Date of Birth: 1948/4/15
Place of Birth: New York, USA
Date of Death: 2003/11/18
Mini Biography:
Kamen was a student at the Juillard School of Music, where he was an accomplished oboe player. During the 1970s, he became a talented session musician and, later, pop music arranger and producer, and worked with a wide array of stars including Pink Floyd, David Bowie, Queen, Eurythmics, Tom Petty, Aerosmith, Metallica, Def Leppard and Eric Clapton. His first success in the film music came in 1983 with his score for Terry Gilliam's Brazil. As well as film scores, he has written the hit songs "Everything I Do, I Do It For You", "All For One And One For Love" and "Have You Ever Really Loved A Woman" for Bryan Adams, concertos for guitar and saxophone, and numerous ballet scores. He also wrote classical music, including a symphony "S&M" for the San Francisco Symphony and rock band Metallica, and a symphonic poem "The New Moon in the Old Moon's Arms" for the National Symphony in Washington.Official website of Michael Kamen: http://www.michaelkamen.com/
三銃士 THE THREE MUSKETEERS 作曲・指揮:マイケル・ケイメン 演奏:グレーター・ロサンゼルス・オールスター・オーケストラ (米Hollywood / HR-61581-2) |
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アレクサンドル・デュマの有名な小説の幾度目かの映画化で、チャーリー・シーン、キーファー・サザーランド、クリス・オドネル、レベッカ・デモーネィ等が出演しており、監督はスティーブン・ヘレック。「三銃士」というとリチャード・レスター監督のオールスター・キャスト映画を思い出すが、あの時の音楽はミシェル・ルグランで、同時に作られていた続編「四銃士」の音楽はラロ・シフリン、更にレスター監督が同じ主要キャストで1989年に製作した「(未公開)新・三銃士/華麗なる勇者の冒険」にはジャン=クロード・プティがスコアを書いており、これらは全て素晴らしい音楽であった。
今回の音楽はマイケル・ケイメンだが、これ以前に彼が作曲したケヴィン・コスナーの「ロビン・フッド」と題材が似ているので音楽も同じ様な活劇調。ケイメンは「ダイ・ハード」「リーサル・ウェポン」「007/消されたライセンス」「ラスト・アクション・ヒーロー」等のアクション系列や、「未来世紀ブラジル」「バロン」等の音楽を担当しているが、今までで最も印象的だったのは「ロビン・フッド」で、彼の爽快かつ重厚なスコアは映画の興奮を大いに盛り上げていた。「三銃士」の音楽も主人公のダルタニアンのテーマ等、勇壮で痛快。 ワン・パターンとの批判もあるかもしれないが、上質な映画音楽には違いない。
(1993年12月)
陽のあたる教室 MR.HOLLAND'S
OPUS 作曲・指揮:マイケル・ケイメン 演奏:シアトル交響楽団 (英London / 452 065-2) |
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リチャード・ドレイファスが音楽教師に扮する人間ドラマ。この映画の監督のスティーブン・ヘレックと音楽を担当したマイケル・ケイメンは「三銃士」でもコンビを組んでいる。
ケイメンは、ポピュラーな存在ではあるのだが、ジョン・ウィリアムスのようなはっきりした覚えやすいメロディラインをもった曲はあまり書かず、どちらかと言えば映画の中のアクションやサスペンスを純粋にフォローした劇伴音楽を得意としていて、例えば彼の代表作の一つである「ダイ・ハード」シリーズの音楽などは明確なメロディのないブツ切れのフレーズの積み重ねといった感じで、あまり映画音楽に慣れ親しんでいない人には聞きづらい音楽だと思う。
しかし、この「陽のあたる教室」の音楽は実に明快である。交響曲を作曲することを夢見ながら、音楽を演奏することの素晴らしさを教える音楽教師を描いた映画なので、ケイメンが書いたスコアも音楽に対する情熱や歓喜に満ち溢れていて非常に爽快である。冒頭の静かなピアノのイントロから重厚なティンパニが加わって、フルオーケストラによるメインテーマへと盛り上がっていくところなどは実に力強い。最後の方に「An American Symphony」とう長めの曲が登場するが、これはこの映画の主人公のホランド氏の作品という副題が付いており、まさに「アメリカ交響曲」といった響きの栄光に満ちた音楽である。
とにかくこんなにわかりやすいケイメンは珍しい。
マイケル・ケイメンが手がけた作品には
「(未公開)Rodin mis en vie」(1976)
「(未公開)いとしき暗殺者(The Next
Man)」(1976)
「(未公開/TV)Liza's Pioneer
Diary」(1976)
「スタントマン殺人事件(Stunts)」(1977)
「(未公開)Boardwalk」(1979)
「S.H.E.(シー)/クレオパトラ・ジャガー(S+H+E:
Security Hazards
Expert)」(1980)
「ポリエステル(Polyester)」(1981)
「恐るべき訪問者(Venom)」(1981)
「(未公開)アンジェロ・マイ・ラヴ(Angelo
My Love)」(1983)
「デッドゾーン(The Dead
Zone)」(1983)
「未来世紀ブラジル(Brazil)」(1985)
「(TV)刑事ロニー・クレイブン(Edge of
Darkness)」(1985)
「ハイランダー/悪魔の戦士(Highlander)」(1986)
「(TV)世にも不思議なアメージング・ストーリー(Amazing
Stories - Mirror, Mirror)」(1986)
「モナリザ(Mona
Lisa)」(1986)
「上海サプライズ(Shanghai Surprise)」(1986)
「(未公開/TV)Shoot for the
Sun」(1986)
「リーサル・ウェポン(Lethal Weapon)」(1987)
「(未公開)Rita, Sue and Bob Too!
