バーチュオシティ VIRTUOSITY

作曲:クリストファー・ヤング
Composed by CHRISTOPHER YOUNG

指揮:ピート・アンソニー
Conducted by PETE ANTHONY

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 431)

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1995年製作のアメリカ映画(日本公開は1996年6月)。監督は「バーチャル・ウォーズ」(1992)「ハイダウェイ」(1995)「(未公開)巨大怪物 マンシング」(2005)「(未公開)ハイランダー ネクスト」(2007)等のブレット・レナード(1959〜)。出演はデンゼル・ワシントン、ケリー・リンチ、ラッセル・クロウ、スティーヴン・スピネラ、ウィリアム・フォーサイス、ルイーズ・フレッチャー、ウィリアム・フィクトナー、コスタス・マンディロア、ケヴィン・J・オコナー、ケイリー・クオコ、クリストファー・マーレイ、ハイジ・シャンツ、トレイシー・ローズ、ゴードン・ジェニソン・ノイス、マリ・モロー他。脚本はエリック・バーント。撮影はゲイル・タッターサル。1999年のロス・アンジェルス。エリザベス・ディーン所長(フレッチャー)を責任者とする警察技術研究所(LETAC)では、犯罪者のデータをコンピュータにインプットし、それをヴァーチャルリアリティにより擬人化して犯罪者の人格を組み込むことで、行動パターンの分析と撃退法を研究するシミュレーション装置を完成させた。仮想体験による犯人追跡訓練用にリンデンマイヤー博士(スピネラ)が開発した人工生命シド6.7(クロウ)には、歴史上の凶悪犯罪者187人のデータがインプットされ、既に創造主さえもコトロールできない存在に進化していた。シド6.7はシリコン・アンドロイドの培養研究を利用して電脳空間から現実空間に逃亡。シド6.7と互角に戦える男として、訓練で優秀な成績を残した囚人のパーカー・バーンズ(ワシントン)が選ばれるが、彼は警官だったときに妻と娘を殺した無差別爆弾テロリストのグライムズを殺した罪で服役中だった……。製作費は約3000万ドル、全世界興行収入は約2405万ドル。

音楽は「エントラップメント」(1999)「ソードフィッシュ」(2001)「エミリー・ローズ」(2005)「ゴーストライダー」(2007)「スパイダーマン3」(2007)「スペル」(2009)「プリースト」(2011)「キリングゲーム」(2013)等のクリストファー・ヤング(1954〜)。「Searching for Sid」は、スリリングでアップビートなロック調の曲。「Game Over」「Welcome Back, Cop」「Sid's Birth」「Leaving Prison」は、打ち込みによるリズミックなサスペンス音楽。「Just a Glitch」「He Cheated」「A Real Rush」「Incubate Sheila」「Nano-Cells」「Parker's Implant」「Death to the Pigs」「Matthew Grimes」「Police Radio」「Sid on Video」「Death TV - Part 1」は、抑制されたタッチのサスペンス音楽が連続する。「The Evaluation」は、静かにジェントルな曲。「Symphony of Collision」は、一部SEが入ったリズミックなロック曲。「Ka-Pow」は、単調な繰り返しによるロック。「Flashback」は、ダークなタッチ。「Parker Escaped」「The Cemetery」は、メランコリックなタッチの曲。「Death TV - Part 2」から、突然重厚なオーケストラによるダイナミックなアクション音楽が始まり、これ以降「Glass Smash」「Madison Confronts Daryl」「Parker Chases Sid」と連続する。「V.R. Rooftop Fight」は、オーケストラによるアクション音楽から後半リズミックな打ち込みに展開。「Parker Saves the Girl」は、ドラマティックな曲。ラストの「Happy Ending」は、オーケストラによるストイックな主題からピアノをフィーチャーしたジェントルでリリカルな主題へ展開。

本作は公開当時に米Radioactive Rardレーベルから挿入歌のみを収録したコンピレーションCDが出ており、クリストファー・ヤングのスコアについては17曲/約43分収録のプロモーション用CDがリリースされていたが、このIntrada盤は全29曲/約76分収録の正規盤初リリースで、限定プレス。
(2019年11月)

Christopher Young

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