(未公開)黒衣婦人の香り LE PARFUM DE LA DAME EN NOIR
作曲:フィリップ・サルド
Composed by PHILIPPE SARDE
指揮:デヴィッド・スネル
Conducted by DAVID SNELL
演奏:プロ・アルト管弦楽団
Performed by Pro Arte Orchestra of London
(仏Universal / 983 274-1)
2005年製作のフランス映画。監督・脚本は「(未公開)黄色い部屋の謎」(2003)のブリューノ・ポダリデス。出演はドゥニ・ポダリデス、サビーヌ・アゼマ、ザブー・ブライトマン、オリヴィエ・グルメ、ジャン=ノエル・ブルーテ、ピエール・アルディティ、ヴァンサン・エルバ、ミシェル・ロンスダール、ジュロ・ボーカルヌ、イザベル・カンデリエ、ドミニク・パラン、ブリューノ・ポダリデス、ミシェル・ヴイヤーモツ、ロジェ・ロカ、ヴァンサン・ヴェド・ヴェリ、シルヴァン・ソリュストリ、ジャン・ポダリデス、クロード・リッシュ他。撮影はクリストフ・ボーカルヌ。ガストン・ルルー(1868〜1927)原作の古典的ミステリ小説を映画化した前作「(未公開)黄色い部屋の謎」に引き続き、その後日談である「黒衣婦人の香り」(創元推理文庫刊)を同じ監督・キャストで映画化したもの。主人公のジョゼフ・ルールタビーユをドゥニ・ポダリデスが演じている。
音楽は「(未公開)黄色い部屋の謎」と同様フィリップ・サルドが作曲している。冒頭の「Magie
sur scene」は、アラビックなタッチのイントロからエキゾチックでサスペンスフルな主題へ展開。「Pause au fond de la mer」は、ミステリアスでややコミカルなタッチ。「L'attente
sous le soleil」はサスペンスフル。「Le sarcophage de Naja-Bey」は、よりダークなタッチ。「Chanson
d'Edith」は、陽気なシャンソンからサスペンス調に展開。「Ballmeyer le grand」はメインの主題のバリエーション。「Chanson
du vieux Bob」も陽気なタッチのシャンソン。「Rien a consigner?」「Les periscopes」はサスペンス調。「Valse
d'Edith」はジェントルなエディット(ブライトマン)のワルツ。ストリングス主体のミニマルなタッチが秀逸で、サルドらしいセンスの良さを感じさせるスコア。尚、このサントラCDは、「(未公開)黒衣婦人の香り」のスコアが全体に短かったせいか、前作「(未公開)黄色い部屋の謎」のスコアとのカップリングになっている。前作のサントラを買い逃している人は、こちらを買うとお徳。
(2005年11月)
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