(未公開/TV)NANA

作曲・指揮:エンニオ・モリコーネ
Composed and Conducted by ENNIO MORRICONE

演奏:ローマ・シンフォニエッタ
Performed by Roma Sinfonietta

(伊Image Music / IMG 4996582)


エミール・ゾラの恋愛小説を映像化した1999年製作のTV映画(ドイツ=フランス=スペイン=イタリア合作)。監督はアルベルト・ネグリン。出演はフランチェスカ・デレーラ、ベルナール・ジロードー、ナタリー・ウォーナー、ジョルジョ・ルパーノ、アントネッロ・ファッサーリ、セバスチャン・コッホ、エミリオ・ボヌッチ、アルベルト・モリナーリ、ジャック・ペラン、アスンプタ・セルナ、マルコ・コルテッシ、ギュンター・マリア・ハルマー、ラウラ・ナルディ、フランチェスカ・ベネデッティ、ガブリエラ・ジョルジエッリ、クレメンテ・ペルナレッラ、マリア・グラツィア・グラッシーニ、アミー・ステュワート、エミリオ・ラ・ヴェッラ、ジウリア・グアラーノ他。脚本は「血斗のジャンゴ」(1967)「復讐のガンマン」(1968)「ウエスタン」(1968)「夕陽のギャングたち」(1970)「オルカ」(1977)「(未公開)燃える男」(1987)等のベテラン、セルジオ・ドナティと、カルロッタ・エルコリーノ、アルベルト・ネグリンが担当。撮影はダニエル・ナンヌッツィ。

音楽は監督のアルベルト・ネグリンとは「(TV)恐怖の航海/アキレ・ラウロ号事件」(1990) 「(TV)サハラの秘宝」(1987)等でも組んでいるエンニオ・モリコーネ。冒頭の美しく情感豊かな「Dellera - Nana」と、続く華麗で優雅なワルツ「Canzone dei sensi」の二つの主題が、全編を通して様々なアレンジメントで繰り返し登場する。この2曲はいつものモリコーネ節の流麗な音楽で、まさにベテランらしい安定した仕事である。第一主題「Dellera - Nana」は、ピアノをフィーチャーしたバージョン(ピアノ・ソロは「海の上のピアニスト」ジルダ・ブッタ)、女声を加えたバージョン、そしてヴァイオリンをフィーチャーしたバージョン(ヴァイオリン・ソロはアントニオ・サルヴァトーレ)が演奏される。また、第二主題「Canzone dei sensi」は、ヴァイオリン・バージョンとオーケストラによる別バージョンが登場する。これらのジェントルな曲と、「Retata di donnine」「Aspettando la notte」「Iperteso」「Grotteso e drammatico」「Falsita」といったサスペンス調のスコアが交互に展開していく。中盤の「Prova teatrale」での軽快でややコミカルなタッチや、「Duello」での激しくドラマティックなタッチも良い。モリコーネの実力からすれば特に際立った出来のスコアではないが、優れた映画音楽であることに違いはない。

尚、モリコーネはこの作品と同名の「Nana」という全く別の映画の音楽を以前に作曲しているが、こちらもサントラがCD化されてリリースされている(このスコアも良い)。
(2002年1月)

Ennio Morricone

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