(未公開)ボーダーライン  BORDERLINE

作曲・指揮:ギル・メレ
Composed and Conducted by GIL MELLÉ

(米Intrada / Intrada Special Collection Vol.194)

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1980年製作のアメリカ映画(日本では劇場未公開でビデオ発売/TV放映済。TV放映時の邦題は「マッド・ギャリソン」)。監督は「カンサスシティの爆弾娘」(1972)「(TV)白い恐怖」(1973)(TV)ストリート・オブ・L.A.」(1979)「(TV)X-ファイル」(1993〜1994)「(TV)O・J・シンプソン事件」(1994)等のジェロルド・フリードマン。出演はチャールズ・ブロンソン、ブルーノ・カービイ、バート・レムゼン、マイケル・ラーナー、ケネス・マクミラン、エド・ハリス、カーミン・マーセロ、エンリケ・カスティロ、ウィルフォード・ブリムリー、ノーマン・アルデン、ジェームズ・ヴィクター、パンチート・ゴメス、ジョン・アシュトン、ローレンス・P・ケイシー、チャールズ・サイファーズ他。脚本はジェロルド・フリードマンとスティーヴ・クライン。撮影はタク・フジモト。メキシコとの国境警備隊の副隊長スクーター・ジャクソン(ブリムリー)は、トマトを運ぶトラックの荷台を調べた際に密入国者たちを発見するが、斡旋業者のホッチキス(ハリス)に射殺されてしまう。FBIはジャクソンが麻薬取引の抗争に巻き込まれたと考えるが、国境警備隊の隊長ジェブ・メイナード(ブロンソン)は密入国の斡旋組織が怪しいと睨み、独自に捜査を進める。若き日のエド・ハリスが冷酷なヴェトナム帰還兵を演じている。日本でのTV放映時の日本語吹替キャストはチャールズ・ブロンソン(大塚周夫)、ブルーノ・カービイ(大塚芳忠)、バート・レムゼン(江角英明)、マイケル・ラーナー(麦人)、エド・ハリス(大塚明夫)、カーミン・マーセロ(一城みゆ希)、ノーマン・アルデン(今西正男)他だった。

音楽は「アンドロメダ…」(1971)「エンブリヨ」(1976)「センチネル」(1977)等のアメリカの作曲家ギル・メレ「The First Two Thoughts」は、シンセサイザーを組み込んだジャズによるサスペンスフルな曲。「Borderline Titles」は、ダイナミックでヒロイックなメインタイトルで、なかなかかっこいい。「Seismic Sensor」は、抑制されたサスペンス音楽。「Tracking」は、ストイックなタッチ。「This Is the Place」「News to Deliver」「The Big Haul Begins」「The Watchdog」「Find the Illegals」「Matching Shoes」等も、サスペンス音楽。「Tijuana Bar」「Tijuana Trouble」は、ライトなロックによるソース音楽。「Fight for Survival」は、ダークなサスペンス音楽から後半ダイナミックなアクション音楽に展開。「Prepare to Siege」「Busting Karl」も、ビジーなサスペンスアクション音楽。「Spotting Hotchkiss」は、ダイナミックな曲。「So Many」は、荘厳なタッチ。「Final Chase」は、メインの主題のバリエーション。「Borderline Credits」 は、サスペンスフルなエンドクレジット。1970年代犯罪アクション映画風のスコアで楽しい。当初はLAのセッションプレイヤーたちによるブラス、ストリングス、キーボードの演奏にメレ自身のシンセサイザーを組み合わせたジャズ・ベースのスコアを作曲したが、プロデューサーがオーケストラによる追加音楽を希望したため、ロンドン交響楽団の演奏による追加テイクを録音し、これらを組み合わせて全体を構成したという。このスコアの初サントラ化で、限定プレス。
(2012年8月)

Gil Mellé

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