(未公開/TV)MARK TWAIN'S ROUGHING IT

作曲・指揮:ブルース・ブロートン
Composed and Conducted by BRUCE BROUGHTON

演奏:シンフォニア・オブ・ロンドン
Performed by the Sinfonia of London

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 9)


「トム・ソーヤーの冒険」等で有名なアメリカの作家マーク・トゥエインの自伝的小説をベースにした2002年製作のTV映画。監督は「アメリカン・グラフィティ」(1973)「アンタッチャブル」(1987)「ディープ・インパクト」(1998)等の俳優として知られるチャールズ・マーティン・スミスで、この作品にも脇役で出演している(監督としても本作を含め既に8本ほど手がけた作品がある)。出演はロビン・ダン、ジェームズ・ガーナー、アダム・アーキン、エリック・ロバーツ、ネッド・ビーティ、アダム・ストーク、チャールズ・マーティン・スミス、ジル・アイケンベリー、ジャック・ニコルセン、J・D・ニコルセン、ウェイン・ロブソン、ブル・マンクマ、ウィンストン・レカート、グレッグ・スポッティスウッド、スティーブン・E・ミラー、ブライアン・ストーラリー、ジーナ・ホールデン他。脚本はスティーヴン・H・バーマン。撮影はデヴィッド・コンネル。

音楽はブルース・ブロートンで、これは「シルバラード」「トゥームストーン」に通ずる大編成オーケストラによるオーソドックスなウエスタン・スコア(演奏はいつものシンフォニア・オブ・ロンドン)。冒頭の「Nervous Preparation」は主人公サム・クレメンス=マーク・トゥエイン(ダン)の主題で、ブロートンらしいジェントルなタッチ。続く「The Clemens Brothers」は躍動的で雄大なメインの主題で、ウエスタン・スコアの魅力に満ちている。この主題は「The Adventure Begins」「Indian Mail Drop」「Pony Express Rider」「Considering a Plan」「Feeling Lucky」「Walking Nevada」「Peroration」「End Credits」等で全編を通して何度も登場する。「Mama's Hopes」「Confessions」等のジェントルな部分もこの作曲家らしい。「Slade and the Barkeep」は暗く陰鬱なタッチのスレイド(ビーティ)の主題。「Bandits!」「Attacked!」は豪快でダイナミックなアクションスコア。「Under Way」は少しユーモラスなタッチの“ゴールドラッシュ”の主題。「The Louise Story」は、リリカルでドラマティックなルイーズ(ホールデン)の主題(ブロートンによると、有名な民謡「至上の愛(Amazing Grace)」の対位となる主題)で、これは名曲。ブロートンの西部劇スコアのファンは必聴のアルバム。全38曲、75分収録の限定盤。
(2003年6月)

Bruce Broughton

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