チャーリーとパパの飛行機 L'AVION
作曲:ガブリエル・ヤレ
Composed by GABRIEL YARED
指揮:アダム・クレマン
Conducted by ADAM KLEMENS
(独Colosseum / CST 8101.2)
2005年製作のフランス=ドイツ合作映画(英語題名は「The Airplane」)。監督は「倦怠」(1998)「ロベルト・スッコ」(2001)等のセドリック・カーン。出演はイザベル・カレ、ヴァンサン・ランドン、ロメオ・ボザリ、ニコラ・ブリアンソン、アリシア・ジュマイ、ロドルフ・ポーリィ、ソフィー・ギーユマン他。マグダ・スロンとドゥニ・ラピエール原作のバンド・デシネ(コミック)『Charly』を基にセドリック・カーン、イスメル・フェルーキ、ジル・マルシャン、ラファエル・ヴァルブルーンとドゥニ・ラピエールが脚本を執筆。撮影はミシェル・アマチュー。パイロットの父ピエール(ランドン)、母カトリーヌ(カレ)と暮らす少年のチャーリー(ボザリ)は、クリスマスに父から白い模型飛行機をプレゼントされる。父が事故死した後、その模型飛行機はあたかも父の魂が乗り移ったかのように自らの意志で飛び始める……。1991年に発行され、現時点で12巻まで出ているコミックの7巻目までを映画化したもの。
音楽はガブリエル・ヤレが作曲しており、いつもの彼らしい情感豊かでリリカルなスコアを提供している。冒頭の「Ouverture」は、クラリネットのソロからストリングスによる美しい主題へと展開する序曲。「L'enfant
et l'avion」は、ジェントルかつ幻想的なメインの主題で、「L'enfant et l'avion (variation)」「L'avion
vole」「La belle equipee」「La meteorite」等でも異なるアレンジメントで繰り返される。「L'aventure」「Le
vertige」「La maison vide」「L'avion en danger」「L'avion fou」等は不吉なタッチのサスペンス音楽。「Le
printemps」は、ピアノとストリングスによるチャーミングな曲。「Solitude」は、ややトラジックなタッチ。「Le
piano」は作曲家自身のピアノによるロマンティックな曲。ドラマティックで上質なスコア。
(2005年10月)
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