ジョン・コリリアーノ
 John Corigliano

Date of Birth: 1938/2/16
Place of Birth: New York City, New York, USA
Mini Biography:
The son of a violinist, John Corigliano studied at Columbia University, before embarking on a varied musical career. He was music programmer for several radio stations, assistant to Leonard Bernstein on his Young People's Concerts, record producer for CBS and teacher at various institutions including the Juilliard School. He was the first Composer-in-Residence of the Chicago Symphony Orchestra, and was elected to the American Academy of Arts and Letters in 1991. He was awarded the 2001 Pulitzer Prize in Music for his Symphony No.2, introduced in November 2000 by the Boston Symphony Orchestra and subsequently heard in New York, Helsinki, Berlin, and Moscow. In March 2000, his third film score, for "The Red Violin", was awarded the Academy Award. His Symphony No.1, an impassioned response to the AIDS crisis, captured the 1991 Grawemeyer Award for Best New Orchestral Composition; the Chicago Symphony's recording of the piece won the Grammy awards for both Best New Composition and Best Orchestral Performance, and it has been played by over 150 different orchestras worldwide. His catalogue includes three symphonies, seven concerti (for violin, flute, clarinet, oboe, guitar percussion, and piano), numerous shorter works for orchestra and an extensive catalogue of chamber works, which have been recorded on numerous major labels. His grand opera buffa "The Ghosts of Versailles"(commissioned by The Metropolitan Opera, where it premiered in December 1991) sold out two engagements at The Met (1991 and 1994) as well as its 1995 production at the Chicago Lyric Opera. In April 1999, "The Ghosts of Versailles" received its European premiere, in Hannover, Germany. It collected the Composition of the Year award from the first International Classic Music Awards. He is one of the few living composers to have a string quartet named after him.

Official website of John Corigliano: http://www.johncorigliano.com/

 

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レボリューション・めぐり逢い REVOLUTION

作曲:ジョン・コリリアーノ
Composed by JOHN CORIGLIANO

指揮:ハリー・ラビノウィッツ
Conducted by HARRY RABINOWITZ

演奏:ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団
Performed by the National Philharmonic Orchestra

フルート・ソロ:ジェームズ・ゴールウェイ
Flute and Pennywhistle solo by SIR JAMES GALWAY

(米Varese Sarabande / 302 067 000 2)

1985年製作のイギリス=ノルウェイ合作映画(日本公開は1988年4月)。監督は「グレート・ドライバー」(1979)「炎のランナー」(1981)「グレイストーク - 類人猿の王者 - ターザンの伝説」(1983)「(未公開)ロスト・エンジェルス」(1989)「(未公開)永遠のアフリカ」(2000)等のヒュー・ハドソン。出演はアル・パチーノ、ドナルド・サザーランド、ナスターシャ・キンスキー、ジョーン・プロウライト、デイヴ・キング、スティーヴン・バーコフ、ジョン・ウェルズ、アニー・レノックス、デクスター・フレッチャー、シド・オーウェン、リチャード・オブライエン、ポール・ブルック、エリック・ミロータ、フェリシティ・ディーン、ロビー・コルトレーン、グレアム・グリーン他。脚本はロバート・ディロン、撮影はバーナード・ルティック、製作はアーウィン・ウィンクラー。1776年、独立戦争時のアメリカ。トム・ドッブ(パチーノ)は、息子のネッド(オーウェン)が独立軍に入隊したことから、ネッドと共に戦う道を選ぶ。ブルックリン郊外の戦闘で、トムはデイジー・マコナヘイ(キンスキー)という裕福な商人の娘と出会い、2人はいつしか愛し合うようになる。一方、独立軍はピーシー軍曹(サザーランド)率いるイギリス帝国軍に大敗し、ネッドは捕らえられてしまう。トムはネッドを救出するために北へと向うが……。庶民の視点からアメリカの誕生を描いた歴史大作だが、公開時には酷評され、興行的にも失敗した(このためアル・パチーノは4年間映画に復帰できなかった)。このCDのライナーノーツでのヒュー・ハドソン監督のコメントによると、「映画が完成する前に配給会社が無理やり公開したのが失敗の原因」とのことだが、2009年にハドソンは本作品を再編集し、アル・パチーノによるナレーションを全編に加えた「Revolution: Revisited」を製作し、米Warner Home VideoよりDVDでリリースしている。今回のサントラ盤も、もともと公開当時にリリースが予定されていたが、映画の失敗によりキャンセルされたものを、DVDの発売に併せて米Varese Sarabandeレーベルが初アルバム化したもの。

スコアはアメリカの現代音楽作曲家ジョン・コリリアーノ(1938〜)が作曲しているが、彼は現時点でこの作品と「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」「レッド・バイオリン」の3作品しか映画音楽を手がけていない。「Opening Titles: Revolution in the Air」は、ダイナミックでパーカッシヴなイントロから抑制された主題へと展開するオープニング。「Daisy's Theme: Embarkation」は、抑制されたタッチのややメランコリックなデイジーの主題。「War Lament」は、ダークでストイックなタッチで後半重厚に盛り上がる。「Foxhunt」は、快活で躍動的な曲で、中盤からトラジックな主題がオーバーラップしていく。「Children's Theme」は、ジェームズ・ゴールウェイのフルートをフィーチャーしたジェントルでリリカルな子供たちの主題。「Abduction of Ned」は、メランコリックなタッチ。「Forest Search: Attack」「Journey to the Hogan」は、アブストラクトで不気味な曲。「Lovers (Ned & Bella, Daisy & Tom) / Attack / Field of the Dead」は、ジェントルでリリカルな主題から、中盤暴力的でビジーなフレーズをはさんで、荘厳な女声ヴォーカルへと展開。「Searching for Daisy / End Title」は、ダークなイントロから不吉に盛り上がり、ジェントルでリリカルな主題へと展開するエンドタイトル。このCDは2010年後半に一般発売予定だが、「Varese CD Club」限定で先行リリースされている。

ジョン・コリリアーノは、上述の通り映画音楽は「アルタード・ステーツ/未知への挑戦(Altered States)」(1980)「レボリューション・めぐり逢い(Revolution)」(1985)「レッド・バイオリン(Le violon rouge, aka The Red Violin)」(1998)の3作品しか手がけていないが、オーケストラ作品としては、3曲の交響曲(それぞれオーケストラ、弦楽合奏、吹奏楽のための作品)、協奏曲(クラリネット、フルート、ヴァイオリン、オーボエ、ピアノのための作品)、弦楽四重奏曲などの室内楽曲、歌劇「ヴェルサイユの亡霊」等を作曲している。1991年に交響曲第1番でグロマイヤー賞を受賞、2001年に交響曲第2番でピューリッツァー賞を受賞している。また、1996年には彼の名前にちなんで、コリリアーノ四重奏団が結成されている。
コリリーアノは交響曲第1番をエイズに罹った親友に捧げるために作曲したが、その第一楽章「Of Rage and Remembrance」は、この「レボリューション・めぐり逢い」の戦闘シーンの音楽からの引用で、難病との静かで苦しい闘いを描写しているという。
ジョン・コリリアーノは、1980年に「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」でアカデミー賞の作曲賞にノミネートされ、1999年に「レッド・バイオリン」で同・音楽賞(オリジナル・ミュージカル/コメディ)を受賞している。
(2010年1月)

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