(1987)
「ベビーシッター・アドベンチャー(Adventures in
Babysitting)」(1987)
「誰かに見られてる(Someone to Watch Over
Me)」(1987)
「容疑者(Suspect)」(1987)
「アクション・ジャクソン/大都会最前線(Action
Jackson)」(1988)
「(未公開)女王と祖国のために(For Queen &
Country)」(1988)
「クルーソー(Crusoe)」(1988)
「ダイ・ハード(Die
Hard)」(1988)
「ホームボーイ(Homeboy)」(1988)
「ジプシー/風たちの叫び(The Raggedy
Rawney)」(1988)
「バロン(The Adventures of Baron
Munchausen)」(1988)
「(未公開)ルーフトップ(Rooftops)」(1989)
「ロードハウス/孤独の街(Road
House)」(1989)
「レネゲイズ(Renegades)」(1989)
「007/消されたライセンス(Licence to
Kill)」(1989)
「リーサル・ウェポン2/炎の約束(Lethal Weapon 2)」(1989)
「ザ・クレイズ/冷血の絆(The
Krays)」(1990)
「ダイ・ハード2(Die Hard 2)」(1990)
「(未公開)コールド・ドッグ・スープ(Cold Dog
Soup)」(1990)
「絶叫屋敷へいらっしゃい!(Nothing But Trouble)」(1991)
「ハドソン・ホーク(Hudson
Hawk)」(1991)
「ロビン・フッド(Robin Hood: Prince of
Thieves)」(1991)
「ロシアン・ルーレット(Company Business)」(1991)
「(未公開)Let Him Have
It」(1991)
「ラスト・ボーイスカウト(The Last Boy Scout)」(1991)
「(未公開/V)Michael Kamen:
Concert for Saxophone」(1991)
「(TV)ハリウッド・アドベンチャー/3つの扉(Two-Fisted Tales
-"Showdown" )」(1992)
「嵐の中で輝いて(Shining Through)」(1992)
「リーサル・ウェポン3(Lethal
Weapon 3)」(1992)
「ブルー・アイス(Blue Ice)」(1992)
「(TV)新ハリウッド・ナイトメア(Tales from
the Crypt - The New Arrival, - Showdown, - Split Personality, - Death of Some
Salesmen)」(1992〜1993)
「(未公開)相続王座決定戦(Splitting
Heirs)」(1993)
「ラスト・アクション・ヒーロー(Last Action
Hero)」(1993)
「(未公開)ワイルダー・ナパーム(Wilder Napalm)」(1993)
「三銃士(The Three
Musketeers)」(1993)
「ドンファン(Don Juan DeMarco)」(1994)
「サークル・オブ・フレンズ(Circle of
Friends)」(1995)
「ダイ・ハード3(Die Hard: With a
Vengeance)」(1995)
「(TV)スクリーンのかなた/アメリカ映画100年史(The First 100 Years: A
Celebration of American Movies)」(1995)
「(未公開)Stonewall」(1995)
「陽のあたる教室(Mr.
Holland's Opus)」(1995)
「ジャック(Jack)」(1996)
「101(101
Dalmatians)」(1996)
「秘密の絆(Inventing the Abbotts)」(1997)
「(未公開/TV)The Heart
Surgeon」(1997)
「(未公開)Remember Me?」(1997)
「イベント・ホライゾン(Event
Horizon)」(1997)
「ウィンター・ゲスト(The Winter
Guest)」(1997)
「(TV)フロム・ジ・アース[人類、月に立つ](From the Earth to the Moon - Can We Do
This?, - 1968, - Le voyage dans la lune)」(1998)
「リーサル・ウェポン4(Lethal Weapon
4)」(1998)
「(未公開/TV)Jerry Seinfeld: 'I'm Telling You for the Last
Time'」(1998)
「奇蹟の輝き(What Dreams May Come)」(1998)
「アイアン・ジャイアント(The Iron
Giant)」(1999)
「(未公開/TV)Metallica:
S&M」(2000)
「オーロラの彼方へ(Frequency)」(2000)
「X-メン(X-Men)」(2000)
「(TV)バンド・オブ・ブラザース(Band
of Brothers - Currahee, - Crossroads, - Bastogne, -
Points)」(2001)
「(未公開/TV)Mr. Dreyfuss Goes to Washington」(2001)
「ワイルド・レンジ
最後の銃撃(Open Range)」(2003)
「(未公開)ファイティング×ガール(Against the
Ropes)」(2004)
「(未公開)Back to Gaya」(2004)
「ホワイト・プリンセス(First
Daughter)」(2004)
「(未公開)Ultrasordine」(2007)
がある。
マイケル・ケイメンは1991年の「ロビン・フッド」でアカデミー賞の主題歌賞((Everything
I Do)I Do It For
You)、ゴールデン・グローブの音楽賞と歌曲賞、1995年の「ドンファン」でアカデミー賞の歌曲賞(Have You Ever
Really Loved a
Woman)、ゴールデン・グローブの音楽賞と歌曲賞にノミネートされている。
(2015年9月)
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