非情の標的 REVOLVER
作曲:エンニオ・モリコーネ
Composed by ENNIO MORRICONE
指揮:ブルーノ・ニコライ
Conducted by BRUNO NICOLAI
(スペインQuartet Records / QR593)
1973年製作のイタリア=フランス=西ドイツ合作映画(日本公開は1977年12月/アメリカ公開題名は「BLOOD
IN THE STREETS」)。監督は「地獄のパスポート」(1965)「必殺の歓び」(1965)「血斗のジャンゴ」(1967)「復讐のガンマン」(1968)「狼の挽歌」(1970)等のセルジオ・ソリーマ(1921〜2015)。出演はオリヴァー・リード、ファビオ・テスティ、パオラ・ピタゴラ、アゴスティーナ・ベッリ、フレデリック・ド・パスカル、マルク・マッツァ、ラインハルト・コルデホフ、ベルナール・ジロドー、ピーター・バーリング、ガンナー・ワーナー、ダニエル・ベレッタ、カリスト・カリスティ、ステフェン・ザカリアス、ミシェル・バルディネ、サル・ボルギーズ他。脚本はアルデュイノ・マイウリ、マッシモ・デ・リタとセルジオ・ソリーマ。撮影はアルド・スカヴァルダ。
イタリア財界の大物である石油王が何者かに殺され、警察は容疑者としてミロ・ルイス(テスティ)を逮捕し、ミラノの刑務所に送りこんだ。ところが刑務所の副所長ヴィトー・チプリアーニ(リード)の妻アンナ(ベッリ)が何者かに誘拐され、ヴィトーの元にミロとアンナを交換するためにミロを脱獄させろとの脅迫電話が入る。ヴィトーはミロを脱獄させ、引き換え場所へ連れていくが、ミシェル・グラニエ(ド・パスカル)率いる犯罪組織は石油王暗殺事件の秘密を握るミロを殺そうとする。ヴィトーはミロと逃走するが、その過程でミロはヴィトーのすきをみて彼に手錠をかけ、自分の恋人がいる国外への逃亡を図る……。
音楽は「血斗のジャンゴ」(1967)「復讐のガンマン」(1968)「狼の挽歌」(1970)等でもセルジオ・ソリーマ監督と組んでいるエンニオ・モリコーネ(1928〜2020)。「Un
amico」は、本作にアル・ニコ役で出演しているダニエル・ベレッタのヴォーカルによる明るくリリカルな主題歌で、後にクエンティン・タランティーノ監督が「イングロリアス・バスターズ」(2009)で引用している。「Revolver」は、パーカッションのみによるイントロからピアノ、ブラスによるダイナミックなメインの主題へ展開する曲。モリコーネが後に手がけたハリウッド大作「アンタッチャブル」(1987)のメインタイトルに通ずるダークでハードボイルドなタッチで、オーケストラにより徐々に盛り上がっていく。「Anna」「Anna
(#2)」は、フルートによるメランコリックな主題からピアノによるジェントルなタッチへと展開するアンナの主題。「Quasi un
Vivaldi」「Quasi un Vivaldi (#2)」は、ヴィヴァルディ風のリズミックなタッチの曲。「Pericolo
per Anna」は、アブストラクトなサスペンス音楽。「Un amico (Titoli)」「Un amico
(Versione con chitarra 12 corde)」「Un amico (Versione tromba)」「Un amico (Versione
synth)」は、主題歌の様々なアレンジメントによるバリエーション。「Inseguimento e
fuga」「Rapimento」「Revolver (Suspense)」「Inseguimento e fuga (#2)」「Rapimento
(#2)」「Inseguimento e fuga (#3)」は、メインの主題のバリエーション。「In un bar 」「In
un altro bar」「In un altro bar (#3)」は、ダイナミックなロック。「In un altro
bar (#2)」は、ライトなラウンジミュージックからリズミックなロックへ展開。
このスコアは公開当時の1973年にイタリアのGeneral Musicレーベルから全10曲/約34分収録のサントラLP(General Music ZSLGE
55496)が出ており、その後1995年にドイツのAlhambraレーベルがLPと同内容のCD(Alhambra A
8919)、2000年にイタリアのDagoredレーベルが1曲追加したCD(Dagored RED
112-2)、2006年にイタリアのGDMレーベルが全21曲/約61分収録のコンプリートスコアCD(GDM CD Club
7035)を出している(その他にも各国から様々なバージョンが出ていた)が、2025年8月にQuartetレーベルがリリースしたこのCDは、GDMレーベルのCDと同内容で全編がリマスターされている。500枚限定プレス。
(2026年2月)
Ennio Morricone
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