(未公開)黄色い部屋の謎 LE MYSTERE DE LA CHAMBRE JAUNE

作曲:フィリップ・サルド
Composed by PHILIPPE SARDE

指揮:デヴィッド・スネル
Conducted by DAVID SNELL

演奏:プロ・アルト管弦楽団
Performed by Pro Arte Orchestra

(仏Crepuscule / TWI 1138 CD)


2003年製作のフランス=ベルギー合作映画。「オペラの怪人」の原作者として有名なフランスの作家ガストン・ルルー(1868〜1927)が1907年に執筆した密室ミステリの傑作「黄色い部屋の謎」の幾度目かの映画化(少なくとも1912年、1930年、1948年、1965年に映画化されている)。監督・脚本はブリューノ・ポダリデス。出演はドゥニ・ポダリデス(ブリューノの弟)、ジャン=ノエル・ブルーテ、クロード・リッシュ、スカリ・ドルペイラ、サビーヌ・アゼマ、ミシェル・ロンスダール、ジュロス・ボーカルネ、オリヴィエ・グルメ、ピエール・アルディティ、イザベル・カンデリエ、ドミニク・パラン、ジョルジュ・アギラ、パトリック・リガルデ、シルヴァン・ソリュストリ、ヴァンサン・ヴェド・ヴェリ他。撮影はクリストフ・ボーカルネ。

サント・ジュヌヴィエーヴの森の傍に建つ原子物理学者スタンガースン博士(ロンスダール)の居城「ぶな屋敷」。ある夜、その離れにある「黄色い部屋」から博士の愛娘マチルド(アゼマ)の悲鳴が響き渡る。駆けつけた博士とマチルドの婚約者ダルザック(グルメ)の前で銃声が轟き、テーブルの倒れる音がする。2人が部屋の扉を破ると、中ではマチルドが血の海の中で絶命していた。しかし犯人の姿はどこにもない。窓には内側から鍵がかかっており、唯一の扉は博士が開けたのだった。この密室殺人事件はパリ中に伝播し、予審判事のド・マルケ(リッシュ)、パリ警視庁のフレデリック・ラルサン警部(アルディティ)、そして「エポック紙」の新聞記者ジョゼフ・ルールタビーユ(ポダリデス)も捜査に乗り出した・・。

音楽はフィリップ・サルドが作曲。冒頭の「Le mystere de la chambre jaune」は、いかにもサルドらしいストリングスによるミステリアスなクラシック+ジャズ風の曲で、「Rouletabille en Amerique」でもリプライズされる(このトラックは途中にセリフとSEが入っている)。「Mathilde Stangerson」は、ややトラジックなワルツ風の曲で、殺人の被害者マチルドの主題。「Le parfum de la dame en noir」「...ni le jardin de son eclat (Generique fin)」もマチルドの主題のバリエーションだが、この物悲しい曲にもサルドの個性がよく出ている。「L'inspecteur Larsan enquete」はミステリアス、「Tout ce que nous ne voyons pas mais qui est immense」はサスペンスフル、「L'amour secret」は気だるいタッチ。“サルド節”が健在なスコアでファンとしては嬉しい。
(2003年7月)

Philippe Sarde

Soundtrack Reviewに戻る


Copyright (C) 2003  Hitoshi Sakagami.  All Rights Reserved.