(未公開)狂える戦場 LA PELLE

作曲・指揮:ラロ・シフリン
Composed and Conducted by LALO SCHIFRIN

(スペインSaimel / 3997410)


1980年製作のイタリア=フランス合作映画(フランス語題名は「La peau」、英語題名は「The Skin」/日本では劇場未公開でビデオ発売済)。監督は「ミラレパ」(1973)「愛の嵐」(1973)「ルー・サロメ/善悪の彼岸」(1977)「フランチェスコ」(1989)等のリリアーナ・カヴァーニ。出演はマルチェロ・マストロヤンニ、バート・ランカスター、クラウディア・カルディナーレ、ケン・マーシャル、アレクサンドラ・キング、カルロ・ジウフレ、ヤン・バビリー、ジャンヌ・ヴァレリー、リリアーナ・タリ、ペッペ・バルラ、クリスティナ・ドナディオ、ロサリア・デラ・フェミーナ他。クルツィオ・マラパルテの小説「La peau」を基に、ロバート・カッツ、カトリーヌ・ブレイヤとリリアーナ・カヴァーニが脚本を執筆。撮影はアルマンド・ナンヌッツィ。第二次大戦中の1944年、巨大な売春窟と化したナポリでの醜い人間模様を描くドラマ。1981年度カンヌ国際映画祭正式上映作品。

音楽はラロ・シフリンが担当しており、アクションやサスペンスを得意とする彼としては珍しいジャンルの作品。「La Pelle Tema D'Amore」は、シフリンの作品中でも最もリリカルで美しい、ピアノとストリングスによる「愛のテーマ」。これ以降は、ラウンジ・ジャズ「Deborah」「Scena Della Seduzione」「Ragazza Sbagliata」「Momenti Di Serenita'」やダンス音楽「La Banda Del Paese」等ソース音楽的な曲と、サスペンス調の「Il Vesuvio」「La Vergine Di Napoli」「La Compassione Di Malaparte」「Guerra Subdola Nel Dopoguerra」「Dramma Di Una Citta'」「Ogni Pelle Di Uomo e Di Cane」「Disperazione」等のアンダースコアが交互に展開。「Scena Dei Marocchini」はトラジックなタッチ。「La Pelle Finale」はドラマティックなフィナーレ。このスコアは過去にイタリアのCinevoxレーベルからサントラLPが出ており、1992年に同レーベルが未発表曲を追加したCDをリリースしているが、ここで紹介しているスペインのSaimelレーベルによるCDは、更に未発表曲を追加した全24曲のExpanded盤。
(2006年9月)

Lalo Schifrin

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