恋する女たち WOMEN IN LOVE
作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed and Conducted
by GEORGES DELERUE
(スペインQuartet Records / SCE044)
1969年製作のイギリス映画(日本初公開は1970年5月)。監督は「10億ドルの頭脳」(1967)「マーラー」(1974)「Tommy/トミー」(1975)「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」(1979)「ゴシック」(1986)「白蛇伝説」(1988)「レインボウ」(1989)「チャタレイ夫人の恋人」(1995)「(未公開)デス・ルーム」(2006)等のケン・ラッセル。出演はアラン・ベイツ、オリヴァー・リード、グレンダ・ジャクソン、ジェニー・リンデン、ヴラデク・シェイバル、エレノア・ブロン、アラン・ウェッブ、ヴラデク・シェイバル、キャサリン・ウィルマー、フィービー・ニコルス、シャロン・ガーニー、クリストファー・ゲイブル、マイケル・ゴーフ、ノーマ・シェッベアー、ナイク・アリーギ、ジェームズ・ローレンソン他。「チャタレイ夫人の恋人」(1955)「女狐」(1967)「レインボウ」(1989)等で知られるD・H・ロレンス(1885〜1930)の原作を基にラリー・クレイマーが脚本を執筆。撮影はビリー・ウィリアムズ。1920年代の、イギリス中部の暗く小さな炭坑町。小学校の教師アーシュラ・ブラングウェン(リンデン)と彫刻家のグドルン・ブラングウェン(ジャクソン)は、知性的で美しい姉妹だった。姉のアーシュラには、町の視学官をしているルパート・バーキン(ベイツ)、妹のグドルンには炭坑主のジェラルド・クライチ(リード)という恋人がいた。ルパートとアーシュラの愛は穏やかに、ジェラルドとグドルンの愛は残酷な情熱に支えられながら形作られていった。ルパートたちは結婚し、4人はスイスの雪山に出かけたが、ルパートとアーシュラは寒さを嫌い、南の方へ行ってしまう。残されたジェラルドとグドルンの愛は、徐々に崩れ始める……。1970年度アカデミー賞の監督賞、脚色賞、撮影賞にノミネートされグレンダ・ジャクソンが同賞の主演女優賞を受賞しているほか、1969年度英国アカデミー賞の作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本賞、作曲賞(アンソニー・アスキス映画音楽賞)、撮影賞、新人賞にノミネートされ、1970年度全米批評家協会賞の主演女優賞、同年のNY批評家協会賞の女優賞、ゴールデン・グローブの外国映画賞(英語)を受賞している。
音楽はジョルジュ・ドルリューが作曲。「Wrestling
Scene」は、ルパートとジェラルドが全裸でレスリングをするシーンのダークで重厚かつダイナミックな曲。「Transcendental
Love Theme」は、ジェントルで情感豊かなラヴ・テーマで、「Birkin & Ursula Love
Scene」「Love Theme from Women in Love」でも繰り返される。「Around the
Church / Birkin Though Woods」は、明るく快活なイントロからサスペンス調へ展開。「Gerald
& Gudrun Love Scene」「Cattle Sequence」「Revenge
Scene」も、サスペンスフルなタッチ。「The
Revolt」は、躍動的なボレロ調の曲。「Arrival in
Switzerland」は、明るく快活な曲。「Summer
House」は、不安なタッチの主題から後半ドラマティックな主題へ。「The
Snow」は、牧歌的な曲。「The Brangwen
House」は、ダークなサスペンス調から後半メランコリックなタッチへ。「End
Title」は、レスリングのシーンの主題によるエンドタイトル。最後に追加トラックとしてノスタルジックなタッチのソース音楽等を8曲収録。上述の通り、ドルリューはこのスコアで1969年度英国アカデミー賞の作曲賞(アンソニー・アスキス映画音楽賞)にノミネートされている。
作曲家個人が保管していたステレオ・マスターを使用した、このスコアの完全な形の初サントラ化で、1000枚限定プレス。
(2012年9月)
Georges Delerue
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