪を晴らそうと躍起になり、アランに愛情を示し始めるようになる……。

音楽は「(未公開)LE BON PLAISIR」でもフランシス・ジロー監督と組んでいるジョルジュ・ドルリュー「Generique debut」は、ノワール調のイントロから気だるいサックス・ソロによるミステリアスでセンシュアルなメインの主題へ展開するメインタイトル。「Alan et Lola」は、リリカルでジェントルなピアノとフルートによるアランとローラの主題。「Bonheur trompe-l'oeil」は、ジェントルで情感豊かなドルリュー節のイントロからミステリアスなタッチへ。「Le joli jeune homme」は、軽快なタッチの曲。「Alan」は、メインの主題のバリエーション。「La plage」は、ダークでメランコリックなタッチ。「Le spleen d'Alan」も、気だるいサックスをフィーチャーしたメランコリックな曲。「Alan au bar」は、リリカルで美しいピアノ曲。「La descente aux enfers d'Alan」は、ダークでミステリアスなタッチの曲。「Philippe et Lola」は、ドルリューらしいドラマティックな曲。「Feu dans la nuit」は、サックスをフィーチャーしたややメランコリックでミステリアスな曲。「La mort de Kleber」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「La bouteille a la mer」は、メインの主題のバリエーション。「La confession de Lola / Generique fin」は、ジェントルで情感豊かなドルリュー節からメインの主題へと展開するエンドタイトル。最後にボーナストラックとしてLP未収録の6曲を収録。このスコアは公開当時にフランスのCarrereレーベルからサントラLPが出ていたが、今回Music BoxレーベルがリリースしたCDは、上述の約9分の未発表曲を含む初CD化。1000枚限定プレス。
(2011年11月)

Georges Delerue

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