ヴィクター・ヤング
  Victor Young

Date of Birth: 1901/8/8
Place of Birth: Chicago, Illinois, USA
Date of Death: 1956/11/10
Mini Biography:
The son of a tenor with the Chicago Opera, Young proved a child prodigy, beginning to play the violin at age 6. About 4 years later, following the death of their mother, the young boy and his sister Helen were sent to live with their grandfather in Poland. Although he was a tailor of meager means, Young's grandfather recognized his charges' musical potential and managed to send them both to study at the Warsaw Conservatory of Music. While still a teenager, he made his debut as a concert violinist at the Warsaw Philharmonic before moving on to tours of Europe and the United States. At age 20, he was appointed musical director of the Balaban & Katz theater chain, supervising live orchestrations for silent films. In 1936, he began working for Paramount Pictures, first as a musical director and soon as the studio's chief composer and arranger, scoring and arranging nearly 100 feature films there. Outside of such Paramount projects as "The Light That Failed"(1939), "For Whom the Bell Tolls"(1943), "Love Letters"(1945), and "The Greatest Show on Earth"(1953), he worked for Columbia ("Golden Boy",1939), Sam Goldwyn ("My Foolish Heart",1949), Republic ("The Quiet Man",1953), and Mike Todd Sr. ("Around the World in 80 Days",1956). In addition to his busy film career, he won an Emmy Award for his work as musical director of the special "Light's Diamond Jubilee"(1954), a television celebration of Edison's invention of the light bulb that aired on the then-4 major networks (ABC, CBS, NBC and Dumont). He was also the musical director of "The Milton Berle Show"(NBC,1955-56). He earned 20 Oscar nominations, and after his death in 1956, finally won it for his score to "Around the World in 80 Days".

 


静かなる男 THE QUIET MAN

作曲:ヴィクター・ヤング
Composed by VICTOR YOUNG

指揮:ケネス・オルウィン
Conducted by KENNETH ALWYN

演奏:ダブリン・スクリーン・オーケストラ
Performed by the Dublin Screen Orchestra

(英Scannan Film Classics / SFC 1501) 1995

cover
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ジョン・フォード監督が1952年にアイルランドで撮ったアメリカ映画のクラシックで、フォード監督らしい叙情性に満ちた名作。出演はジョン・ウェイン、モーリン・オハラ、バリー・フィッツジェラルド、ウォード・ボンド、ヴィクター・マクラグレン、ミルドレッド・ナットウィック、フランシス・フォード、アイリーン・クロウ、メイ・クレイグ、アーサー・シールズ、チャールズ・B・フィッツシモンズ、ジェームズ・リルバーン、ショーン・マックロイ、ジャック・マッゴウラン、ジョセフ・オディア、エリック・ゴーマン、ケヴィン・ローレス、パディ・オドネル他。モーリス・ウォルッシュの原作「Green Rushes」を基に、フランク・S・ナジェントが脚本を執筆。撮影はウィントン・C・ホックとアーチー・J・スタウト。第二班監督を、出演者の1人ヴィクター・マクラグレンの息子であるアンドリュー・V・マクラグレンが務めている。この作品は1952年度アカデミー賞の監督賞、撮影賞を受賞し、作品賞、脚本賞、助演男優賞(マクラグレン)、美術監督・装置賞、録音賞にノミネートされた。

ボクサーを引退したショーン・ソーントン(ウェイン)は、暗い過去を絶つためにアメリカから生まれ故郷のアイルランドに戻って来るが、そこで美しい女性メアリー(オハラ)と出会い、結婚の約束をする。しかし、名うての乱暴者である彼女の兄(マクラグレン)は、自分が欲しがっていた家をショーンが手に入れたことで、妹の結婚に強固に反対する。かつて試合で相手を殴り殺したことのあるショーンは兄との争いを避けようとするが・・・。

この映画の音楽にはフォード監督の指定によりアイルランド民謡が随所に使われているが、中でもリチャード・ファレリー作曲による「The Isle of Innisfree」が重要なモチーフとして登場する。その他にも「I'll Take You Home Again Kathleen」「The Wild Colonial Boy」「Galway Bay」といった曲が効果的に使われている。

アンダースコアを担当したのは「リオ・グランデの砦」等でもフォードと組んでいるヴィクター・ヤングで、これらのアイルランド音楽のフレーバーを活かしつつ、映画の快活なユーモアと美しいアイルランドの風景を表現した極めてカラフルなスコアを提供している。特にウェインとマクラグレンが延々と殴り合いを続けるシーンの音楽「Prelude to the Big Fight」「The Fight」での明るく豪快なオーケストラル・スコアが素晴らしい。「Sean Sees Mary Kate for the First Time / Arrival in Innisfree」「Love Scene」での繊細で美しい音楽も秀逸。

このスコアにはサントラCDも出ている(米Varese Sarabande / VSD-5497:「サムソンとデリラ」とのカップリング)が、このCDは1995年にケネス・オルウィンの指揮により新たに録音された完全盤である。演奏のダブリン・スクリーン・オーケストラはこの録音のために編成されたアイルランドの演奏者たちによるオーケストラで、録音もアイルランドで行われている。

ヴィクター・ヤングはハリウッドの黄金期に活躍した作曲家としては珍しくアメリカ出身だが、ポーランド移民の家系に生まれており、音楽教育もポーランドに渡って受けている。200本以上の作品を手がけている多作家で、「80日間世界一周」のテーマや、「シェーン」の主題曲である「遥かなる山の呼び声」等、非常に親しみやすい映画音楽の名曲を残している人である。

ヤングは「80日間世界一周」で1956年度アカデミー賞の音楽賞を受賞しているほか、次の20作品で同賞にノミネートされている:
「ARMY GIRL」(1938)「氷上リズム」(1938)「MAN OF CONQUEST」(1939)「ガリヴァー旅行記」(1939)「ゴールデン・ボーイ」(1939)「WAY DOWN SOUTH」(1939)「アリゾナ」(1940)「暗黒の命令」(1940)「北西騎馬警官隊」(1940)「囁きの木陰」(1940)「HOLD BACK THE DAWN」(1941)「TAKE A LETTER, DARLING」(1942)「(未公開)フライング・タイガー」(1942)「(未公開)賭博の女王」(1942)「誰が為に鐘は鳴る」(1943)「ラヴレター」(1945)「皇帝円舞曲」(1948)「愚かなり我が心」(1949)「サムソンとデリラ」(1950)「風と共に散る」(1956)

その他にも、「恐怖省」(1944)「夜は千の眼を持つ」(1947)「腰抜け二挺拳銃」(1948)「大時計」(1948)「硫黄島の砂」(1949)「旅愁」(1950)「リオ・グランデの砦」(1950)「地上最大のショウ」(1952)「血闘(スカラムーシュ)」(1952)「シェーン」(1953)「大砂塵」(1954)「喝采」(1954)「愛の泉」(1954)「戦略空軍命令」(1955)「征服者」(1956)「黒い牡牛」(1956)「勇者カイヤム」(1957)「赤い矢」(1957)等、多数の作品を手がけている。

(2000年10月)

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