(未公開)L'IMPRECATEUR
作曲:リチャード・ロドニー・ベネット
Composed by RICHARD RODNEY BENNETT
指揮:マーカス・ドッズ
Conducted by MARCUS DODS
(仏Music Box Records / MBR-016)
1977年製作のフランス=スイス合作映画(英語題名は「THE
ACCUSER」)。監督はジャン=ルイ・ベルトゥセッリ。出演はジャン・ヤンヌ、ミシェル・ピッコリ、ジャン=ピエール・マリエール、マルレーヌ・ジョベール、ジャン=クロード・ブリアリー、ミシェル・ロンスダール、ロバート・ウェッバー、シャルル・シオッフィ、ノエル・アダム、クリスティーヌ・パスカル、アントン・ディフリング、ヴィルジニー・ビエドゥー、フィリップ・ブリゴー、ジェラール・カイヨー、ピエール・オードゥブール他。ルネ=ヴィクトル・ピレーの原作を基にスティーヴン・ベッカー、ジャン=ルイ・ベルトゥセッリとルネ=ヴィクトル・ピレーが脚本を執筆。撮影はアンドレア・ウィンディング。国際展開する大企業ロザリー・アンド・ミッチェル社のフランス支社の役員が不審な交通事故で死亡し、その社員宛に反資本主義団体からの脅迫状が送られてくる。米国本社から派遣された調査員は、事件を追ううちに支社ビルの下に謎の地下通路があることを発見する……。
音楽は「遥か群衆を離れて」(1967)「10億ドルの頭脳)」(1967)「ニコライとアレクサンドラ」(1971)「レディ・カロライン」(1972)「オリエント急行殺人事件」(1974)等のイギリスの作曲家リチャード・ロドニー・ベネット。「New-York (Generique
debut)」は、ストリングスによるダークなサスペンス調のメインタイトル。「La
veuve」は、ピアノとストリングスによる抑制されたサスペンス音楽。「Fissure / Saint Rame au
sous-sol / Overdose」「La veillee funebre / Surveillance」「Sabotage / La descente
aux enfers」「Dans l'enfer / La cave」は、ミステリアスでハイテンションなサスペンス音楽。「Le
bus」「Rue Goulim / Le haut-parleur」「Ecoute」「Claustrophobie / Le
corps」も、抑制されたサスペンス調。「Le
cafe」は、不気味なイントロからピアノとストリングスによるミステリアスな主題へと展開。「Retour a la
lumiere」の最後になって、ようやく少し光明が見える。「L'accident (Generique
fin)」は、メインの主題によるダークなタッチのエンドタイトル。全編が劇伴に徹した息詰まるようなサスペンス音楽で、ベネットには珍しい冷たい印象のスコア(監督からの要求は「夜明けの湖にかかる霧」のような音楽だったという)。オーケストラの指揮はベネット作品の常連であるマーカス・ドッズ。
このスコアは公開当時にフランスのBarclayレーベルからサントラLPが出ていたが、これはその初CD化で、500枚限定プレス。ジャン=ルイ・ベルトゥセッリ監督の「(未公開)INTERDIT AUX MOINS DE 13
ANS」にガブリエル・ヤレが作曲したシンセサイザー・スコアとのカップリングになっている。
(2012年9月)
Richard Rodney Bennett
Soundtrack
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