アルベルト・イグレシアス
 Alberto Iglesias

Date of Birth: 1955/10/21
Place of Birth: Donostia-San Sebastián, Guipúzcoa, País Vasco, Spain
Mini Biography:
Alberto Iglesias Fernández-Berridi studied harmony and counterpoint at the Conservatory of his home city, with Francisco Escudero, continuing his education in Paris, where he studied composition and piano, and at Phonos studios, in Barcelona, where he learned electronic music. Afterwards, he created a duo of electronic music with Javier Navarrete, who worked and performed together from 1981 to 1986. He began working in film composition in the 1980s. Iglesias has composed a number of scores for films directed by Pedro Almodóvar, such as "The Flower of My Secret" (1995), "Live Flesh" (1997), "All About My Mother" (1999), "Talk to Her" (2002), "Bad Education" (2004), "Volver" (2006), "Broken Embraces" (2009) and "The Skin I Live In" (2011). Hes also composed the music for "Sex and Lucia" (2001), directed by Julio Medem and for Oliver Stone's documentary, "Comandante" (2003). He garnered his first Oscar nomination for his score in Fernando Meirelles's film adaptation of "The Constant Gardener# (2005). Iglesias also composed the score for "The Kite Runner" (2007), based on Khaled Hosseini's 2003 novel of the same name. He earned his second Oscar nomination for that score. In 2008, he composed Steven Soderbergh's 2008 two part biopic, "Che" (2008), starring Benicio del Toro as Che Guevara. That same year, he composed the music for Tomas Alfredson's film adaptation of "Tinker Tailor Soldier Spy", starring Gary Oldman as George Smiley. He received his third Oscar nomination for the latter film. A composer for the concert hall (orchestra, ensemble and string quartet), Iglesias' work in ballet includes original scores for dancer/choreographer Nacho Duato and his National Dance Company. He wrote and produced "Cautiva" (1992), "Tabulae" (1994), "Cero Sobre Cero" (1995) and "Self" (1997), all of which were performed worldwide.

Official website of Alberto Iglesias: http://www.albertoiglesias.net/

 


ナイロビの蜂 THE CONSTANT GARDENER

作曲・指揮:アルベルト・イグレシアス
Composed and Conducted by ALBERTO IGLESIAS

演奏:ロンドン・セッション管弦楽団
Performed by London Session Orchestra

(米Higher Octave Music / 09463-36887-2-8)2005

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2005年製作のアメリカ=イギリス=ドイツ=フランス=ケニア=中国合作映画(日本公開は2006年5月)。監督は「シティ・オブ・ゴッド」(2002)「ブラインドネス」(2008)「(未公開)360」(2011)「2人のローマ教皇」(2019)等のフェルナンド・メイレレス(1955〜)。出演はレイフ・ファインズ、レイチェル・ワイズ、ユベール・クンデ、ダニー・ヒューストン、ビル・ナイ、ピート・ポスルスウェイト、ダニエル・ハーフォード、パクソン・ヌギ、ダマリス・イテニョ・アグウェユ、バーナード・オティエノ・オデュア、キース・ピアソン、ドナルド・サンプター、ジョン・シビ=オクム、アーチー・パンジャビ、ニック・レディング他。「寒い国から帰ったスパイ」(1965)「リトル・ドラマー・ガール」(1984)「ロシア・ハウス」(1990)「テイラー・オブ・パナマ」(2001)「裏切りのサーカス」(2011)「誰よりも狙われた男」(2013)等のジョン・ル・カレ(1931〜)の原作『ナイロビの蜂』を基にジェフリー・ケインが脚本を執筆。撮影はセザール・シャローン。
ケニアのナイロビに駐在するガーデニングが趣味のイギリス外務省一等書記官ジャスティン・クエイル(ファインズ)に、ある日突然、妻テッサ(ワイズ)が救援活動中に何者かに殺されたとの知らせが届く。現地の警察はありきたりな殺人事件として処理しようとするが、疑念にかられたジャスティンは妻の死の真相を独自に調べはじめ、やがて彼女が大手製薬会社によるアフリカでの新薬の実験について探っていたことを突き止める……。
ジョン・ル・カレの原作はフィクションだが、テッサのキャラクターは実在の慈善活動家でル・カレの古い友人であるイヴェット・ピエルパオリ(1999年にアルバニアでの交通事故で死去)がモデルとなっており、映画のクレジットにも彼女への献辞が出る。製作費は約2500万ドル、全世界興行収入は約8247万ドル。2005年度アカデミー賞の脚色賞、作曲賞、編集賞にノミネートされ、レイチェル・ワイズが同賞の助演女優賞を受賞しているほか、同年のゴールデン・グローブの助演女優賞、英国アカデミー賞の編集賞を受賞している。

