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作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed and Conducted by GEORGES DELERUE

(仏Music Box Records / MBR-081)

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1978年製作のフランス=ベルギー合作映画(英語題名は「GET OUT YOUR HANDKERCHIEFS」/日本初公開は1980年12月)。監督・脚本は「狼どもの報酬」(1972)「バルスーズ」(1973)「タキシード」(1986)「美しすぎて」(1989)「メルシー・ラ・ヴィ」(1991)「私の男」(1995)「ダニエラという女」(2005)等のベルトラン・ブリエ(1939〜)。出演はジェラール・ドパルデュー、カロル・ロール、パトリック・ドヴェール、ミシェル・セロー、エレオノール・イルト、ジャン・ルージェリー、シルヴィー・ジョリー、リトン・リーブマン、リリアーヌ・ロヴェール、ミシェル・ボーヌ、ロジェ・リファール、アンドレ・トーラン、アンドレ・ラコーム、ダヴィッド・ガビソン、ジルベルト・ジェニア他。撮影はジャン・パンゼ。ソランジュ(ロール)は夫のラウール(ドパルデュー)と何不自由ない生活を送っていたが、子供ができないことが心因となってストレス性の発作に悩んでいた。夫はバーで居合わせただけの教師ステファーヌ(ドヴェール)を妻の愛人にあてがうと、彼が引率する林間学校に夫婦共々ついて行く。そこには13歳でIQ158の天才少年クリスチャン(リーブマン)がいて、夫婦は彼を養子に迎えることになる。少年が来た日からソランジュの病気はみるみる快復し、彼女はいつしか少年と精神的にも肉体的にも結ばれていくのだった……。1978年度アカデミー賞の外国語映画賞、同年のセザール賞の音楽賞を受賞している。

音楽はベルトラン・ブリエ監督と「ヒットラーなんか知らないよ(Hitler, connais pas)」(1963)「(未公開)Calmos」(1976)でも組んでいるジョルジュ・ドルリュー(1925〜1992)。「Solange et Christian」は、ストリングスとピアノによるゆったりとしたペースのジェントルでクラシカルなメインの主題。しっとりと美しいタッチがまさに“ドルリュー節”で、彼の個性がよく表れた名曲。「La menace」は、ダークでトラジックなタッチ。「Dans la foret」「Christian dans la foret」は、ジェントルでリリカルな曲。「La poursuite」「Raoul et Stephane abandonnes」「La poursuite (version inedite)」は、躍動的でクラシカルなタッチの曲。「Solange sort de l'hopital」「Les tests」「Apres l'accident」「Solange et Stephane」は、メランコリックなタッチの曲。「Le rapt」は、メインの主題のピアノ・ソロによる演奏。「Solange endormie」は、ヴァイオリン・ソロをフィーチャーした静かに美しいメインの主題のバリエーション。「Concerto pour piano et orchestre n°21 en do majeur, K.467:II.Andante」は、W・A・モーツァルト作曲の「ピアノ協奏曲第21番ハ長調KV.467」で、ドルリューが指揮している(この曲はスウェーデン映画「みじかくも美しく燃え(Elvira Madigan)」(1967)で使われたことで有名)。ピアノはオデット・ガルタンローブ、ヴァイオリンはエルヴェ・ル・フロッシュ、ハープはリリー・ラスキーヌの演奏。スコア全体がモーツァルトの音楽を模してはいるが、明らかにドルリューのタッチ。
このスコアは公開当時に仏DeesseレーベルからサントラLPが出ていたが、これは未発表曲1曲(「La poursuite (version inedite)」)を加えた初CD化で、レコーディングセッションのテープからリマスターしたもの。限定プレス。
(2016年3月)

Georges Delerue

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