キリングゲーム KILLING SEASON
作曲:クリストファー・ヤング
Composed by
CHRISTOPHER YOUNG
指揮:アラン・ウィルソン
Conducted by
ALLAN WILSON
(米Intrada /
Intrada Special Collection Vol.323)
2013年製作のアメリカ=ベルギー=ブルガリア合作映画(日本公開は2014年1月)。監督は「サイモン・バーチ」(1998)「デアデビル」(2003)「ゴーストライダー」(2007)「(未公開)みんな私に恋をする」(2010)等のマーク・スティーヴン・ジョンソン(1964〜)。出演はロバート・デ・ニーロ、ジョン・トラヴォルタ、マイロ・ヴィンティミリア、エリザベス・オリン、ダイアナ・リューベノヴァ、カリン・サルメノフ、ステファン・シュテレフ、ジョセフ・オリヴェイラ。脚本はエヴァン・ドーハティ。撮影はピーター・メンジース。かつてアメリカとNATOによるボスニア紛争への軍事介入に参加した元米軍兵士のベンジャミン・フォード(デ・ニーロ)は、アパラチア山脈の奥地で家族とも疎遠のまま、孤独な隠遁生活を送っていた。ある日彼は、脚の痛みを抑える鎮痛剤を買いに町へと向かう途中で車が故障して立ち往生してしまい、通りかかった東欧訛りのエミール・コヴァチ(トラヴォルタ)の助けで窮地を脱する。互いにボスニアの戦場にいたと知って意気投合した2人は、翌朝鹿狩りに出かけるが、コヴァチの真の獲物は18年前の戦場での敵であるフォード自身だった……。当初はジョン・トラヴォルタとニコラス・ケイジの共演作として企画され、ジョン・マクティアナンが監督する予定だったという。
音楽は、マーク・スティーヴン・ジョンソン監督と「ゴーストライダー」(2007)「(未公開)みんな私に恋をする」(2010)でも組んでいるクリストファー・ヤング(1957〜)。これはサントラ音源ではなく、ヤング自身が自らのスコアをコンサートで演奏できるような3楽章(+短い間奏曲)のチェロ協奏曲(concerto
for cello and
orchestra)として再構成して録音したもの。オーケストラにチェロ(ベン・ソリーとマット・クッカーのソロ)、ピアノ、バグパイプ、アイリッシュハープを加えた演奏。「Part
One」は、静かに情感豊かでストイックなストリングスの主題に、ベン・ソリーのチェロ、ギター、ピアノが加わり、メランコリックでドラマティックなチェロのソロによる主題へと展開する第一楽章。「Interlude」は、ストイックなベン・ソリーのチェロ・ソロのイントロからソリー自身の軽快なスキャットへと展開する間奏曲。「Part
Two」は、ダイナミックで躍動的な主題からマット・クッカーのチェロ・ソロを織り込んだスリリングな主題、アブストラクトなタッチの暴力的なサスペンスアクション音楽、リスベス・スコットの幻想的なヴォーカルを織り込んだストイックな主題、躍動的なギターの主題、サスペンスアクション音楽へと展開していく第二楽章。「Part
Three」は、ピアノとストリングスにベン・ソリーのチェロ・ソロを加えたジェントルな主題による第三楽章。クラシカルで風格のあるクリストファー・ヤングの力作。チェロ・ソロの部分はこのアルバム用に90%新たに作曲したという。限定プレス。
(2015年8月)
Christopher Young
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