(未公開)MARCIA TRIONFALE

作曲:ニコラ・ピオヴァーニ
Composed by NICOLA PIOVANI

指揮:ジャンフランコ・プレニツィオ
Conducted by GIANFRANCO PLENIZIO

(スペインQuartet Records / QRSCE043)

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1976年製作のイタリア=フランス=西ドイツ合作映画(英語題名は「Victory March」)。監督は「ポケットの中の握り拳」(1965)「肉体の悪魔」(1986)「サバス」(1988)「蝶の夢」(1994)「夜よ、こんにちは」(2003)「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女」(2009)等のマルコ・ベロッキオ。出演はミケーレ・プラチド、フランコ・ネロ、ミュウ=ミュウ、パトリック・ドヴェール、ピーター・バーリング、アレッサンドロ・ハベル、ルチアーノ・クロヴァート、ニーノ・ビニャミニ、マッシモ・ボルディ、エッケハルト・ベレ、ニコラ・ディ・ピント他。脚本はマルコ・ベロッキオ、クリスティーヌ・ドゥ・ループとフロリアン・ホップ。撮影はフランコ・ディ・ジャコモ。イタリア軍に入隊した若き兵士パオロ・パッセリ(プラチド)は、サディスティックで嫉妬深い上官のアスキュート大佐(ネロ)から、彼の若妻ロザンナ(ミュウ=ミュウ)を尾行するように命じられる。パオロは、ロザンナに盗癖があり、バイオ少尉(ドヴェール)と密会していることを突き止めるが、ロザンナはパオロを口止めし、更にパオロとも愛し合うようになる……。

音楽はイタリアの作曲家ニコラ・ピオヴァーニが手がけており、これは彼の初期の傑作スコア。「Marcia trionfale」は、物悲しいイントロからピオヴァーニ個性が強く出たストイックでドラマティックなタッチのマーチの主題へと展開。このメインの主題は「Un fante quando e morto fa ancora tre salti」「I poeti dell'odio」でも繰り返される。「Naja」は、メランコリックなタッチの主題で、この主題は「Violenza privata」「Madrepatria」でも登場。「Military Music」は、センシュアルな女声ヴォーカルによるソース曲だが、劇中では使用されなかった。「Riuscire con l'audacia」は、男声コーラスによるイントロからミリタリスティックなサスペンス音楽へ展開。「Pizzapop」は、ロックのソース曲だが、これも使用されていない。最後の「Epilogo trionfale」 は、メインのマーチのリプライズによるエピローグ。
このスコアはイタリアのBeatレーベルよりサントラLPがリリースされていたが、これはその初CD化(内容はLPと同じ)。
(2012年7月)

Nicola Piovani

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