(未公開)JOSEPHA
(未公開)FEMMES
DE
PERSONNE
作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed and Conducted by GEORGES
DELERUE
(仏Music Box Records / MBR-077)
「プレステージ」(1976)「夜よ、さようなら」(1979)「危険なささやき」(1981)「マローン/黒い標的」(1987)等の脚本や「サロメの季節」(1984)等の監督を手がけているイギリス出身のクリストファー・フランク(1942〜1993)の監督作品にジョルジュ・ドルリューがスコアを作曲した2作品のカップリング(いずれも過去にフランスでサントラLPがリリースされていた)。
「(未公開)JOSEPHA」は、1982年製作のフランス映画。出演はミュウ=ミュウ、クロード・ブラッスール、ブリューノ・クレメール、ナディーヌ・アラリ、ジャン=ピエール・ランバル、アンヌ=ロール・ミュリー、フランソワ・ペロー、イヴェット・ドゥローヌ、コレット・テイセドル、ジャック・ブーデ、ピエール・ヴェルニエ、カトリーヌ・アレグレ、カロリーヌ・ベルグ、ジャッキー・デュクロ、ナタリー・ゲラン他。クリストファー・フランクが自身の原作を基に脚本を執筆。撮影はジャン=ポール・シュワルツ。小さな劇団での脇役に甘んじている俳優のミシェル・ローラン(ブラッスール)とジョゼファ・マネ(ミュウ=ミュウ)の不安定な恋愛関係を描くドラマ。ある日、ミシェルが浮気をしているのを見つけたジョゼファは、レジス(クレメール)と出会ったことで、より複雑な関係へと陥っていく……。1983年度セザール賞の主演女優賞(ミュウ=ミュウ)と最優秀デビュー賞(クリストファー・フランク)にノミネートされている。
ジョルジュ・ドルリューのスコアは、冒頭の「Theme de
Josepha」が、メランコリックかつ深遠にドラマティックなメインの主題。「Valse
rococo」は、優雅なワルツ。「La
separation」は、ダークでメランコリックな曲。「Josepha et
Regis」は、ジェントルなピアノ・ジャズ。「Le premier pas / L'arme
blanche」は、ドラマティックな曲。「Le neon au bout de la
rue」は、気だるいタッチのジャズ。「Le petit
theatre」は、サスペンスフルなタッチの曲。「Ville
d'eau」は、クールでジェントルなジャズ。「MacBeth 'Les Sorcieres' / Autopsie de
Dolores
Starr」は、ダークで不吉なサスペンス音楽。「Josepha」は、メインの主題のリプライズ。
「(未公開)FEMMES DE
PERSONNE」は1984年製作のフランス映画。出演はマルト・ケラー、ジャン=ルイ・トランティニヤン、フィリップ・レオタール、カロリーヌ・セリエ、ファニー・コタンソン、エリザベート・エティエンヌ、パトリック・シェスネ、ピエール・アルディティ、カロル・ズベール、マルセル・ボゾネ、シルヴァン・ジュベール、ヴァニア・ヴィレール、ジョルジュ・クレッセ、ドミニク・コンスタンザ、ベルナール・ファルシー他。脚本はクリストファー・フランク。撮影はジャン・トゥールニエ。病院の放射線科で働く3人の女性、セシール(ケラー)、アデリーヌ(コタンソン)とイザベル(セリエ)の恋愛模様を描くドラマ。シングルマザーのセシールは、息子アルノーのクラスメートの父親で既婚者のミシェル(トランティニヤン)と不倫の関係になる。アデリーヌは、複数の男性関係にうまく対処できず、自殺を図ってしまう。2人の子持ちのイザベルは、夫マルク(シェスネ)との退屈な関係に刺激を与えようと、若い女性にマルクを誘惑させる……。
ジョルジュ・ドルリューのスコアは「Cecile」が、ジェントルでドラマティックなセシールの主題で、ヴィブラフォン(鉄琴)の響きが美しい。「Solitude
1」「Porno」「Solitude 2」「Je t'appelle demain au
bureau」は、メランコリックで美しい曲。「Coup de fil au
labo」「Adeline」「Monica」は、ドラマティックな曲。「Danse de la
mere」は、メインの主題のバリエーション。「Julie」は、ジェントルで幻想的なタッチの曲。「Marc
et
Julie」は、ジェントルなピアノ・ジャズ。「Cornflakes」は、軽快なタッチのジャズ。「Antoine,
Philippe, Marc et
Isabelle」は、不吉なタッチのサスペンス音楽からドラマティックで美しい主題へ。「Arnaud」は、ヴィブラフォンによる明るくジェントルで軽快な曲。「Je
dors chez papa」は、ジェントルでライトなタッチの曲。「Cecile et
Arnaud」は、ダークで不吉な曲。「Generique de
fin」は、メインの主題のリプライズいよるエンドタイトル。最後のロック曲「Trois heures moins
dix」「Killing Time」「Disco
Cecile」を収録。
これらのスコアの未発表曲を含む初CD化で、限定プレス。
(2016年2月)
Georges
Delerue
Soundtrack
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