LA SCONOSCIUTA

題名のない子守唄 LA SCONOSCIUTA

作曲・指揮：エンニオ・モリコーネ
Composed and Conducted by ENNIO MORRICONE

演奏：ローマ・シンフォニエッタ
Performed by Roma Sinfonietta

（伊RCA / 88697027922）

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2006年製作のイタリア映画（英語題名は「The Unknown」）。監督は「（未公開）“教授”と呼ばれた男」(1986)「ニュー・シネマ・パラダイス」(1989)「みんな元気」(1990)「夜ごとの夢／イタリア幻想譚」(1991)「記憶の扉」(1994)「明日を夢見て」(1995)「海の上のピアニスト」(1999)「マレーナ」(2000)等のジュゼッペ・トルナトーレ。出演はグゼニア・ラッポポルト、ミケレ・プラシド、クラウディア・ジェリーニ、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、アンジェラ・モリーナ、クララ・ドッセーナ、アレッサンドロ・ハベール、マルゲリータ・ブイ、ピノ・カラブレーゼ、ピエラ・デリ・エスポスティ他。脚本はジュゼッペ・トルナトーレとマッシモ・デ・リタ。撮影はファビオ・ザマリオン。イタリアのトリエステに住むウクライナ人の若い女性イレーナ（ラッポポルト）は、裕福な夫婦（ファヴィーノ、ジェリーニ）の家政婦として雇われ、その夫婦の5歳の娘テア（ドッセーナ）との関係を深めていく。しかし、イレーナには暴力に満ちた暗い過去があった……。2006年10月に初開催されたローマ映画祭で上映された作品。

音楽は、「（未公開）“教授”と呼ばれた男」（音楽はニコラ・ピオヴァーニ）以外の全てのジュゼッペ・トルナトーレ監督作品のスコアを手がけているエンニオ・モリコーネ。「La Sconosciuta」は、情感豊かで美しいメインの主題。この主題は「Ambiguita」「Tre Archi D'Amore」等でも登場する。「Entrata」は、ややトラジックでダークな曲。「Canzone Per Dormire」「Giochi Infantili」等は、メランコリックなタッチ。「Con Scioltezza」「Insopportabile Ansia」「Le Scale Della Casa」「Esercizio Di Stile」「Le Forbici」「Cromatismi Diatonici」等はサスペンス調。「Flauto, Violino e Orchestra」は、ダイナミックなロック曲。「Primo Tempo」は、前衛的でアブストラクトな曲。「Chiaro-Scuro」「Quella Ninna Nanna」「Un Violino e Un Pianoforte Insinuanti」等は、トラジックなタッチ。「Rapido」は、躍動的な曲。「Il Dopo」「Andare e Non Tornare」は、繊細で美しい。「Una Vita Serena」はジェントルな曲。最後の「Archi Bianchi」は、トラジックなタッチで締めくくる。全体的にシリアスだが、カラフルな内容のスコア。

本作品は、イタリアのアカデミー賞であるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の最多12部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、主演女優賞、音楽賞、撮影賞の5部門を受賞。ジュゼッペ・トルナトーレ監督は、1995年の「明日を夢見て」、1999年の「海の上のピアニスト」に続き3度目の監督賞受賞、エンニオ・モリコーネは7度目の音楽賞受賞となっている。
（2006年12月）
（2007年6月追記）

Ennio Morricone

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