(未公開/TV)バンド・オブ・ブラザース   BAND OF BROTHERS

作曲・指揮:マイケル・ケイメン
Composed and Conducted by MICHAEL KAMEN

演奏:ロンドン・メトロポリタン管弦楽団
Performed by The London Metropolitan Orchestra

(米Play Tone-Sony Classical / SK 89719)

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アメリカのHBOが2001年に放映した製作費1億2000万ドルの全10話から成るテレビ・ミニシリーズ(日本ではWOWOWが2002年7月27日よりTV放映)。第二次大戦中、ノルマンディ上陸作戦の日にフランスに降下した米軍パラシュート部隊“Easy Company”を描くスティーブン・アンブローズ原作のノンフィクションを基にしている。

製作総指揮はスティーヴン・スピルバーグトム・ハンクス。監督は「フィールド・オブ・ドリームス」「スニーカーズ」等のフィル・アルデン・ロビンソン(第1話)、「リチャード三世」等のリチャード・ロンクレイン(第4話)、トム・ハンクス(第5話)、デヴィッド・フランケル(第7、9話)、デヴィッド・リーランド(第6話)、デヴィッド・ナッター(エピソード4“Holland”)、ミカエル・サロモン(第3、10話)、トニー・トー(第8話)。出演はリチャード・スパイト・Jr.、マーク・ハバーマン、カーク・アセヴィード、アイオン・ベイリー、ジャミー・バンバー、フィル・バランティーニ、ジョージ・カリル、ベン・キャプラン、ダグ・コックル、デヴィッド・クロウ、マイケル・クドリッツ、トニー・デヴリン、デクスター・フレッチャー、ダミアン・ルイス、デヴィッド・シュイマー、ドニー・ウォールバーグ、トム・ハンクス他。脚本はエリック・ボーク、E・マックス・フライ、トム・ハンクス、エリック・ヤンドレーセン、ブルース・C・マッケンナ、ジョン・オーロフ、グラハム・ヨスト。撮影はレミ・アデファラシン。

音楽はスピルバーグとのコラボレーションは珍しいマイケル・ケイメンが担当。作品自体がスピルバーグ監督=ハンクス主演の「プライベート・ライアン」のバックストーリー的な内容なので、音楽も上記作品のジョン・ウィリアムスのスコアのイメージにかなり近い、悲劇的で抑制されたタッチとなっている。冒頭の「Main Title」はコーラスとオーケストラによる荘厳でドラマティックなメインテーマ。続いて、約6分半、約9分の組曲「Band of Brothers Suite One」「Band of Brothers Suite Two」が収録されているが、前者は徐々に力強く盛り上がるストイックなタッチの音楽、後者は躍動的でヒロイックなマーチで、この辺りはいかにもケイメンらしいスコアで良い。「Parapluie」「Discovery of the Camp」等は悲痛で重苦しいタッチ。「Plaisir d'amour」はコーラスによる讃美歌風の美しい音楽。最後の「Band of Brothers Requiem」はメインテーマのリプライズだが、メール・ブレナンとゾー・ケイメン(作曲者の娘)によるヴォーカルがフィーチャーされている。ベテランらしい非常に力のこもった感動的なスコアだが、「ブライベート・ライアン」のイメージにやや引きずられすぎた感じで、ケイメンの個性があまり発揮されていないように思う。例によってエグゼクティブプロデューサーのスピルバーグが「ウィリアムスの音楽にできるだけ近いスコアを書くように」と、ケイメンに強くプレッシャーをかけたのではと想像してしまう。
(2001年9月)

Michael Kamen

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