1972年製作のイギリス映画（日本では劇場未公開でTV放映済）。監督は「（未公開）怪奇！二つの顔の男」(1971)等のスティーヴン・ウィークス。出演はマレー・ヘッド、シアラン・マッデン、ナイジェル・グリーン、アンソニー・シャープ、ロバート・ハーディ、デヴィッド・リーランド、マレー・メルヴィン、トニー・スティードマン、ロナルド・レイシー、ウィロービー・ゴッダード、ジョージ・メリット、ポーリーン・レッツ、リチャード・ハーンドール、ピーター・コプリー、ジェフリー・ベイルドン他。脚本はフィリップ・M・ブリーンとスティーヴン・ウィークス。撮影はイアン・ウィルソン。中世のアーサー王伝説をベースにしたコスチュームプレイ。緑の衣装に身を包んだ謎の騎士（グリーン）が国王の騎士たちの前に現れ、自分の首を切り落としてみよと挑戦する。若きガウェイン（ヘッド）がその挑戦を受けるが、謎の騎士を倒すことができない。ガウェインは1年間の準備の後、謎の騎士を探す旅に出る……。

音楽は「未知空間の恐怖／光る眼」(1960)「人類SOS!」(1962)「続・光る眼／宇宙空間の恐怖」(1963)等のSFファンタジーや、「633爆撃隊」(1964)「荒鷲の要塞」(1968)「空軍大戦略」(1969)「ナバロンの嵐」(1978)等の戦争アクションで知られるイギリスの作曲家ロン・グッドウィン（1925〜2003）。中世の舞台設定を意識したダイナミックかつ荘厳なオーケストラル・スコアを展開。「Titles」は、ジェントルなイントロからギター、マンドリン、オーボエをフィーチャーしたストイックでドラマティックなメインタイトルへと展開。「March of the Degenerated Knights」は、荘厳なファンファーレからストイックなマーチ、幻想的な主題へと展開。「Let the Game Begin」「The Chalice」は、抑制されたサスペンス音楽。「Gawain's Galop」は、ヒロイックなタッチの曲。「Green Light Flashes」は、荘厳なトランペットとギターをフィーチャーした躍動的な曲。「The Black Knight」は、グッドウィンらしいダイナミックなマーチ。「The Ring」は、繊細でリリカルな美しい曲で、この主題は「Sweet Mother of God, What Have I Done」「The Cave」「Linet Awakens」「Oswald and Seneschal」「This Make Good Seeing」「Live On, Sir Gawain」等でも繰り返される。「The Crossbow」は、ダイナミックなアクション音楽。「Staff Fight」は、ヒロイックで躍動的な曲。「Fortinbras」「Bertilak's Castle」は、ジェントルで幻想的。「The Battlement」「Tower on Fire」「The Battle」は、グッドウィンが本領を発揮したダイナミックでミリタリスティックなアクション音楽。「The Altar」は、荘厳なオルガン曲。「Deal Me My Destiny」 は、ダイナミックなイントロから幻想的なタッチの主題へ展開。コンプリートスコアを収録したCD2枚組で、限定プレス。久しぶりのロン・グッドウィンの新譜で、ファンにとっては嬉しいリリース。
（2012年3月）

Ron Goodwin

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