リーサル・ウェポン LETHAL WEAPON
作曲:マイケル・ケイメン、エリック・クラプトン
Composed by MICHAEL KAMEN and ERIC CLAPTON
指揮:マイケル・ケイメン
Conducted by MICHAEL KAMEN
演奏:ロサンゼルス・モーションピクチャー・オールスターズ・オーケストラ
Performed by the Los Angeles Motion Picture All Stars Orchestra
(米Bacchus Media Group / MKCD 01)
1987年製作のアメリカ映画。監督は「オーメン」(1976)「スーパーマン」(1978)「グーニーズ」(1985)「マーヴェリック」(1994)「暗殺者」(1995)等のリチャード・ドナー。出演はメル・ギブソン、ダニー・グローヴァー、ゲイリー・ビジー、ミッチェル・ライアン、トム・アトキンス、ダーレン・ラヴ、トレイシー・ウルフ、エド・オロス、アル・レオン、グランド・L・ブッシュ、スティーヴ・カーン他。脚本はシェーン・ブラック、製作はリチャード・ドナーとジョエル・シルヴァー、撮影はスティーヴン・ゴールドブラット。
妻を失い自殺願望に取りつかれたリッグス刑事(ギブソン)とベテランのマータフ刑事(グローヴァー)が、最初は反目し合いながらもコンビを組んで麻薬密売組織を捜査するうちにやがて熱い友情で結ばれていく、という新鋭シェーン・ブラックの脚本を職人リチャード・ドナーがソリッドなアクション映画にまとめたヒット・シリーズの第1作。ドナーはこれ以降、「リーサル・ウェポン2/炎の約束」(1989)「リーサル・ウェポン3」(1992)「リーサル・ウェポン4」(1998)とシリーズの全作品を監督しており、彼にとっても代表作の1つとなった。メル・ギブソンとダニー・グローヴァーもこの映画でハリウッド・トップスターの仲間入りをしたといってよく、特にギブソンのここでの“On the Edge”な演技はこれ以降に彼が演じる全てのキャラクターのベースになっているように思える。
音楽はジョエル・シルヴァー製作の「ダイ・ハード」シリーズや、この「リーサル・ウェポン」シリーズ全作品も手がけているマイケル・ケイメンで、彼の本領であるオーケストラとロックの組合わせによるハイテンションなアクションスコアとなっている。ギターを演奏しているエリック・クラプトンが作曲にも参加している。その他のフィーチャー・ミュージシャンは、デヴィッド・サンボーン(サックス)、ヘンリー・スピネッティとローレンス・コティ(ドラムス)、ディーン・ガルシア(ベース)等で、ケイメン自身がキーボードも演奏している。聴きどころは、以前に出ていたサントラLPには未収録だった「Suicide Attempt」「Hollywood Blvd Chase」「The General's Car」「SOB Knows Where I Live」「Yard Fight / Graveside」といったサスペンス・アクション音楽で、特にクライマックスのハリウッド・ブルヴァードでのチェイスシーンの音楽「Hollywood Blvd Chase」や、ラストの格闘シーンの音楽「Yard Fight / Graveside」の緊張感と暴力的なタッチが凄い。砂漠のシーンでの7分以上におよぶダイナミックなアクション音楽「The Desert」も単純にかっこいい。ラストに収録された主題歌「Lethal Weapon」の演奏はハネムーン・スイート。
今回リリースされたCDは未発表曲や映画未使用曲を含む全17曲(収録時間
65:35)の限定盤(3000枚限定プレス)となっている。
(2002年5月)
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