(未公開/TV)LE MYTHOMANE
(未公開/TV)L'EDUCATION SENTIMENTALE

作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed  and Conducted by GEORGES DELERUE

(仏Music Box Records / MBR-042)

 ★TOWER.JPで購入


フランスの作曲家ジョルジュ・ドルリュー(1925〜1992)が作曲したテレビシリーズ2作品のスコアをカップリングにしたCD。同じMusic Boxレーベルからドルリュー作曲のテレビドラマのスコア「(未公開/TV)LES VISITEURS」「(未公開/TV)L'HOMME QUI REVIENT DE LOIN」を収録したCD(MBR-034)が出ているが、そのシリーズの第2弾。

「(未公開/TV)LE MYTHOMANE」は、1981年製作のフランスのテレビシリーズ(52分×6話)。監督は「危険旅行」(1974)「(TV)怪盗ルパン・シリーズ VOL.5 新警視総監ルノルマン」(1988)等のミシェル・ウィン。出演はフランシス・ペラン、シュジー・ドゥレール、ジャック・バルータン、クリスティーヌ・ローラン、セシール・ヴァッソール、ベルナデット・ラフォン、マリオ・ダヴィッド、ジェラール・エルナンデス、ユベール・デシャンプ、ジャック・ルグラ、ジャン・ル・プーラン、ジャン=ピエール・ダラ、ヴェルノン・ドブチェフ、ミチェル・ロバン、ドーラ・ドール他。脚本は「太陽のならず者」(1966)「フリック・ストーリー」(1975)「友よ静かに死ね」(1976)等のアルフォンス・ブーダールとクロード・デュボワ。ヴィクトワール(ドゥレール)、フェルナン(バルータン)、ノルベール・ボーフューム(ペラン)の3人組の泥棒たちの日常を描いたドラマ。ノルベールは妻と愛人のそれぞれに子供がいて、2つの家族の間を行き来しているが、妻ニコール(ヴァッソール)は彼が国際的なスパイだと思い込んでおり、愛人のセシール(ローラン)は彼が映画プロデューサーだと思い込んでいるという設定。

ジョルジュ・ドルリューのスコアは、「Generique」がアコーディオンをフィーチャーしたジェントルなワルツによるメインタイトル。この主題は「La baronne」「Chasse-croise」等でも繰り返される。「La filature」「Les faux-monnayeurs」は、サスペンスフルなジャズ。「Fredo」「Linda Marlene」は、ライトなジャズ。「Bebert et la Betterave」は、明るく牧歌的なタッチ。「La grande duchesse」「Norbert et Cecile」は、メランコリックな曲。「Drole d'otage」は、明るく軽快なラテン・ミュージック。「Fausse monnaie」は、ややミステリアスなジャズ。「Trio d'escrocs」は、軽快なダンス・ミュージック。「L'enlevement」は、ダークで重厚なタッチからサスペンス音楽へ。最後の「Le mythomane」は、メインのワルツのリプライズ。劇中のキャラクター毎にクラリネット、ヴィブラフォン(鉄琴)、ピアノ、バスーン等の楽器を使い分けている。

「(未公開/TV)L'EDUCATION SENTIMENTALE」は、1973年製作のフランスのテレビシリーズ。監督はマルセル・クラヴァンヌ。出演はフランソワーズ・ファビアン、ジャン=ピエール・レオー、カトリーヌ・ルーヴェル、ミシェル・ドゥ・レ、エドモンダ・アルディーニ、エルンスト・フリッツ・フュアブリンガー、エヴァ・マリア・マイネケ、エルサ・メルリーニ、フィリップ・ブークレ、ピエール・ルプルー、ヴァレリー・ストロー、ジャン=ポール・シシフェ、ジャン=ピエール・ベルナール、クロード・ボロッセ、ジョルジュ・ドルリュー他。「ボヴァリー夫人」(1949)で知られるギュスターヴ・フローベールの原作を基にフランソワ=レジス・バスティードが脚本を執筆。撮影はアルベール・シメル。1848年革命を背景に、若きフレデリック・モロー(レオー)と年上の人妻マリー・アルノー(ファビアン)の恋愛を描くドラマ。ジョルジュ・ドルリューがマリーの歌うシーンでピアニストとして出演している。

ジョルジュ・ドルリューのスコアは、「Generique」がトラジックでドラマティックなメインタイトル。「Diner chez les Dambreuse」「Au relais de la foret」は、ジェントルなワルツ。「Frederic et Marie」は、ダークでトラジックな曲。「Danse」は、明るく快活でクラシカルな曲。「Voyage a Fontainebleau」「La revelation de Marie」は、メランコリックな曲。「Le bal masque」「Grande valse」は、ダイナミックで快活な舞踏音楽。「L'education sentimentale」は、トラジックでドラマティックな曲。「Les insurges」は、荘厳なタッチの曲。「Generique de fin」は、メランコリックなワルツによるエンドタイトル。「Quadrille」は、舞踏音楽。ハープの演奏はリリー・ラスキーヌ。

これらのスコアの初CD化で、750枚限定プレス。
(2014年5月)

Georges Delerue

Soundtrack Reviewに戻る


Copyright (C) 2014  Hitoshi Sakagami.  All Rights Reserved.