ガブリエル・ヤレ
  Gabriel Yared

Date of Birth: 1949/10/7
Place of Birth: Beirut, Lebanon

Mini Biography:
At the age of 20, Yared abandoned his law studies to dedicate his life and career to music. He made his professional debute in Brazil before moving to Paris to study composition and orchestration under Henri Dutilleux and Maurice Ohana. There, he began his career composing, orchestrating and producing songs for such top French artists as Charles Aznavour, Gibert Becaud, Mireille Mathieu, Johnny Hallyday and Francoise Hardy. His first film score was for Jean-Luc Godard's "Sauve Qui Peut la Vie" in 1980. He has since then scored a huge list of movies for directors like Jean-Jacques Beineix, Robert Altman, Jean Jacques Annaud and many others. His score for Anthony Minghella's "The English Patient" earned him an Academy Award, a Golden Globe Award, a AFTA Award, and a Grammy Award. France honored him as Commandeur dans l'Ordre des Arts et Lettres. He has also been nominated for Oscar for "Cold Mountain" and "The Talented Mr. Ripley". While continuing to compose music for the movies, he has also composed ballets for Carolyn Carlson and Roland Petit with whom he created Clavigo, performed in November 1999 at the Paris Opera House. He is the the founder and director of the Pleiade Academy. This academy welcomes and supports talented young composers in the production and promotion of their works.

Official Website of Gabriel Yared: http://www.gabrielyared.com/
Address: 9 rue Francois Gerbillon 75006 Paris, France
Phone: 01 42 22 87 47
Fax: 01 42 22 54 69
E-Mail: contactyad@noos.fr

 

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イングリッシュ・ペイシェント  THE ENGLISH PATIENT

作曲: ガブリエル・ヤレ
Composed by GABRIEL YARED

指揮:ハリー・ラビノウィッツ
Conducted by HARRY RABINOWITZ

演奏:アカデミー室内管弦楽団
The Academy of St.Martin in the Fields

(米Fantasy / FCD-16001-2)

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1997年度のゴールデングローブ賞ドラマ部門の作品賞・音楽賞、アカデミー作品賞を受賞した作品。原作は英国のブッカー賞を受賞した マイケル・オンダーチェの小説「イギリス人の患者」。第二次大戦中に砂漠の飛行機事故で記憶を失いイタリアの野戦病院に運び込まれた男(レイフ・ファインズ)と、彼を看病するカナダ人看護婦(ジュリエット・ビノッシュ)を描いた恋愛ドラマ。共演はウィレム・デフォー、クリスティン・スコット・トーマス、ユルゲン・プロホノフ他、監督は アンソニー・ミンゲラ

音楽を担当しているのはフランス映画音楽界のベテラン、ガブリエル・ヤレ。ジャン= ジャック・ベネックス監督の「溝の中の月」「IP5/愛を探す旅人たち」や、「カミーユ・クローデル」等に極めて上質で個性的なスコアを書いている実力派で、サントラアルバムも多数リリースされている。オーソドックスなオーケストラル・スコアに独特のエキゾチックなタッチを加えたスタイルがヤレの特色だが、この「イングリシュ・ペイシェント」でもジョン・コンスタブルのピアノ・ソロ、マルタ・セベスティエンのヴォーカルをフィーチャーした情感豊かなスコアが実に美しい。サー・ネヴィル・マリナーが常任指揮者を務めていた名門アカデミー室内管弦楽団の流麗なオーケストラサウンドも素晴らしく、ゴールデングローブ音楽賞受賞にふさわしい上質なスコアである。
(1997年2月)

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ボン・ヴォヤージュ BON VOYAGE

作曲:ガブリエル・ヤレ
Composed by GABRIEL YARED

指揮:ハリー・ラビノウィッツ
Conducted by HARRY RABINOWITZ

(仏East West / 2564603782)

