スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 STAR WARS: EPISODE II - ATTACK OF THE CLONES
作曲・指揮:ジョン・ウィリアムス
Composed and Conducted by JOHN WILLIAMS
演奏:ロンドン交響楽団、ロンドン・ヴォイシーズ
Performed by the London Symphony Orchestra, London Voices
(米Sony Classical / SK 89932)(英Sony Classical / SK 89965)
2002年7月日本公開の「スター・ウォーズ」シリーズ第5作(エピソード2)。監督・製作総指揮はジョージ・ルーカス。出演はユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ヘイデン・クリステンセン、クリストファー・リー、サミュエル・L・ジャクソン、イアン・マクディアミッド、ペルニラ・アウグスト、アンソニー・ダニエルズ、ジミー・スミッツ、ケニー・ベイカー、アーメッド・ベスト、フランク・オズ他。脚本はジョナサン・ヘイルズとルーカス。撮影はデヴィッド・タッターソル。SFXはILMが担当(映画自体のレビューは「Quick! Film Review」をご参照)。
音楽はいつも通りジョン・ウィリアムスだが、今回の聴きどころは新曲のラブテーマ「Across the Stars (Love Theme from Attack of the Clones)」で、トラジックなタッチの感動的な曲となっている。「帝国の逆襲」の「ハン・ソロとレイアのテーマ」や「ジェダイの復讐」の「ルークとレイアのテーマ」のような大時代的なロマンティシズムはなく、よりシリアスなタッチだが、主人公のアナキンの末路が最初から明らかになってしまっているのでこういう悲劇的なトーンにならざるを得ないのだろう。個人的には「ルークとレイアのテーマ」が好きなのだが、今回のラブテーマもなかなかの力作だと思う。「Love Pledge and The Arena」等でのこの主題の盛り上がりもドラマティックで良い。「Zam the Assassin and The Chase Through Coruscant」「Jango's Escape」「Bounty Hunter's Pursuit」といったビジーなアクションスコアは相変わらず上手いが、ややメカニカルな印象があり、過去の3部作の時のような作品毎のオリジナリティがあまり感じられないのが残念。「Yoda and the Younglings」で登場する「ヨーダのテーマ」、「Return to Tatooine」で登場する「ジェダイの騎士のテーマ」、「Confrontation with Count Dooku and Finale」で登場する「帝国のマーチ」等が懐かしいが、こういうライトモチーフの手法は音楽を聴いただけで何となくストーリーがわかってしまう。
尚、このサントラCDは先行して発売されたアメリカ盤よりも、欧州盤、日本盤の方が1曲多く収録されている。「On
the Conveyor Belt」という3分6秒ほどの曲だが、少しコミカルなタッチのビジーなアンダースコアで、なぜこれがボーナストラックなのかはよくわからない。また、「ロード・オブ・ザ・リング」のスタイルを真似たのか、映画のポスターと同じ絵柄のスタンダードなものに加え、アナキンとアミダラの絵柄、ヨーダの絵柄、ジャンゴ・フェットの絵柄の4種類のカバーのものがリリースされている(CDの内容は全て同じ)。いずれは「エピソード1」の時と同様、コンプリートスコアを収録したCDが別途発売されるのであろう・・。
(2002年5月)
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