ルーカス・ルーカス THE COOLANGATTA GOLD
作曲・指揮:ビル・コンティ
Composed and Conducted by BILL CONTI
(豪One M One / 1M1CD1031)
1984年製作のオーストラリア映画(日本公開は1988年3月)。監督はアイゴー・オージンス。出演はジョス・マックウィリアム、コリン・フリールズ、ニック・テイト、ジョゼフィン・スマルダース、ロビン・ネヴィン、グラント・ケニー、メラニー・デイ、メリッサ・ジャッファー、ポール・スターリング、ブライアン・サイロン、ロバート・バウ、マーロン・ホールデン、ウィルバー・ワイルド他。テッド・ロビンソンの原案を基にピーター・シュレックが脚本を執筆。撮影はキース・ワグスタッフ。オーストラリアのクイーンズランドを舞台に、水泳、サーフ・スキー、砂浜マラソンの三種目耐久鉄人レース“The Coolangatta Gold”に挑む親子3人を描いたドラマ。20年前に出場した鉄人レースで惜しくも2位になったジョー・ルーカス(テイト)は、長男のスティーヴ(マックウィリアム)に期待をかけ、彼と次男のアダム(フリールズ)の2人に厳しいトレーニングを課すが、レースを目前にしてスティーヴがバイク事故に遭ってしまう・・。
音楽を担当しているのはビル・コンティで、これは彼がアカデミー賞の作曲賞を受賞した「ライト・スタッフ」(1983)の後に書いたスコア。冒頭の「The
Coolangatta Gold」からコンティらしいパワフルでブラッシーなマーチ調の主題が展開。トレーニングやレースのシーンを描写した「Family
Competition」「Swimming and Running」「Early Start」「Athletes Gather / The Big
Race」「Don't Give Up」等は、同様に彼の本領発揮で力強く爽快。親子のドラマの部分を描写した「A Disappointed
Father」「Steve Confronts Adam」等でも適度に抑制されたアンダースコアを提供している。「Kerry and Steve -
Love Theme」は、ピアノによるスティーヴと彼のガールフレンド、ケリーとのリリカルなラブテーマ。「Trial by
Water」「Motorcycle Crash」「The Last Leg」等はロック調。クライマックスの「Personal Victory」、それに続くフィナーレ「Finale」もドラマティックに盛り上がる。18曲目以降に損傷の激しいマスターテープから起こした音質の悪いトラックが5曲収録されている。また、このスコアは過去にオーストラリアのStarcallというレーベルからサントラLPが出ていたことがあるが、このLPに収録されていた曲もボーナス・トラックとして追加されている。久しく聞いていないビル・コンティのパワー・スコアが楽しめるファンとしては嬉しいリリース。全28曲/76分以上収録の完全盤。
(2002年12月)
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