(未公開/TV)LES VISITEURS
(未公開/TV)L'HOMME QUI REVIENT DE
LOIN
作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed and Conducted by GEORGES DELERUE
(仏Music Box Records / MBR-034)
フランスの作曲家ジョルジュ・ドルリュー(1925〜1992)が作曲したテレビシリーズ2作品のスコアをカップリングにしたCD。いずれも監督は「危険旅行」(1974)「(TV)怪盗ルパン・シリーズ VOL.5
新警視総監ルノルマン」(1988)等のミシェル・ウィン、脚本は「悪党ども」(1959)「殺人者に墓はない」(1963)等のクロード・ドザイーが手がけている。
「(未公開/TV)LES
VISITEURS」は、1980年製作のフランスのSFテレビシリーズ(52分×6話/英語題名は「THE
VISITORS」)。出演はジョゼ・マリア・フロタ、バーバラ・クレイマー、ピエラル、ジャック・バルータン、ミシェル・バルドレ、ジャン=クロード・ブーイヨー、アンパロ・グリサーレ、パトリス・ヴァロッタ、ロナルド・フランス、アンドレ・ウーマンスキー、ジャン=ルネ・ゴッサール、ラファエル・ゴメス、ピエール・グアルディ、レンツォ・マルティーニ、フェオドール・アトキーヌ他。地球探索に訪れ、行方不明になった6人の地球外生物を探し出すため、4惑星帝国は2人の捜査員を派遣する。彼らは死の直前にあったフランス人ジャン=ルイ(フロタ)とドイツ人レナーテ(クレイマー)の身体に入り込んで蘇生させ、任務を遂行しようとする……。
ジョルジュ・ドルリューのスコアは、「Les
visiteurs」が幻想的で美しいメインタイトル。この主題は「Arkim et Tolrach」「Le tour du
monde」「La vie sur Terre」等でも登場する。「Reka, le dernier survivant」「Le
proces」は、ダークなサスペンス音楽。「Les jeunes maries」「Retour a
Paris」は、アコーディオンによるジェントルなワルツ。「Antonia」は、メランコリックな曲。「Zarko,
chevalier de
l'espace」は、ドルリューらしいヒロイックなマーチ調の主題からサスペンス音楽へ展開。「Jalousie」は、メランコリックなタンゴ風の曲。「L'experience」は、ジェントルなジャズ。「Soiree
au chateau」は、クラシカルな宮廷音楽風の曲。「Renate et
Jean-Louis」は、ジェントルなピアノ曲。「La prison de San
Diego」は、ストイックなタッチの曲。「La
revelation」は、ドルリュー節のジェントルでドラマティックな曲。
「(未公開/TV)L'HOMME QUI REVIENT
DE LOIN」は、1972年製作のフランスのテレビシリーズ(52分×6話/英語題名は「THE MAN WHO
CAME BACK FROM THE
DEATH」)。出演はアレクサンドラ・ステュワルト、ルイ・ヴェル、マリー=エレーヌ・ブレイヤ、ローラン・アルモンテル、ピエール・ルプルー、マルティーヌ・ドゥ・ブルトゥイユ、ミシェル・ヴィトル、アンリ・クルミュー、パトリック・プルジャン、パトリシア・ルジュール、クロード・ドザイー、シリル・ブノワ、ポール・ボニファ、マリー=ジャンヌ・ガルディアン他。「オペラ座の怪人」等で知られるガストン・ルルー(1868〜1927)の原作『遠くから帰ってきた男』を基にクロード・ドザイーが脚本を執筆。撮影はディディエ・タロ。城の家主で傲慢な富豪の実業家が突然死に、その弟ジャック(ヴェル)と野心家の妻ファニー(ステュワルト)が彼の事業を後継することになるが、やがて死んだはずの実業家の幽霊が現れ、弟夫婦を悩ませはじめる……。
ジョルジュ・ドルリューのスコアは、「Generique
debut」がミステリアスでサスペンスフルなメインタイトル。「Marthe et
Andre」は、ダークなサスペンス音楽。「La
Roseraie」も、サスペンス調から後半ジェントルで牧歌的な主題へ。「Jacques et
Fanny」は、ジェントルで美しい主題。「Au bord de
l'etang」は、ミステリアスな曲。「Le
fantome」「L'enquete」は、サスペンス音楽。「Denouement」は、メランコリックな曲。「Generique
fin」は、サスペンスフルでドラマティックなエンドタイトル。
これらのスコアの初CD化で、750枚限定プレス。
(2013年11月)
Georges Delerue
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