2003年製作のフランス映画(日本公開は2004年12月/輸入元はヨーロッパ・コープ ジャパン)。監督は「城の生活」(1966)「コニャックの男」(1970)「うず潮」(1975)「炎のごとく」(1982)「シラノ・ド・ベルジュラック」(1990)「プロヴァンスの恋」(1995)等の名匠ジャン=ポール・ラプノー。出演はイザベル・アジャーニ、ジェラール・ドパルデュー、ヴィルジニー・ルドワイヤン、イヴァン・アタル、グレゴリ・ デランジェール、ピーター・コヨーテ、ジャン=マルク・ステーレ、オロール・クレマン、クザヴィエ・ドゥ・ギユボン、エディット・スコッブ、ミシェル・ヴィエモッツ、ニコラ・ピニョン、ニコラ・ヴォードゥ、ピエール・ディオ、ピエール・ラロッシュ、カトリーヌ・シュヴァリエ、モルガン・モレ、オリヴィエ・クラヴリ他。脚本はパトリック・モディアーノ。撮影はリュック・ベッソン監督作品の常連ティエリー・アルボガスト。1940年、ナチスドイツ占領下のフランス。政治家、ジャーナリスト、有名人、上流社会の人々とその寄生虫たちがボルドーにあるスプランディッド・ホテルに集まる。小説家のフレデリック(ドランジェ)の運命は、美しい映画女優ヴィヴィアンヌ(アジャーニ)と情熱的な女学生カミーユ(ルドワイヤン)との間、そして政治家と悪党たちの間で引き裂かれていく・・。

ジャン=ポール・ラプノー監督の最近の映画では、「シラノ・ド・ベルジュラック」「プロヴァンスの恋」ジャン=クロード・プティが優れたスコアを提供しているが、この新作の音楽はガブリエル・ヤレが作曲している。冒頭の「Overture」は、ピアノとストリングスによる美しく繊細な序曲で、ここで登場するロマンティックなメインの主題が秀逸。「Film 1939」は、1939年当時の映画のBGMという設定で、古き良き時代を感じさせるハッピーな音楽(古い映画の音ようなかすれた音質からはじまる)。「Romance Vivianne」はヒロインの女優ヴィヴィアンヌのジェントルな主題。「Complices」はストリングスによるサスペンスフルな主題からメインの主題へと展開。このサスペンス調の主題は、ヤレが過去に手がけた「(未公開)Agent trouble」や「リプリー」のタッチに通ずる印象的な音楽だが、「Crazy Fred」(この曲はフランス版の予告編にも使われていた)「Faux-semblants」「Lourde menace」「Grand depart」「Route dangereuse」等、劇中で何度も繰り返される。「Tendres comlices」「La plage」はメインの主題のジェントルなバリエーション。最後にイザベル・アジャーニのヴォーカルによる「Bon voyage」が収録されているが、これも古き良き時代のタッチで、アジャーニのセクシーな歌いっぷりも良い。

