レッド・ドラゴン  RED DRAGON

作曲: ダニー・エルフマン
Composed by DANNY ELFMAN

指揮: ピート・アンソニー
Conducted by PETE ANTHONY

(米Decca / 289 473 248-2)

cover
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2002年製作のアメリカ映画(日本公開は2003年2月)。監督は「ランナウェイ」(1997)「ラッシュアワー」(1998)「天使のくれた時間」(2000)「ラッシュアワー2」(2001) 等のブレット・ラトナー。出演はアンソニー・ホプキンス、エドワード・ノートン、レイフ・ファインズ、エミリー・ワトソン、メアリー=ルイーズ・パーカー、ハーヴェイ・カイテル、フィリップ・シーモア・ホフマン、アンソニー・ヒールド、ケン・ルング、フランキー・フェイソン、タイラー・パトリック・ジョーンズ、ティム・ホイーラー、ジョン・ルービンステイン、デヴィッド・ドティ他。 トマス・ハリスの原作を基にテッド・タリーが脚本を執筆。撮影はダンテ・スピノッティ、製作はディノ・デ・ラウレンティスとマーサ・デ・ラウレンティス。トマス・ハリス原作の 「羊たちの沈黙」(1991)「ハンニバル」(2001)に続く第3作で、アンソニー・ホプキンスが「羊たち・・」でオスカーを受賞したはまり役ハンニバル・レクターを演じているが、この「レッド・ドラゴン」は「羊たち・・」よりも前に書かれた小説であり、「ヒート」「インサイダー」等のマイケル・マン監督が1986年にウィリアム・L・ピーターセン主演で既に一度映画化しているので、今回の作品は厳密にはリメイクということになる。ラトナー監督の「ラッシュアワー」の音楽を担当した作曲家のラロ・シフリンが指揮者の役で出演している。

音楽は前作の「羊たち・・」がハワード・ショア、「ハンニバル」がハンス・ジマーだったが、今回は ダニー・エルフマンが作曲している。「The Revelation」は静かなイントロから重厚なサスペンス音楽へと展開。続く 「Main Titles」はオーケストラとシンセサイザーによるサスペンスフルなメインタイトル。後半派手に盛り上がるところがエルフマンらしい。 「The Cell」「The Old Mansion」等抑制されたサスペンス調が続くが、所々ドラマティックに盛り上がる。「The Address」 は女声を加えた幻想的なタッチ。「The Nute」「Enter the Dragon」「Love on a Couch」「The Fire」「He's Back!」と後半はダイナミックなサスペンス音楽が続くが、基本的に同じフレーズの繰り返しが多いので少し単調に感じる。ラストの 「End Credits Suite」も重厚。オーソドックスな手法だが効果的なアンダースコア。全編で57分以上あり、ちょっと疲れる。
(2002年11月)

Danny Elfman

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