アリス・イン・ワンダーランド ALICE IN WONDERLAND

作曲:ダニー・エルフマン
Composed by DANNY ELFMAN

指揮:ピート・アンソニー
Conducted by PETE ANTHONY

(米Walt Disney / D000490002)

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2010年製作のアメリカ映画。監督は「ビートルジュース」(1988)「バットマン」(1989)「シザーハンズ」(1990)「エド・ウッド」(1994)「マーズ・アタック!」(1996)「スリーピー・ホロウ」(1999)「PLANET OF THE APES 猿の惑星」(2001)「ビッグ・フィッシュ」(2003)「ティム・バートンのコープスブライド」(2005)「チャーリーとチョコレート工場」(2005)「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」(2007)等のティム・バートン。出演はミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ、クリスピン・グローヴァー、マット・ルーカス、マートン・ソカス、ティム・ピゴット=スミス、ジョン・サーマン、ピーター・マッティンソン、リンゼイ・ダンカン、ジェラルディン・ジェームズ、レオ・ビル、フランセス・デ・ラ・トゥアー、ジェンマ・パウェル、ジョン・ホプキンス他。声の出演はスティーヴン・フライ、マイケル・シーン、アラン・リックマン、バーバラ・ウィンザー、ポール・ホワイトハウス、ティモシー・スポール、イメルダ・ストーントン、マイケル・ゴーフ、クリストファー・リー他。過去に何度も映画化されているルイス・キャロル(1832〜1898)の有名な原作『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』を基に、リンダ・ウールヴァートンが脚本を執筆。撮影はダリウス・ウォルスキー。「スティング」(1973)「JAWS/ジョーズ」(1975)「ドライビング Miss デイジー」(1989)「ロード・トゥ・パーディション」(2002)「チャーリーとチョコレート工場」(2005)等のリチャード・D・ザナックが製作に参加している。「スター・ウォーズ」シリーズ、「スター・トレック」シリーズ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ等を手がけているベテランのケン・ラルストンがシニア視覚効果監修を担当。少女の頃に体験した不思議の国(ワンダーランド)の記憶が夢の中の出来事に過ぎないと信じている19歳のアリス(ワシコウスカ)は、チョッキを着た白うさぎを追いかけて深い穴の底に落ちてしまい、ワンダーランドならぬアンダーランドへと再びやって来る。そこは陰険で傲慢な赤の女王(ボナム=カーター)が支配する暗黒の世界で、年代記の予言によると、アリスこそが赤の女王の操る怪物ジャバウォッキー(リー)を倒し、白の女王(ハサウェイ)を復権させることができる救世主だった……。語り口がやや冗長だが、ティム・バートンらしいファンタスティックな世界観は秀逸。オーストラリア出身のミア・ワシコウスカがアリスを好演している。CGキャラクターの声を演じるイギリス演劇界のベテラン俳優たちも素晴らしい(87歳のクリストファー・リーの名調子に感動)。3D立体映像で劇場公開された作品。

音楽はティム・バートン監督作品の常連ダニー・エルフマンで、彼のダークでファンタスティックな個性が強く出たスコアを展開。「Alice's Theme」は、コーラスとオーケストラによるストイックでダイナミックなアリスの主題。「Little Alice」は、ジェントルな曲。「Proposal / Down the Hole」は、荘厳な主題からメインの主題、ダイナミックなアクション音楽へと展開。「Doors」「Drink Me」「Into the Garden」「The Cheshire Cat」「The Dungeon」等は、ミステリアスなタッチの曲。「Alice Reprise #1」「Alice Reprise #3」等は、幻想的な女声コーラスをフィーチャーした曲。「Bandersnatched」「Alice and Bayard's Journey」「Alice Escapes」等は、ダイナミックでヒロイックなアクション音楽。「Finding Absolem」は、オーケストラとコーラスによるミステリスでストイックなタッチの曲。「The White Queen」は、リリカルでジェントルな白の女王の主題。「Alice Reprise #2」「Alice Reprise #4」「Going to Battle」等は、メインの主題を織り込んだ曲。「The Final Confrontation」は、クライマックスのバトル・シーンでのダイナミックなアクション音楽。「Blood of the Jabberwocky」「Alice Returns」は、ジェントルなタッチ。「Alice Reprise #5」は、オーケストラとコーラスによるメインの主題のリプライズで締めくくる。
(2010年5月)

Danny Elfman

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