(未公開)TIME OF THE WOLF
作曲・指揮:ジョン・スコット
Composed and Conducted by JOHN SCOTT
演奏:フィルハーモニア管弦楽団
Performed by the Philharmonia Orchestra
(米JOS / JSCD 130)
2002年製作のドイツ=カナダ合作映画(フランス語題名は「L'enfant et le loup」)。監督は「(TV)ミレニアム:“無償”」(1996)「(TV)ミレニアム・セカンド:“ミカド”」(1997)等のロッド・プリディ。出演はバート・レイノルズ、マルト・ケラー、デヴィン・ダグラス・ドリューウィッツ、サー・ジョン・ネヴィル、ジェイソン・プリーストレー、スティーヴン・テイラー、ジャミー・カー、ショーナ・マクドナルド、フレイザー・マッグレガー他。脚本はドン・フレンチ、撮影はノラヤー・キャスパーが担当。両親を失い、叔父アーチー(レイノルズ)と叔母レベッカ(ケラー)の家に預けられた少年アーロン(ドリューウィッツ)は、新しい家庭にも馴染めず、学校でもいじめに合うが、彼が助けた若い狼との間に友情を育んでいく・・。
音楽はイギリスのベテラン、ジョン・スコット。冒頭の「Time of the Wolf - Main Titles」はミステリアスなタッチのイントロから一転してリリカルで雄大な主題へと展開するメインタイトル。少年を主役にしたドラマであるせいか、スコットのスコアも「Chores」「Playing on the Ridge」「Eating Eggs」「Clinking Glasses」等、軽快で爽やかなタッチの曲が多い。「Injured Wolf」「Bonding」「A Lot of Hurt」「Smashed Photo」「Book Cover」等で繰り返し登場するメランコリックでストイックな主題も印象的。「Running with Roland」はスコットらしい雄大なタッチの曲。「The Hunt Starts」「The Rapids」「Grossler Sees the Wolf」等ではダイナミックなアクション音楽を展開。「Time of the Wolf - End Titles」は、壮大なエンドタイトルで締めくくる。
ソリッドなドラマティック・アンダースコアだが、全体の長さが58分16秒で40曲もあり、各曲の長さが短い。このスコアは、名門フィルハーモニア管弦楽団の演奏により、ロンドンのソニー・レコーディング・スタジオで2002年4月24日に録音された。
(2004年10月)
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