ガブリエル・ヤレ(出身はレバノンのベイルートで、正確な発音はヤレド)が手がけた作品には、
「(未公開)Miss O'Gynie et les hommes fleurs」(1974)
「(未公開/TV)Jean-Christophe」(1978)
「勝手に逃げろ/人生(Sauve qui peut (la vie), aka Every Man for Himself)」(1980)
「(未公開)Malevil」(1981)
「(未公開)死体を積んで(Invitation au voyage)」(1982)
「(未公開)Interdit aux moins de 13 ans, aka Lucie sur Seine」(1982)
「(未公開/TV)L'académie des 9」(1982)
「(未公開)Les petites guerres」(1982)
「(未公開)Sarah」(1983)
「溝の中の月(La lune dans le caniveau, aka The Moon in the Gutter)」(1983)
「(未公開)La java des ombres」(1983)
「(未公開)Hanna K.」(1983)
「(未公開)La scarlatine, aka Scarlet Fever」(1983)
「(未公開)La diagonale du fou, aka Dangerous Moves」(1984)
「(未公開)蒼い暴走(Tir à vue)」(1984)
「(未公開)ネモの不思議な旅/異次元惑星のプリンセスを救え!!(Nemo)」(1984)
「(未公開)Le téléphone sonne toujours deux fois, aka The Telephone Always Rings Twice」(1985)
「(未公開)Adieu Bonaparte」(1985)
「(未公開)Scout toujours...」(1985)
「(未公開)Water and Man」(1985)
「(未公開)Zone rouge」(1986)
「ベティ・ブルー/愛と激情の日々(37°2 le matin, aka Betty Blue)」(1986)
「(未公開)Flagrant désir, aka Trade Secrets」(1986)
「無秩序(Désordre, aka Disorder)」(1986)
「(未公開)Last Song」(1987)
「ニューヨーカーの青い鳥(Beyond Therapy)」(1987)
「(未公開)Agent trouble」(1987)
「(未公開)L'homme voilé」(1987)
「(未公開)Comment Wang-Fo fut sauvé, aka How Wang-Fo Was Saved」(1987)
「ガンダーラ(Gandahar, aka Light Years)」(1988)
「(未公開)Les saisons du plaisir」(1988)
「(未公開/TV)Les rats de Montsouris」(1988)
「(未公開)Le testament d'un poète juif assassiné」(1988)
「(未公開)Une nuit à l'Assemblée Nationale」(1988)
「(未公開)偽りのヘブン(Clean and Sober)」(1988)
「カミーユ・クローデル(Camille Claudel)」(1988)
「(未公開/TV)La romana」(1988)
「(未公開)La prisonnière, aka The Captive」(1988)
「(未公開/TV)Les jupons de la révolution, - Marat」(1989)
「テネシー・ナイツ(Tennessee Nights)」(1989)
「(未公開/TV)Ernest le Vampire」(1989)
「(未公開)Romero」(1989)
「ダニエルばあちゃん(Tatie Danielle)」(1990)
「シェーラザード/新・千夜一夜物語(Les 1001 nuits)」(1990)
「ゴッホ(Vincent & Theo)」(1990)
「マスカレード/仮面の愛(La putain du roi, aka The King's Whore)」(1990)
「愛人/ラマン(L'amant, aka The Lover)」(1992)
「(未公開/TV)The First Circle」(1992)
「心の地図(Map of the Human Heart)」(1992)
「IP5/愛を探す旅人たち(IP5: L'île aux pachydermes)」(1992)
「ブリジット/女が男を奪うとき(La fille de l'air)」(1992)
「(未公開)L'instinct de l'ange」(1993)
「(未公開)L'arche et les déluges」(1993)
「メランコリー(Les marmottes)」(1993)
「(未公開)Profil bas」(1993)
「(未公開)Des feux mal éteints」(1994)
「(TV)ザ・ロンゲスト・デイ2(Fall from Grace)」(1994)
「(未公開/TV)3000 scénarios contre un virus, - Discussion sur le préservatif entre un père et son fils」(1994)
「愛と勇気の翼(Wings of Courage)」(1995)
「(未公開)Ombres」(1995)
「(未公開)Noir comme le souvenir, aka Black for Remembrance」(1995)
「(未公開/TV)L'homme aux semelles de vent」(1995)
「(未公開/TV)La dame du cirque」(1996)
「イングリッシュ・ペイシェント(The English Patient)」(1996)
「(未公開)2dogs(トゥー・ドッグス)/エルキュールとシャーロック(Hercule & Sherlock)」(1996)
「裸足のトンカ(Tonka)」(1997)
「シティ・オブ・エンジェル(City of Angels)」(1998)
「メッセージ・イン・ア・ボトル(Message in a Bottle)」(1999)
「(未公開/TV)Premier de cordée」(1999)
「リプリー(Ripley, aka The Talented Mr. Ripley)」(1999)
「(未公開/TV)Clavigo」(1999)
「2番目に幸せなこと(The Next Best Thing)」(2000)
「オータム・イン・ニューヨーク(Autumn in New York)」(2000)
「銀幕のメモワール(Lisa)」(2001)
「(未公開)Not Afraid, Not Afraid」(2001)
「(未公開)アイドル 欲望の餐宴(バンケット)(L'idole)」(2002)
「抱擁(Possession)」(2002)
「(未公開)ラブ・ファクトリー(The One and Only)」(2002)
「ボン・ヴォヤージュ(Bon voyage)」(2003)
「(未公開)Les marins perdus」(2003)
「シルヴィア(Sylvia)」(2003)
「コールド マウンテン(Cold Mountain)」(2003)
「Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(Shall We Dance)」(2004)
「チャーリーとパパの飛行機(L'avion)」(2005)
「(未公開)Underexposure」(2005)
「善き人のためのソナタ(Das Leben der Anderen, aka The Lives of Others)」(2006)
「アズールとアスマール(Azur et Asmar)」(2006)
「こわれゆく世界の中で(Breaking and Entering)」(2006)
「1408号室(1408)」(2007)
「(未公開/TV)Bandes originales: Gabriel Yared」(2007)
「(未公開/V)Music by Gabriel Yared」(2007)
「(未公開/TV)A Room with a View」(2007)
「(未公開)囚われのサーカス(Adam Resurrected)」(2008)
「(未公開)Manolete」(2008)
「未来の食卓(Nos enfants nous accuseront)」(2008)
「(未公開/TV)The No. 1 Ladies' Detective Agency - The No. 1 Ladies' Detective Agency, - The Big Bonanza」(2008〜2009)
「(未公開)Le bal des actrices」(2009)
「シャネル&ストラヴィンスキー(Coco Chanel & Igor Stravinsky)」(2009)
「(未公開)Le hérisson, aka The Hedgehog」(2009)
「アメリア 永遠の翼(Amelia)」(2009)
「(未公開)Des enfants dans les arbres」(2009)
「最愛の大地(In the Land of Blood and Honey)」(2011)
「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮(En kongelig affare, aka A Royal Affair)」(2012)
「大統領の料理人(Les saveurs du Palais, aka Haute Cuisine)」(2012)
「(未公開)Tous cobayes?」(2012)
「(未公開)Belle du Seigneur」(2012)
「トム・アット・ザ・ファーム(Tom à la ferme, aka Tom at the Farm)」(2013)
「暮れ逢い(A Promise)」(2013)
「(未公開)In Secret」(2013)
「(未公開)預言者(Kahlil Gibran's The Prophet)」(2014)
「白い帽子の女(By the Sea)」(2015)
「ショコラ 〜君がいて、僕がいる〜(Chocolat)」(2015)
「たかが世界の終わり(Juste la fin du monde)」(2016)
「THE PROMISE/君への誓い(The Promise)」(2016)
「(未公開)Nacido en Siria」(2016)
「(未公開)Si tu voyais son coeur」(2017)
「(未公開)The Happy Prince」(2018)
「ディリリとパリの時間旅行(Dilili à Paris)」(2018)
「ジョン・F・ドノヴァンの死と生(The Death and Life of John F. Donovan)」(2018)
「ジュディ 虹の彼方に(Judy)」(2019)
「(未公開)Bruno Manser - Die Stimme des Regenwaldes」(2019)
「(未公開)Broken Keys」(2020)
「これからの人生(La vita davanti a sé)」(2020)
「(未公開)L'envol」(2021)
等がある。

