ニーノ・ロータ
  Nino Rota

Date of Birth: 1911/12/3
Place of Birth: Milan, Lombardy, Italy
Date of Death: 1979/4/10
Mini Biography:
Nino Rota (birth name: Nini Rinaldi) was first a student of Orefice and Pizzetti. Then, still a child, he moved to Rome where he completed his studies at the Conservatory of Santa Cecilia in 1929 with Alfredo Casella. His first oratorio "L'infanzia di San Giovanni Battista" was performed in Milan and Paris as early as 1923 and his lyrical comedy "Il Principe Porcaro" was composed in 1926. From 1930 to 1932 he lived in the USA, and won a scholarship to the Curtis Institute of Philadelphia where he attended classes in composition taught by Rosario Scalero and classes in orchestra taught by Fritz Reiner. He returned to Italy and earned a degree in literature from the University of Milan. In 1937, he began a teaching career that led to the directorship of the Bari Conservatory, a title he held from 1950 until his death in 1979. He composed film scores for such directors as Federico Fellini, Renato Castellani, Luchino Visconti, Franco Zeffirelli, Mario Monicelli, Francis Ford Coppola, King Vidor, Rene Clement, Edward Dmytryk and Eduardo de Filippo. He also composed the music for many theatre productions by Visconti, Zefirelli and de Filippo. In February 1995, the Nino Rota Foundation was established at Fondazione Cini of Venice, Italy. Cini specializes in the works of 20th century Italian composers and includes the estate of Casella.

 

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世にも怪奇な物語:「悪魔の首飾り」  TRE PASSI NEL DELIRIO:“TOBY DAMMIT”

作曲:ニーノ・ロータ
Composed by NINO ROTA

指揮:カルロ・サヴィーナ
Conducted by CARLO SAVINA

(伊GDM / CD CLUB 7018)

1967年製作のフランス/イタリア合作映画(フランス題名は「HISTOIRES EXTRAORDINAIRES」、英語題名は「SPIRITS OF THE DEAD」)。エドガー・アラン・ポーの小説を基に、ロジェ・ヴァディムルイ・マルフェデリコ・フェリーニの仏・伊3監督が1話ずつを手がけたオムニバス・ホラー

第1話「黒馬の哭く館(Metzengerstein)」ロジェ・ヴァディムが監督し、当時彼の妻だったジェーン・フォンダ、その弟のピーター・フォンダ、ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス、フランソワーズ・プレヴォスト、ジョルジュ・ドゥーカン、フィリップ・ルメール、カルラ・マルリエール、セルジュ・マルカン、アニー・デュプレー他が出演。フランス公開版ではモーリス・ロネがナレーションを担当。脚本はロジェ・ヴァディム、パスカル・クザンとダニエル・ブーランジェ、撮影はクロード・ルノワール。殺されて黒馬に乗り移った男の魂によって死の世界へと連れ去られる令嬢(J・フォンダ)を描く。第2話の「影を殺した男(William Wilson)」ルイ・マルが監督し、アラン・ドロン、ブリジット・バルドー、カティア・クリスティーヌ、ウンベルト・ドルシ、レンツォ・パルメ、マルコ・ステファネッリ、ダニエル・ヴァルガス他が出演。脚本はルイ・マルとクレマン・ビドル・ウッド、撮影はトニーノ・デリ・コリ。背徳的な生活に溺れる男ウィリアム・ウィルソン(ドロン)が、自分と瓜ふたつで同姓同名の男に悪事を邪魔され続け、破滅していく姿を描く。第3話の「悪魔の首飾り(Toby Dammit)」フェデリコ・フェリーニが監督し、テレンス・スタンプ、サルヴォ・ランドーネ、アンヌ・トニエッティ、マリーナ・ヤル、ファブリツィオ・アンジェリ、エルネスト・コッリ他が出演。脚本はフェデリコ・フェリーニとベルナルディーノ・ツァッポーニ、撮影はジュゼッペ・ロトゥーノ。過度の飲酒により絶望的な生活を続ける天才的舞台俳優(スタンプ)が、少女の幻影に取り憑かれる・・。各々の監督の個性がよく出ているオムニバスで、数あるポー原作の映画化作品の中でも傑作の1つ。アメリカ公開版では、ロジャー・コーマン監督による一連のポー原作映画に主演したヴィンセント・プライスがナレーションを担当していた。

この3話の中でも特に秀逸なのは、「甘い生活」(1959)「8 1/2」(1963)「サテリコン」(1969)「フェリーニのローマ」(1972)「フェリーニのアマルコルド」(1974)「カサノバ」(1976)等で知られるイタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニが監督した「悪魔の首飾り」で、全編がまさに悪夢を見ているような幻想的な作品。フェリーニ監督の全作品中でも傑作の1つだろう。ここで紹介しているCDには、この「悪魔の首飾り」ニーノ・ロータが作曲した音楽のComplete Score(全16曲+ボーナストラック3曲)が収録されている(因みに、ロジェ・ヴァディム監督の第1話の音楽はジャン・プロドロミデ、ルイ・マル監督の第2話の音楽はディエゴ・マッソンが作曲しているが、これらの音楽はここには収録されていない)。ロータの音楽は、主人公のトビー・ダミット(スタンプ)の主題“Toby Dammit Theme”と、彼に取り憑く少女(ヤル)の主題“The Demon Child Theme”の2つの様々なバリエーションにより構成されている。前者はいかにもロータらしいキャッチーな主題だが、退廃的で情緒不安定な主人公の姿を絶妙に表現しており、頭にこびりついて離れなくなる。一方の少女の主題は、ピアノ・ソロによる不吉なタッチで、シンプルな主題ながら劇中では強烈な効果を発揮していた。主人公が授賞式に出席するシーンの音楽「The Awards」も幻想的で美しい。

