インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 INDIANA JONES AND THE KINGDOM OF THE CRYSTAL SKULL

作曲・指揮:ジョン・ウィリアムス
Composed and Conducted by JOHN WILLIAMS

(米Concord / CRE-30825-02)

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2008年製作のアメリカ映画。監督は「A.I.」(2001)「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」(2002)「マイノリティ・リポート」(2002)「ターミナル」(2004)「ミュンヘン」(2005)「宇宙戦争」(2005)等のスティーヴン・スピルバーグ。出演はハリソン・フォード、シャイア・ラブーフ、ケイト・ブランシェット、カレン・アレン、レイ・ウィンストン、ジョン・ハート、ジム・ブロードベント、イゴール・ジジキン、アラン・デイル他。ジョージ・ルーカスとジェフ・ネイサンソンの原案を基にデヴィッド・コープが脚本を執筆。撮影はヤヌス・カミンスキー。製作はフランク・マーシャル、製作総指揮はジョージ・ルーカスとキャスリーン・ケネディ。「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981)「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(1984)「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」(1989)に続くシリーズ第4作で、前作から19年ぶりの映画化。1950年代を舞台に、神秘的なパワーを持つといわれる秘宝“クリスタル・スカル”を求めて冒険の旅に出るインディアナ・ジョーンズの活躍を描く。

音楽はシリーズ全作を手がけているスピルバーグ監督の盟友ジョン・ウィリアムス。冒頭の「Raiders March」は、19年ぶりに聴く「レイダース・マーチ」。中盤でマリオン(アレン)の主題が入るオリジナル・バージョンが懐かしい。監督(60歳)も作曲家(76歳)も年をとったせいかマイルドなタッチの演奏。「レイダース・マーチ」は、「The Journey to Akator」「A Whirl Through Academe」等でも繰り返し登場する。「Call of the Crystal」「"Return"」「Orellana's Cradle」等は、ミステリアスな曲。「The Adventures of Mutt」「The Snake Pit」は、躍動的でややコミカルなタッチの曲で、ウィリアムスが得意とするパターン。「Irina's Theme」は、シニスターでややセンシュアルなイリーナ・スパルコ(ブランシェット)の主題。「The Spell of the Skull」は、1作目のマップ・ルームの主題を織り込んだサスペンス・アクション音楽。「The Jungle Chase」は、ビジーでダイナミックなチェイス音楽。後半の「Grave Robbers」「Hidden Treasure and the City of Gold」「Secret Doors and Scorpions」「Oxley's Dilemma」等は、サスペンス音楽が連続。「Ants!」「Temple Ruins and the Secret Revealed」は、クライマックスの激しいアクション音楽。ラストの「The Departure」は、ドラマティックに盛り上がる。フィナーレ「Finale」は、中盤でマリオンの主題やイリーナの主題等がメドレー形式で登場する「レイダース・マーチ」。今回は、最後の部分が軽妙なタッチのアレンジメントになっている。新しい主題もいくつか追加されているが、あまり印象に残らない。1980年代に製作された前3作のタッチを継承したスコアで、驚きはないが、ファンにとっては懐かしさを感じさせる。
(2008年6月)

John Williams

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