かもめの城 RAPTURE

作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed and Conducted by GEORGES DELERUE

(米Intrada / Intrada Special Collection Vol.188)

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1965年製作のフランス=アメリカ合作映画(日本初公開は1966年3月)。監督は「ブルー・マックス」(1966)「レマゲン鉄橋」(1968)「ハイジャック」(1972)「タワーリング・インフェルノ」(1974)「キングコング」(1976)「ナイル殺人事件」(1978)等のジョン・ギラーミン。出演はメルヴィン・ダグラス、パトリシア・ゴッジ、ディーン・ストックウェル、グンネル・リンドブロム、レスリー・サンズ、マレー・エヴァンス、シルヴィア・ケイ、ピーター・サリス、クリストファー・サンドフォード、エレン・ポロック他。フィリス・ヘイスティングスの原作『カカシの歓び(Rapture in My Rags)』を基にスタンリー・マンとエンニオ・フライアーノが脚本を執筆。撮影はマルセル・グリニヨン。元判事のフレデリック・ラルボー(ダグラス)は、長女ジュヌヴィエーヴ(ケイ)、次女アニエス(ゴッジ)と3人でフランスのブリタニーにある農場で暮らしていた。ある日、護送車から脱走した囚人のジョセフ(ストックウェル)という男が農場にやって来て、フレデリックたちは彼を匿うことにする。やがてアニエスはジョセフに愛情を抱くようになるが……。

イギリス人のギラーミンがアメリカ人のダグラスやストックウェルをキャストしてフランスでモノクロ撮影で製作したドラマで、音楽はフランス人のジョルジュ・ドルリューが作曲。「Main Titles」は、しっとりと美しいドルリュー節のメインタイトル。「Wedding Reception」は、明るく快活なダンスミュージック。「Karen Fetches Agnes」は、幻想的な女声をフィーチャーした曲。「Agnes and Seagulls」は、ジェントルなワルツ調の主題で、この主題は「Agnes Plays Mouth Orga」「"He's Mine - I Made Him"」「Josef and Agnes Together」でも繰り返される。「Doll Thrown Over Cliff」「The Hospital」「"I Can't Be Helped, I'm Mad"」等は、女声を加えたダークなサスペンス音楽。「Father Gives Agnes Gloves」「Agnes Kisses Her Scarecrow」「"You See How Much I Need You"」「Josef and Agnes Love Scene」「Josef - The Police」等は、ジェントルなメインの主題のバリエーション。「Tragedy」は、ドラマティックなタッチ。「Agnes Runs to Hospital」「Agnes Frightened」は、メインの主題を含むハイテンションなサスペンス音楽。ラストの「Agnes Alone with Gulls」は、メインの主題のバリエーションにより締めくくる。ドルリューがキャリアの初期に手がけたスコアだが、サスペンス音楽の部分が彼にしてはかなり激しいタッチ。フルスコアの初CD化で限定プレス。
(2011年12月)

Georges Delerue

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