(TV)グッド・オーメンズ GOOD OMENS

作曲:デヴィッド・アーノルド
Composed by DAVID ARNOLD

指揮:ベン・フォスター
Conducted by BEN FOSTER

(英Silva Screen Records / SILCD1593)

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2019年製作のアメリカ=イギリス合作のテレビシリーズ(米Amazon Studiosと英BBC Studiosの共同製作/60分×6話/Amazonプライム・ビデオで2019年5月31日より配信)。監督は「(TV)ライン・オブ・デューティ」(2012)「SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁」(2015)「(TV)アウトランダー」(2016)等のダグラス・マッキノン。出演はデヴィッド・テナント、マイケル・シーン、フランシス・マクドーマンド、サム・テイラー・バック、ダニエル・メイズ、シアン・ブルック、アドリア・アルホナ、ジョン・ハム、ジャック・ホワイトホール、マイケル・マッキーン、ミランダ・リチャードソン、デヴィッド・モリッシー、ブライアン・コックス、デレク・ジャコビ、ベネディクト・カンバーバッチ他。「スターダスト」(2007)「ベオウルフ/呪われし勇者」(2007)「コララインとボタンの魔女 3D」(2009)「(TV)アメリカン・ゴッズ」(2017)等のニール・ゲイマン(1960〜)と「(TV)ナイトメア・オブ・クリスマス」(2006)「(TV)アメイジング・ワールド」(2008)等のテリー・プラチェット(1948〜2015)の原作『グッド・オーメンズ』を基にニール・ゲイマンが脚本を執筆。撮影はギャヴィン・フィニー。現代のイギリス。11年後に起こるハルマゲドンの準備のために、悪魔たちはイギリス在住のアメリカ外交官ダウリング家に生まれた息子ウォーロックを反キリストの子とすり替えようとする。しかし悪魔崇拝者の修道女が誤って関係のないヤング家の息子アダムとすり替えてしまう。地上の生活に馴染み、世界の終りをもたらすハルマゲドンを避けたい天使のアジラフェル(シーン)と悪魔のクロウリー(テナント)は、密かに結託してウォーロックを悪にも善にも偏らないように見守ることにし、それぞれが子守と庭師としてダウリング家に勤めることに。しかしその6年後になってはじめて、2人は違う子供を見守っていたことに気付く……。マクドーマンドが神、コックスが死神、カンバーバッチが悪魔を演じる。本シリーズの配信停止を求めて2万人を超えるキリスト教徒が抗議文を発送したが、なぜかシリーズを配信しているAmazonではなくNetflixに送付してしまったため、原作者のゲイマン、Amazon、Netflixがそれぞれジョークを交えたTweetでこれにリアクションしている。

音楽は「スターゲイト」(1994)「インデペンデンス・デイ」(1996)「GODZILLA ゴジラ」(1998)「007/カジノ・ロワイヤル」(2006)「007/慰めの報酬」(2008)「ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島」(2010)「(TV)SHERLOCK/シャーロック」(2010〜2017)等のデヴィッド・アーノルド(1962〜)。CD2枚組となっており、多数の短かめの曲がカラフルに展開。
1枚目の冒頭「Good Omens Opening Title」は、調子がはずれたイントロからコーラスとオーケストラによる躍動的でややコミカルなタッチのメインの主題へと展開するオープニングタイトル。「Chattering Nuns」は、オルガンをフィーチャーしたサスペンス調の曲。「Three Card Switch」は、ややコミカルなタッチのリズミックでダイナミックな曲。「Warlock」「Adam」「Witch」「St.James Park」は、躍動的でコミカルなタッチ。「Lullaby」は、ミュージックボックス風のリリカルな曲。「Hell Hound」は、メランコリックな主題からダークでダイナミックなタッチへ。「Wrong Boy」は、ダークなタッチとジェントルでリリカルなタッチが交互に展開。「We're Doomed」「Sleeping Adam」「Aliens!」は、不気味なタッチ。「End Titles - The Theme That Got Left in the Car」は、メインの主題のロック・バージョン。「Newt」「Anathema」「The Them」「Anathema Meets Them」「We're Not Killing Anybody」「Delivery for Pollution」は、ジェントルでリリカルな曲。「Paintball」は、ダイナミックでスリリングなサスペンスアクション音楽。「Anathema Investigates」は、ヒロイックでダイナミックな曲。「I Should Cocoa」は、躍動的でストイックなタッチ。「Crucified」は、コーラスをフィーチャーしたメランコリックでドラマティックな曲。「The Black Knight」「Bad Angel Michael」「Message for Mr Death」は、ドラマティックでストイックな曲。「The Globe」は、躍動的な舞踏音楽。「Adam and Dog」は、明るく快活な曲。「Atlantis」は、コーラスをフィーチャーしたヒロイックで荘厳な曲。「Gabriel」は、口笛による軽快でリズミックな曲。

CD2枚目の冒頭「Ambassador Arrives」は、ヒロイックで荘厳なマーチ調の主題。「Ansaphone」「Shadwell Breaks In」は、コミカルでリズミックな曲。「Adam Ascending」「Ineffable Plan」は、ダークで不気味なサスペンス音楽。「Bookshops ON Fire」「Adams Changed」「Despatch the Horsemen」「They've Told His Father」は、ダークでドラマティックな曲。「Is That You?」は、ピアノによるリリカルな主題から後半躍動的なタッチへ。「Four Horsemen」「Thundergun」は、ヒロイックなタッチの曲。「Horsemen to the Airfield」は、オーケストラとロックの組み合わせによるヒロイックで躍動的な曲。「On Your Bikes」「Requiem for a Bentley」は、ストイックなタッチの曲。「The Gathering」は、コーラスによる躍動的でサスペンスフルな曲。「Computers Down」「End of This Story」も、コーラスをフィーチャーしたドラマティックな曲。「Another Place」は、静かなタッチからドラマティックに盛り上がる。「Life After Death」「Newt and Anathema Wake Up」は、ギターをフィーチャーしたジェントルな曲。「Adams Bedroom」は、荘厳なタッチ。「Restoration」「All Change」は、明るく快活な曲。「Hell and Holy Water」は、コーラスによるストイックでミリタリスティックなタッチから後半ダークでダイナミックな主題へ。「Lawyer with a Box」は、メインの主題を織り込んだ躍動的でややコミカルなタッチの曲。「Shadwell and Tracy」は、コーラスをフィーチャーしたリリカルで幻想的な曲。「Together」は、ピアノとコーラスによるジェントルな曲。「All's Well That Ends」は、ドラマティックなタッチ。ラストの「A Nightingale Sang In Berkeley Square - Tori」は、アメリカのシンガーソングライターでピアニストのトーリ・エイモス(1963〜)によるジェントルな主題歌。

ロックとオーケストラ、コーラスの組み合わせによるスコアで、ギター、ベース、リコーダー等の演奏はデヴィッド・アーノルド。エレクトリック・ヴァイオリン、ボーイ・ソプラノ、口笛はイオス・カウンセル、エレクトリック・チェロはピーター・グレグソン、サックスはベン・キャッスル、クロマティック・ハーモニカはマーク・カーモードの演奏。コーラスはデヴィッド・テンプル指揮クラウチ・エンド祝祭合唱団。オーケストレーションと追加音楽はベン・フォスター。
(2019年10月)

David Arnold

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