アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ
  Angelo Francesco Lavagnino

Date of Birth: 1909/2/22
Place of Birth: Genoa, Italy
Date of Death: 1987/8/21
Mini Biography:
Born to a musical family in Genoa, Lavagnino's love of film music began when he heard a live percussion orchestra playing during the showing of a silent movie. He studied composition under Renzo Bossi at Milan's Giuseppe Verdi Conservatory of Music, and his concert works include symphonies, an opera, symphonic poems, and much solo and chamber music. From 1941 to 1963, he taught at the Accademia Musicale Chigiana in Siena, and he started composing scores for films in the early 1950s. He had scored approximately 300 films that include many documentaries, spaghetti westerns, and sword-and-sandal pictures.

 


皇帝のビーナス VENERE IMPERIALE

作曲:アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ
Composed by ANGELO FRANCESCO LAVAGNINO

指揮:カルロ・サヴィーナ
Conducted by CARLO SAVINA

(伊CAM / CSE 045) 1991

1962年製作のイタリア映画。監督は「田園交響楽」(1946)「ノートルダムのせむし男」(1956)「太陽のならず者」(1966)等のジャン・ドラノワ。出演はジーナ・ロロブリジーダ、スティーヴン・ボイド、レイモン・ペルグラン、ミシュリーヌ・プレール、マッシモ・ジロッティ、ガブリエル・フェルゼッティ他。脚本はジャン・オーランシュ、ロドルプ・M・アルロー、レオナルド・ベンヴェヌーチとドラノワが担当。撮影はガボール・ポガニー。皇帝ナポレオンの妹、パオリーナ・ボルジーズ・ボナパルト(ロロブリジーダ)の恋多き半生を描いた歴史ロマン。

音楽を担当したアンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノは、ニーノ・ロータマリオ・ナシンベーネと並ぶイタリアの名作曲家で、歴史劇、マカロニウエスタン、アクション、SF、コメディ、シリアスドラマ、ドキュメンタリー等様々なジャンルでの約300本の映画音楽を手がけている名手である。この「皇帝のビーナス」にラヴァニーノが作曲したスコアは、やや古風だがスケールの大きいロマンティックな音楽で、ロータやナシンベーネのスコアよりも華麗で洗練された印象がある。冒頭の「Venere imperiale (Titoli di testa)」は、大編成オーケストラによる雄大で美しいメインテーマ。クラシカルなタッチの「La famiglia Bonaparte」や、華麗な舞踏音楽の「La modenese」も良い。「Viaggio a parigi」は繊細で美しく、「La morte a S.Domingo - Matrimonio a Roma l'udienza parale - Il rosario」はトラジックなタッチの音楽。「La cavalcata di canouville」はダイナミックなオーケストラサウンドによるメインテーマのリプライズ。「Matrimonio di Napoleone」「Fanfara francese」は荘厳で勇壮なマーチ。ベテラン作曲家による上質なクラシック・フィルムスコアである。

アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノが手がけたその他のスコアには、「オーソン・ウェルズのオセロ」(1952)「緑の魔境」(1953)「マンボ」(1954)「南海の楽園」(1955)「河の女」(1955)「失われた大陸」(1955)「太陽の帝国」(1956)「大進軍」(1957)「最後の楽園」(1957)「ローマの旗の下に」(1958)「黄色い大地」(1958)「裸のマヤ」(1959)「怪獣ゴルゴ」(1959)「五人の札つき娘」(1960)「ロード島の要塞」(1961)「戦場を駈ける女」(1961)「前進か死か」(1962)「ヘラクレス・サムソン・ユリシーズ」(1964)「惑星からの侵略」(1965)「0077/地獄のカクテル」(1965)「オーソン・ウェルズのフォルスタッフ」(1966)「野獣暁に死す」(1968)「スペシャリスト」(1969)「知られざるアフリカ」(1970)「残酷猟奇地帯」(1971)等がある。
(2001年7月)

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