尚、このCDは「FELLINI - ROTA」というタイトルで、フェリーニ監督とニーノ・ロータとのコラボレーション作品を集めた2枚組コンピレーションになっており、「悪魔の首飾り」の他に「サテリコン」(ステレオ初CD化/全20曲)と「フェリーニのローマ」(モノラル12曲+ステレオ5曲)の音楽が収録されている。

ニーノ・ロータが手がけた作品には、「平和に生きる」(1947)「(未公開)不幸な街角」(1948)「魔の山」(1948)「地中海の虎」(1949)「鷲の谷」(1951)「(未公開)白い酋長」(1951)「アンナ」(1951)「人間魚雷」(1953)「青春群像」(1953)「貴女は若すぎる」(1953)「道」(1954)「マンボ」(1954)「渓谷の騎士」(1954)「大いなる希望」(1954)「第五戦線・遠い道」(1955)「崖」(1955)「戦争と平和」(1956)「白夜」(1957)「カビリアの夜」(1957)「海の壁」(1958)「戦争・はだかの兵隊」(1959)「甘い生活」(1959)「若者のすべて」(1960)「太陽がいっぱい」(1960)「全艦船を撃沈せよ」(1960)「ボッカチオ'70」(1962)「好敵手」(1962)「山猫」(1963)「波止場」(1963)「8 1/2」(1963)「アルトナ」(1963)「魂のジュリエッタ」(1964)「世にも怪奇な物語」(1967)「じゃじゃ馬ならし」(1967)「ロミオとジュリエット」(1968)「女と男と金」(1968)「ワーテルロー」(1969)「サテリコン」(1969)「フェリーニの道化師」(1970)「フェリーニのローマ」(1972)「ゴッドファーザー」(1972)「陽は沈み陽は昇る」(1973)「フェリーニのアマルコルド」(1974)「ゴッドファーザーPART II」(1974)「カサノバ」(1976)「ナイル殺人事件」(1978)「オーケストラ・リハーサル」(1978)「ハリケーン」(1979)等がある。ロータは、1972年の「ゴッドファーザー」でゴールデン・グローブの音楽賞、1974年の「ゴッドファーザーPART II」でアカデミー賞の作曲賞を受賞している。
(2004年2月)

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太陽がいっぱい PLEIN SOLEIL

作曲:ニーノ・ロータ
Composed by NINO ROTA

指揮:ジャック・メトアン
Conducted by JACQUES METEHEN

(仏Universal / 983260 0)

1960年製作のフランス=イタリア合作映画(英語題名は「Purple Noon」)。監督は「禁じられた遊び」(1951)「しのび逢い」(1954)「パリは燃えているか」(1966)「雨の訪問者」(1970)「狼は天使の匂い」(1972)「危険なめぐり逢い」(1975)等のルネ・クレマン。出演はアラン・ドロン、モーリス・ロネ、マリー・ラフォレ、エルノ・クリサ、フランク・ラティモア、ビリー・キアーズ、アヴェ・ニンチ、ヴィヴィアーヌ・シャンテル、ネリオ・ベルナルディ、リリー・ロマネッリ、ニコラス・ペトロフ、エルヴィーレ・ポペスコ、ロミー・シュナイダー他。「見知らぬ乗客」(1951)「アメリカの友人」(1977)等の原作者として知られるアメリカのミステリ作家パトリシア・ハイスミス(1921〜1995)の小説「The Talented Mr Ripley」を基にポール・ジェゴフとルネ・クレマンが脚本を執筆。撮影はアンリ・ドカエ。貧しい青年のトム・リプリー(ドロン)は、富豪の友人フィリップ(ロネ)を殺害し、彼に成り済まして財産を奪おうとするが……。同じ原作が1999年にアンソニー・ミンゲラ監督・脚本、マット・デイモン、グウィネス・パルトロウ、ジュード・ロウ、ケイト・ブランシェット、フィリップ・シーモア・ホフマン出演により「リプリー(THE TALENTED MR. RIPLEY)」として映画化されている。

音楽はイタリアの巨匠ニーノ・ロータで、これは彼の代表作の1つ。「映画ファンが選ぶ思い出の映画音楽ベスト」のようなリストには必ず入っている有名なスコアで、誰もが知っている映画音楽の名曲だろうが、意外にも完全な形のサントラ盤がリリースされるのは、このフランスのUniversalレーベルによるCDが初めてである(最近になって完全なマスターが奇跡的に発見されたため)。「Plein soleil (Generique)」は、ブラスの効いたダイナミックなイントロから軽快な主題へと展開するメインタイトル。「Via Veneto」は陽気で軽快なジャズ。「Falsification」は、メインの主題の一部を織り込んだサスペンス調のジャズ。「Tarantelle meurtriere」は、陽気な“殺人者のタランテラ”。「Le yacht」はサスペンス曲。「Mongibello」で、メランコリックな有名な主題がはじめて明確に登場する。この誰もが知っている主題は「Contrefacon」「Arrivee a Taormine」「La plage」等でも登場する。「Meurtre de Philippe」は、フィリップを殺害するシーンの重厚なサスペンス音楽で、後半はメインの主題に展開。「Haute-mer」はメインの主題のバリエーションによるジャズ。「Le baiser」「L'absence」はジェントルなタッチの曲。「La gemissante」はメランコリックなタッチ。「Face au miroir」はサスペンス調。最後にボーナス・トラックとして、1973年にカルロ・サヴィーナ指揮で録音された組曲「Plein soleil (suite)」が収録されている。
(2006年1月)

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