音楽はペドロ・アルモドバル監督の「ライブ・フレッシュ」(1997)「私の秘密の花」(1995)「オール・アバウト・マイ・マザー」(1998)「トーク・トゥ・ハー」(2002)「バッド・エデュケーション」(2004)「ボルベール <帰郷>」(2006)「抱擁のかけら」(2009)「私が、生きる肌」(2011)「ジュリエッタ」(2016)「ペイン・アンド・グローリー」(2019)等のスコアを手がけているスペイン出身の作曲家アルベルト・イグレシアス(1955〜)。「Tessa's Death」は、ストリングスによる静かに情感豊かな曲。「Roadblock I」「To Airport」「Three Bees Testing」「Sandy Goes to the Hospital」「To Loki」は、パーカッシヴでリズミックな曲。「To Germany」「We'll Both Be Dead by Christmas」は、リズミックなサスペンス音楽。「Tessa in the Bath」は、ギターをフィーチャーしたリリカルでジェントルな曲。「Jomo Gets an HIV Test」は、ややエスニックなタッチのリズミックな曲。「Dicholo」は、男声ヴォーカルとコーラスをフィーチャーした快活な曲。「Motorbike」「Raid」「Landing in Sudan」は、 ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Funeral」は、ピアノ、コーラス、ストリングスによるジェントルな曲。「Kothbiro」「Roadblock II」も、男声ヴォーカルによる曲。「Justin Returns to the House」「Justin's Breakdown」「Dropped off at Turkana」は、サックスをフィーチャーしたジェントルなタッチの曲。「Destruction」は、ダークなタッチの曲。「Kindergarten」「Procession」は、静かにメランコリックなタッチ。「Hospital」「Kenny Curtis」は、抑制されたサスペンス音楽。「Justin's Death」は、パーカッシヴかつジェントルな曲。
オーケストラにニャティティ(ケニアの撥弦楽器)、カワラ(アラビア音楽のフルート)、ロンロコ(アンデス地方の撥弦楽器)等の民族楽器を加えた演奏。


アルベルト・イグレシアスが手がけた作品には
「(未公開)Paisaje」(1980)
「(未公開)Ikusmena」(1980)
「(未公開)La conquista de Albania」(1983)
「(未公開)Guipuzkoa Donostia: Costa guipuzcoana」(1983)
「(未公開)La muerte de Mikel」(1984)
「(未公開)Fuego eterno」(1985)
「(未公開)Luces de bohemia」(1985)
「(未公開)Adiós pequeña」(1986)
「(未公開)Memoria universal」(1986)
「(未公開)Iniciativa privada」(1986)
「(未公開)Balada da Praia dos Cães」(1987)
「(未公開)Las seis en punta」(1987)
「(未公開)Martín」(1988)
「(未公開)Lluvia de otoño」(1989)
「(未公開)El sueño de Tánger」(1991)
「(未公開/TV)Mucho cuento」(1991〜1992)
「(未公開)Vacas」(1992)
「(未公開)La vida láctea」(1993)
「(未公開)La ardilla roja」(1993)
「愛よりも非情(¡Dispara!)」(1993)
「(未公開/TV)La mujer de tu vida 2 - La mujer gafe」(1994)
「(未公開)Una casa en las afueras」(1995)
「私の秘密の花(La flor de mi secreto)」(1995)
「(未公開)Tierra」(1996)
「(未公開)パサヘス(Pasajes)」(1996)
「ライブ・フレッシュ(Carne trémula)」(1997)
「(未公開)La femme de chambre du Titanic」(1997)
「アナとオットー(Los amantes del Círculo Polar)」(1998)
「オール・アバウト・マイ・マザー(Todo sobre mi madre)」(1999)
「(未公開)La part de l'ombre」(1999)
「(未公開)ルシアとSEX(Lucía y el sexo)」(2001)
「(未公開)ダンス オブ テロリスト(The Dancer Upstairs)」(2002)
「トーク・トゥ・ハー(Hable con ella)」(2002)
「(未公開/TV)Angeles Tatuados」(2002)
「コマンダンテ(Comandante)」(2003)
「(未公開/TV)Terror in Moscow」(2003)
「(未公開)Te doy mis ojos」(2003)
「バッド・エデュケーション(La mala educación)」(2004)
「ナイロビの蜂(The Constant Gardener)」(2005)
「ボルベール〈帰郷〉(Volver)」(2006)
「君のためなら千回でも(The Kite Runner)」(2007)
「チェ 28歳の革命(Che: Part One)」(2008)
「チェ 39歳 別れの手紙(Che: Part Two)」(2008)
「(未公開/TV)Musik und Meer」(2008)
「抱擁のかけら(Broken Embraces, aka Los abrazos rotos)」(2009)
「ザ・ウォーター・ウォー(También la lluvia)」(2010)
「私が、生きる肌(The Skin I Live In, aka La piel que habito)」(2011)
「マンク 〜破戒僧〜(Le moine)」(2011)
「裏切りのサーカス(Tinker, Tailor, Soldier, Spy)」(2011)
「(未公開)Contra el cristal」(2012)
「アイム・ソー・エキサイテッド!(Los amantes pasajeros)」(2013)
「ギリシャに消えた嘘(The Two Faces of January)」(2014)
「エクソダス:神と王(Exodus: Gods and Kings)」(2014)
「(未公開)あなたのママになるために(Ma ma)」(2015)
「ジュリエッタ(Julieta)」(2016)
「(未公開)Spain in a Day」(2016)
「(未公開)La Cordillera」(2017)
「シークレット・ヴォイス(Quién te cantará)」(2018)
「(未公開)Yuli」(2018)
「ペイン・アンド・グローリー(Dolor y gloria)」(2019)
「(未公開)The Human Voice」(2020)

等がある。

アルベルト・イグレシアスは2005年の「ナイロビの蜂」、2007年の「君のためなら千回でも」、2011年の「裏切りのサーカス」でアカデミー賞と英国アカデミー賞の作曲賞にノミネート、2007年の「君のためなら千回でも」でゴールデン・グローブの音楽賞にノミネートされ、2006年の「ボルベール <帰郷>」、2009年の「抱擁のかけら」、2011年の「裏切りのサーカス」でヨーロッパ映画賞の音楽賞を受賞している。

(2020年10月)

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