原子力潜水艦浮上せず GRAY LADY DOWN

作曲・指揮:ジェリー・フィールディング
Composed and Conducted by JERRY FIELDING

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 114)

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1978年製作のアメリカ映画。監督は「太陽の爪あと」(1966)「(TV)ROOTS/ルーツ」(1977)「(TV)リッチマン・プアマン/青春の炎」(1977)「(TV)殺しのリハーサル」(1982)「(TV)メカノイド2VR」(1983)「(TV)ガーディアン」(1984)「(TV)消えた花嫁」(1986)「アパッチ」(1990)「(TV)ベラ・マフィア/ファミリーの女たち」(1997)等のデヴィッド・グリーン。出演はチャールトン・ヘストン、デヴィッド・キャラディーン、ステイシー・キーチ、ネッド・ビーティ、スティーヴン・マクハティ、ロニー・コックス、ドリアン・ヘアウッド、ローズマリー・フォーサイス、ヒリー・ヒックス、チャールズ・シオッフィ、ウィリアム・ジョーダン、ジャック・レイダー、アントニー・ポンツィーニ、マイケル・オキーフ、クリストファー・リーヴ他。デヴィッド・ラヴァリーの原作『Event 1000』をフランク・P・ローゼンバーグが脚色し、ジェームズ・ホイッテカーとハワード・サックラーが脚本を執筆。撮影はステヴァン・ラーナー。本土を目指して浮上した米海軍原潜ネプチューンがノルウェーの貨物船と衝突し、船尾を大きく破壊されて一気に限界深度をはるかに超えた1400フィートの海底に沈んだ。ポール・ブランチャード艦長(ヘストン)以下乗員41名は奇跡的に生存を続けていたが、残された酸素は36時間分。SOSを受信した海軍はベネット大佐(キーチ)の指揮により救出作戦を開始、ゲイツ大佐(キャラディーン)の開発した深海救助艇DSRV(Deep Sea Rescue Vehicle)のプロトタイプ「S.N.A.R.K.」を投入することになるが……。

音楽はジェリー・フィールディングで、これは彼がキャリア後期に手がけたスコアの1つ。「Gray Lady Down (Main Title)」は、抑制されたマーチ調のメインタイトル。「First Surface」は、ダイナミックでヒロイックな主題。「The Collision」は、サスペンス音楽で後半ダイナミックに盛り上がる。「Leveling Off」「Control Room of Neptune」「Leaky Hatch」等は、抑制されたサスペンス音楽。「Fair Haired Wonder」は、ジェントルでリリカルな主題。「DSRV」は、ダイナミックでヒロイックな曲。「Visual Inspection of Hatch」は、ハイテンションなサスペンス音楽。「Snark Lowered for Mission - #1」は、ミリタリスティックなイントロからマーチ調の主題へと展開。この抑制されたマーチ調の主題は「Finding the Sunk Sub」「Zeroing in on Sub - #2」等でも登場する。「Dave Dies / Blanchard Cracks」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。後半の「They Set the Charge」「Count Down」「The Launch」「Gates' Sacrifice」も、サスペンス音楽が連続。「First Rescue」の後半ではヒロイックなマーチの主題が登場。ラストの「Gray Lady Down (End Credits)」は、ヒロイックなエンドクレジット。フィールディングらしいソリッドでミリタリスティックなサスペンスアクション・スコア。ジェリー・フィールディングは、このスコアを手がける直前の1977年に過労で心臓発作を起こしており、この映画の公開から2年足らずの1980年に他界している。この米IntradaレーベルのCDは、このスコアの初サントラ・リリースで、2000枚の限定プレス。

尚、キングレコードからリリースされているこの映画の日本版DVDにはテレビ放映時の日本語吹替が収録されている。吹替キャストはヘストン(納谷悟朗)、キーチ(羽佐間道夫)、キャラディーン(岩崎信忠)、ビーティ(神山卓三)、コックス(青野 武)、マクハティ(徳丸 完)、ヘアウッド(沢木郁也)、リーヴ(古川登志夫)他。 cover
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(2009年12月)

Jerry Fielding

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