ガブリエル・ヤレは1992年の「愛人/ラマン」でセザール賞の音楽賞を受賞しているほか、1996年の「イングリッシュ・ペイシェント」でアカデミー賞の音楽賞(オリジナルドラマ)、ゴールデン・グローブの音楽賞、英国アカデミー賞の作曲賞(アンソニー・アスキス映画音楽賞)を受賞、1999年の「リプリー」でアカデミー賞の音楽賞(オリジナル・ミュージカル/コメディ)、ゴールデン・グローブの音楽賞、英国アカデミー賞の作曲賞(アンソニー・アスキス映画音楽賞)にノミネートされ放送映画批評家協会賞の作曲賞を受賞、2003年の「コールド マウンテン」でアカデミー賞の作曲賞、ゴールデン・グローブの音楽賞、放送映画批評家協会賞の音楽賞にノミネートされ英国アカデミー賞の作曲賞(アンソニー・アスキス映画音楽賞)を受賞、2006年の「アズールとアスマール」、2016年の「ショコラ 〜君がいて、僕がいる〜」でセザール賞の音楽賞にノミネート、2006年の「善き人のためのソナタ」、2012年の「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」でヨーロッパ映画賞の音楽賞にノミネートされ、2010年に同賞の世界的功績賞を受賞している。
(2003年8月)
(2012年10月)
(2013年9月)
(2015年7月)
(2018年7月)
(2019年9月)
(2021年6月)

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